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2013-07-04 00:25:00

伊藤園は1日、インドネシアに現地企業と合弁で清涼飲料の製造・販売を手掛ける2社を9月に設立すると発表した。出資額は計300億ルピア(約3億円)。茶飲料の販売を強化している東南アジアで人口が最も多いことから、域内の中核事業になることに期待を寄せている。2018年には約45億円の売上高を目指す。

現地の紙パック飲料大手ウルトラジャヤ・ミルクインダストリー&トレーディングカンパニーと、製造会社ウルトラジャヤ・イトーエン、販売会社イトーエン・ウルトラジャヤを設立する。資本金はともに300億ルピアで、伊藤園はシンガポールの完全子会社イトーエン・アジアパシフィック・ホールディングスを通じ、製造会社に45%、販売会社に55%を出資する。

来年3月をめどに伊藤園ブランドの紙パック、ペットボトル入りの茶飲料の販売を開始する。紙パックはウルトラジャヤに、ペットボトルは別の業者にそれぞれ委託生産する計画。一定の販売数量に達したら自社での生産に切り替えることも視野に入れている。

東南アジアでの子会社は、シンガポールとベトナム、今年8月までに設立予定のミャンマー法人に続く4カ国目となる。インドネシアは人口が日本の2倍であるほか、若年層が多いことから市場としての可能性が高いと判断して参入を決めた。ウルトラジャヤの販売網を活用することで拡販を狙う。

インドネシアでは日本の飲料メーカーの参入が相次いでいる。サントリーは2011年に設立した合弁会社を通じ、昨年10月に現地生産の緑茶を発売。アサヒグループホールディングスは年内にも委託生産する飲料の販売を開始する。現地に拠点を持たないキリンホールディングスも昨年に清涼飲料の販売を始めた。