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2013-07-04 00:03:00

ドイツで格安スーパーの数が減っている。アルディやリドル、ペニーなど国内のディスカウントチェーンの店舗数は昨年に1万6,393店となり、69店減少した。前年を割り込むのは調査開始以来で初めて。ヨーロッパ小売研究所(EHI)が明らかにした。

 



それによると、食料品店の総店舗数は3万8,866店と289店の純減。少なくとも5年連続で1年前を割り込んでいる。業態別に見ると、スーパーマーケットは1万505店と357店増加。大型スーパーは8店増えて1,010店となった。一方、コンビニなど店舗面積が400平方メートル以下の小規模店は1万64店と、586店減少。ハイパーマーケットはほぼ横ばいの894店だった。

EHIは今回の結果について、「消費者が価格より買い物をする際の体験や食品の産地、持続可能性などを重視するようになっている」と分析。また都市部を中心に単身者や夫婦のみの世帯が増えている点も指摘する。世帯構成員が少ないと1回当たりの買い物の量が少なくなるため、ディスカウント店を利用するメリットがそれほど感じられないほか、こういった世帯は通常、所得が高い傾向にあり、価格をそれほど気にしないという。

ドイツでは2020年に単身世帯が全体の41%に達する見通し。EHIは今後、調理済み食品やサラダ、一口サイズに切ってあるフルーツなどを売るコンビニ型の食料品店が拡大するとの見方を示している。