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2012-06-23 18:21:00

欧州で経済危機が続く中、ブラジルは1万トンの「ヒルトン枠*」を使って、近年では最高値でEU向け高級ビーフの輸出量を伸ばしている。EU牛肉輸入量のシェアは昨年の4%から、営業年度末の6月30日には31%に達する見込みだ。1トン当たりの価格は一般的ビーフは8,900ドルだが、ヒルトン級になると1万2,000~1万4,000ドルになる。

今年1~4月期のEU向け輸出額は前年比12.5%増の1億1,850万ドルで、輸出量は21.5%伸びた。EU向け低品質加工肉の輸出は18.5%減少したが、高級ビーフの売り上げが輸出額を増進した。

年内EU市場では、チキンや挽肉などの安価な食肉の消費量が増加すると予想されるが、富裕層では今後も高級ビーフへの安定した需要が見込まれる。

*EUにおける高級牛肉の低関税輸入枠の俗称。1979年に東京ヒルトンホテルで開催されたGATT東京ラウンドで、EUと牛肉輸出国の間で合意された。ブラジル、アルゼンチン、米国、カナダ、オーストラリアなど8ヵ国が対象。

※2012年6月4日 Meatingplace.com