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2013-09-13 22:44:00

香港  2013年9月12日(木曜日)
佐賀の日本酒試飲商談会、7社がPR[食品]

 



佐賀県酒造組合は11日、香港で日本酒の試飲商談会「佐賀酒試飲商談会in香港2013」を開催した。佐賀県、日本貿易振興機構(ジェトロ)香港事務所との共催。県内から七つの蔵元が参加し、日本酒を中心に27銘柄を出品した。香港からは輸入代行業者や小売、飲食店関係者など約100人が参加した。

香港への輸出を目指して出展した古伊万里酒造(伊万里市)は、佐賀県産のコメと水で作った日本酒を出品。甘口で香りがあるのが特徴だという。同社の前田悟専務は「中国本土への再輸出も考慮して、アジアに輸出するなら香港」とし、「商談会を通じて輸出につなげたい」と抱負を述べた。香港では若い女性をメーンターゲットとする。

「古伊万里・純米吟醸」を試飲したワインショップオーナーの香港人女性は「甘くてとても飲みやすい。香港人にも受けると思う」と高評価。「香港の日本酒市場は小さいが、これから伸びるはず。日本酒の取り扱いを増やしたい」と述べた。

今年6月から代理店を通じて香港へ日本酒の輸出を開始した宗政酒造(有田町)は、さらなる拡販を目指して出展。日本で最も甘口の純米吟醸酒という「宗政・純米吟醸・-(マイナス)15」などを出品した。現在の輸出量は日本食レストラン向けに月20ケース程度だという。同社の山崎耕造専務は「実際に試飲してもらうことで認知度を高めたい。輸出量は将来的に月50ケースまで増やしたい」と意気込んだ。

ジェトロ香港事務所の担当者によると、日本から香港への日本酒の輸出額は12年は約14億9,500万円となった。輸出額ベースでみた香港の世界シェアは、3割を超える米国に次いで2位の16.7%となっている。

また同日は日本酒セミナーも開催。香港で人気の日本酒バー「SAKE BAR GINN」の百瀬あゆちディレクターが米国と香港の日本酒市場の違いについて分かりやすく解説した。百瀬ディレクターによると、酒類の輸入・販売ライセンスが厳格な米国に比べると香港は酒の輸入・販売が容易で、ビジネスはやりやすいという。ただ、それだけに価格競争も激しいと指摘した。

消費傾向では香港は富裕層を中心に日本酒の高級品がよく売れているという。「共働きが当たり前の香港では女性も日本酒を好む傾向がある。味に特色がある日本酒を好む香港人には、甘口の佐賀の日本酒はうってつけで、特に女性には人気になりそうだ」と話した。



ジェトロ香港事務所は11月に香港で開催予定の酒類専門見本市「香港国際ワイン&スピリッツ・フェア」に日本酒・焼酎メーカー49社と酒器メーカー7社を束ねてジャパンブースを設置する計画。日本の酒文化を香港で広め市場の拡大を図る狙いだ。<香港>