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2013-09-28 22:20:00

中国  2013年9月26日(木曜日)
上海自由貿易試験区、今月29日に設置へ[経済]

上海市の自由貿易試験区が、今月29日にも設置される見通しとなった。試験区内では、人民元取引の適度な自由化やサービス業の開放、税制の優遇などが設けられる見通しで、銀行や自動車など複数の業種が試験区内への進出を表明している。25日付東方早報など上海各紙が伝えた。

試験区内では新たに98項目の政策が導入される見通しで、設置と同時にまずは55項目が実施される。残りの43項目は年内にも発表される予定。また国務院(中央政府)は10月1日から、試験区内で外資企業の設立などに関する法律の適用を停止する計画。上海市人民代表大会常務委員会もまた、試験区内で適用される地方法規の調整を行うことを明らかにしている。

現時点までに試験区内への進出を明らかにしたのは、中国自動車最大手である上海汽車工業(集団)の上海上場子会社、上海汽車集団やインターネット検索最大手の百度など複数社ある。IPテレビ事業を手掛ける百視通新媒体も米マイクロソフトとともに合弁会社を設立すると発表するなど、各企業が試験区内への進出に向けた動きを加速している。

また、金利の自由化やオフショア人民元業務、外資企業への投資などの業務が開放される見通しとなり、営業拠点の設置数を制限する従来の規定が試験区内で取り払われるとの見方もあって、外資銀行を含めた各行も試験区内への進出をそれぞれ表明。中国資本の銀行では、現時点までに浦東発展銀行や工商銀行など少なくとも7行が試験区内での支店設立計画を明らかにしている。外資銀行では、香港上海銀行(HSBC、匯豊銀行)やスタンダードチャータード銀行、香港の東亜銀行(BEA)の3行が近く試験区内に営業拠点を設けるとみられている。<上海>