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2013-02-01 22:47:00

三越伊勢丹ホールディングスは1月31日、遼寧省瀋陽市の「瀋陽伊勢丹百貨」を今年3月末で営業終了すると明らかにした。同店は2008年2月の開店以来、赤字が続いていた。

同社管理本部は、「現在、営業権の譲渡も含めた撤退準備を進めている。売り上げの伸び悩みは開店当初から」として、反日デモによる影響を否定。中国事業を重視する姿勢は変えず、今年1月に天津濱海新区伊勢丹(天津市)を開業したほか、14年末に予定している成都伊勢丹2号店(仮称、四川省成都市)の開業準備も変更なく進めているとした。

18億円を投じて開業した瀋陽伊勢丹は、瀋陽市最大の繁華街である太原街に面し、営業面積は約3万平方メートル。中国東北地区初の「デパ地下」を設けるなど日本式の高級感を特徴にしていたが、周辺はマレーシア系百貨店の「百盛(パークソン)」、高級ブランドブティックを集結させた「中興瀋陽商業大廈」など小売大手が林立する激戦区で、開業当初から苦戦が続いていた。

中国の伊勢丹ブランドはこれまで3店舗が撤退し、現在4店舗が営業中。1店舗の開業準備を進めている。<遼寧>