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2013-10-18 23:28:00

米国のレストラン業界では、小売業界が打ち出す「調理済み食品」との競合が激化し、特にランチの分野では調理済み食品の著しい成長にシェアを奪われている。大手調査会社NPDグループのフードサービス市場調査報告によると、昼食用に小売店で調理済み食品を購入する消費者が2008年以降2ケタの伸びを記録する一方で、レストランでの昼食客は減少しているという。

スーパーなど小売店の調理済み食品は、健康志向のオプションや豊富な品揃え、軽食メニューなど、手頃な価格とワンストップ・ショッピングの利便性で、レストラン(特にファスト・フード店)よりも優位性がある。これにより、昼食用に小売店へ調理済み食品を買いに来る客の数は、2008年以降29%も増加した。同期間にレストランの来店客は、高い失業率と消費マインドの冷え込みから1%減少している。

小売市場の調理済み食品は、昼食に限らず拡大している。同調査によると、2022年までの10年間でさらに10%の伸びが予想される。同期間のレストランの来店客数は4%増にとどまる。同社のレストラン業界アナリストは、「小売店の調理済み食品がレストラン利用者を奪っていることは事実。今後10年間、レストランの客数はそれほど伸びないだろう。フードサービス関係者は、消費者がなぜ小売店を利用してフードサービス・タイプの食事を買い求めるかをサプライ・パートナーとともに学び、成長するこの領域での競争力を上げる必要がある」と指摘している。

 

※2013年9月 FOODMARKET.COM News