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2013-02-16 13:55:00

 フライドポテトをサイドディッシュにしない米国人がますます増えている。

 

 最新の調査によると、数十年間にわたって大人気サイドオーダーとしてハンバーガー、チキン、朝食などと共に注文され、ときにはそれ自体がメインになることもあるフライドポテト(フレンチフライ)はその支配的立場を失いつつあるようだ。外食産業がよりヘルシーな料理の選択肢を増やしていくなかで、フライドポテトの注文回数と総売上高に占める割合の両方が下落基調にあるということが、ワシントンに拠点を置く非営利シンクタンク、ハドソン・インスティテュートが7日に発表した報告書でわかった。それによると、2006年から2011年のあいだに、5つの大手外食チェーンでのフライドポテトの売上高は2%近くも減少、これは年間1000万食にも相当するという。

 

 フライドポテトがサラダほど健康に良くないことはだいぶ前から知られていたが、ようやく流れが変わってきた。ハドソン・インスティテュートの研究員で、肥満解決への新たな取り組みの責任者でもあり、報告書の主執筆者でもあるハンク・カルデロ氏は「より健康的な生活を意識している人々は、フライドポテトを敬遠するようになっている」と指摘する。実際、同じ5年間にカロリーが低めの料理の注文回数は2%近く増加し、従来からあるカロリーが高めの料理の注文回数は5%近くも減少した。

 

 カルデロ氏は「われわれは人々に、豆腐と樹皮だけを食べるよう推奨しているわけではない。だが、この結果はレストランが1人前の量を減らし始めるきっかけにはなるだろう」と話す。カロリー控えめの料理はすでに全注文品の37%以上を占めており、より良い選択肢に関する客たちの知識が増えていけば、こうした数字も増加し続けるだろう。カルデロ氏はフライドポテトの分量を減らすこと、トランス脂肪酸や飽和脂肪酸を多く含む調理油からオメガ9不飽和脂肪酸を含むひまわり油のようなより健康的なものに変更することを勧めている。

 

 とはいえ、フライドポテトが近い将来に消滅するということはないだろう。ハドソン・インスティテュートの調査結果ではフライドポテトを注文する人が減っていることがわかったが、少なくとも1つの物差しではその存在感が増している。英市場調査会社ミンテルによると、2007年から2012年のあいだにレストランのメニューに載ったジャガイモを材料とするサイドディッシュの数は11.8%も増加したという。

 

 さらに言えば、より健康的な選択肢は価格が高くなる傾向にある。メニューに掲載されている恐ろしいカロリー値にはレストランの収益を増加させる効果さえあるのかもしれない。というのも、レストランは今や、同じ価格で以前よりも少ない分量の料理を提供しているからだ。

http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324650504578296652697086608.html?nid=LF20130214&reflink=NLhtml_20130214_a1