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2012-11-03 12:09:00

博報堂DYホールディングス傘下の広告代理店、大広(東京都港区)は1日、タイ同業の中央宣興タイランド(CHUO)と東南アジアにおける広告事業で包括的な業務提携を結んだと発表した。成長が見込まれる東南アジア市場への取引先の進出が加速するとみて、双方が持つネットワークを生かして早期に事業基盤を築き、取引先を支援する。

大広はアジアで中国3拠点、ベトナム2拠点のほか、台湾とインドに営業拠点に構えており、中央宣興タイランドが東南アジアに持つ6拠点のネットワークを活用することで、取引先企業の幅広いニーズに対応する狙い。中央宣興タイランド側は、大広のネットワークを活用し、既存顧客の日本・中国市場展開を支援する体制を作る。

両社はソリューション・ノウハウの連動や人材交流も行い、サービスを向上させることで、東南アジア市場での広告事業拡大に協力して取り組む。大広が持つ高品質なマーケティング・サービスや独自のダイレクト・マーケティング事業の知見、中央宣興タイランドが東南アジアに持つ拠点網や現地での経験を、相互に生かす。

中央宣興タイランドは1963年にタイに進出して以来、東南アジアで広告事業を開拓。ベトナム、マレーシア、カンボジア、インドネシアなど6カ国に拠点を展開する。2001年10月にはタイ証券取引所(SET)の2部市場(MAI)に上場した。日本の親会社だった中央宣興は10年に破産したが、その後は独立して事業を継続。今年8月にはミャンマーにも拠点を設けるなど、東南アジアの拠点網を広げている。

大広は1979年に日本の総合広告会社としていち早く中国に進出。現在では北京、上海、広州に100%子会社を展開。ベトナムでは2007年、日系広告会社として初めてホーチミン・ハノイでの2拠点体制を築いたという。今年4月には台湾支局、8月にはインドに業務拠点を開設し、アジアでの提供サービスの拡充を図っている。