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2013-12-07 11:13:00

JRT(ジャパン・リアル・タイム)がミシュランの東京とその周辺地域レストラン・ガイド最新版を基に算出したところによると、日本は最高位の三つ星獲得レースで、1軒のレストランが格下げされたものの、フランスをわずかに上回って世界一の座を維持した。

Kazutaka Ozawa/Bloomberg News

フランス・タイヤメーカー、ミシュランが発行しているレストランガイド「東京、横浜、湘南」の2014年版によれば、三つ星を獲得したこの地域のレストランは14軒だった。10月に発行された関西版の三つ星レストラン14軒と合わせると、日本は28軒が三つ星を獲得した。これは今年3月に発行されたフランスのミシュラン・ガイド2013年版での三つ星獲得レストラン27軒を1軒上回る。日本、具体的には東京とその近隣地域、および関西は、これで3年連続でフランスを上回ったことになる。 (注=日本とフランスの格付けはJRTの独自の調査に基づいている。日本ミシュランタイヤ社の広報担当者は、日本とフランスの比較は基準が異なった「リンゴとオレンジの比較」のようなものだと釘を刺している。同担当者は「こうした国別比較は全く適切でない。われわれは、フランスのように日本全域のガイドを発行していないからだ」と述べた。フランスの2014年版は来年3月に発行される見通しだ)。

日本にはこのように三つ星レストランが多数あるが、今回三つ星から1ランク格下げされたレストランが1軒ある。銀座のてんぷら「七丁目 京星」で、三つ星の認定を失い、二つ星となった。ミシュランは格下げの理由を明らかにしていない。

「七丁目 京星」店主の榊原茂彌さんはJRTに対し、「われわれの価値観はミシュランの調査官とは異なっている。このため、来年はわれわれの店を格付けしないようミシュランに要請しようかと考えている」と述べた。

一方、二つ星に格上げされたり、一つ星を新たに獲得したりしたレストランは合計21軒に上っている。

三つ星レストランの合計数では日本がフランスをわずかに上回っているが、フレンチは日本のランキングの中で強い存在感をみせている。フレンチあるいは現代風フレンチの料理を出す東京および東京周辺の星付きレストランは50軒以上で、日本料理以外では最大となっている。

例えば三つ星のフレンチレストランである東京の「カンテサンス」と「ジョエル・ロブション」は5年前のミシュラン・ガイド東京版発行開始以来、連続でリストアップされている。小さなすし店の「すきやばし次郎本店」を含む4店も、発行当初から三つ星を維持している。

2014年版はまた、3万円(約300ドル)の豪華なフグ料理の三つ星レストラン「臼杵ふぐ山田屋」、あるいは約2万円の銀座の三つ星すし店「鮨 水谷」といった高価なレストランに手の届かない人々にも配慮し、「ビブグルマン(Bib Gourmand=コストパフォーマンスによる評価)」のカテゴリーを設けた。これは、星は付かないが5000円以下の食事が楽しめるフレンチないしイタリアンのレストランで、157店がリストアップされている。

このミシュラン「東京・横浜・湘南」ガイドは12月6日に店頭で発売される。ウェブサイトでも閲覧できる。

原文(英語):Japan Keeps Three-Star Culinary Title
http://blogs.wsj.com/japanrealtime/2013/12/04/japan-keeps-three-star-culinary-title/