インフォメーション

2012-02-04 22:38:00

1.「外食産業」の動向を把握するには?

 「日本フードサービス協会」が、会員企業の毎月の動向を発表する『外食産業市場動向調査』で把握することができます。発表内容には、「売上高・店舗数・客数・客単価」などが含まれます。
 2011年12月時点の有効回答数は、216社・3万1,410店舗でした。

2.最近の動向

 「日本フードサービス協会」が発表した、2011年の「外食売上高」(全店ベース)は、前年比で1.2%の減少でした。2年ぶりの減少です。
 昨年の「外食売上高」は、秋以降は前年比プラスで推移しました。しかし、震災のあった3月、そしてイベントの自粛による夏場の伸び悩みが、通年の売上高を押し下げました。
 「売上高」を構成する「客数」は、秋以降はプラスに転じたものの、通年では前年比0.7%減少。「客単価」は前年比で0.5%の減少でした。
 「客単価」は、大手外食チェーンが行った期間限定の値下げキャンペーンの影響を受けて減少しました。

3.今後の展開

 昨年の「売上高」は、前年比でマイナスでした。しかし、震災の発生を踏まえれば、外食産業は大いに健闘したと言えます。しかし、中長期で見た場合、人口が減少する日本国内だけで、外食産業が伸び続けることは非常に困難です。その他には、お惣菜部門の強化を進めるコンビニの存在、そして食の安全を確保するためのコストの増加など、外食産業には乗り越えるべき課題が増えつつあります。
 このような状況の下、ファミレスや居酒屋などの外食大手が注目する新たな市場は、中国などの新興国です。外食各社は現在、新興国での「セントラル・キッチン」の導入を急いでいます。これは、大型施設で集中的に調理した食材を、多くの店舗に配送。規模のメリットを追求し、効率化を目指す仕組みです。
 こうした日本国内での成功体験をいよいよ海外へ輸出する時期にきた外食産業。その国に長く根付いた「食文化」に異国から参入する場合、店舗運営やイメージ・価格戦略など、解決すべき課題は数多くあります。さらなる飛躍を目指し、新天地を求める外食産業の挑戦に注目が集まります。

http://www.smam-jp.com/market/report/keyword/1218828_1982.html