インフォメーション

2018-05-23 23:06:00

2018/05/22(火)

飲食店の購買管理サイト、日系企業が開発

飲食店による購買を一元的に管理するサイトが6月初旬にも立ち上がる。開発したのは人気ピザレストラン「Pizza 4P’s(ピザ・フォー・ピース)」の元取締役の田中卓氏らがホーチミン市で創業したKAMEREO(カメレオ)で、外食店による購買を効率化させるとともにサプライヤーの販路拡大を支援する。

「KAMEREO」のダッシュボードのイメージ。サプライヤーは受注や売り上げなどをリアルタイムに把握できる(KAMEREO提供)

「KAMEREO」のダッシュボードのイメージ。サプライヤーは受注や売り上げなどをリアルタイムに把握できる(KAMEREO提供)

 

 

 

ベトナムの流通市場では、幅広い食材を供給できる総合卸が少なく、中小の飲食店は数少ない購買担当者が食品ごとに発注と検品を繰り返さなければならない。またサプライヤー側も飲食店からの電話やメール、会員制交流サイト(SNS)などによる発注に個別に対応しなければならないため、手間暇がかかるとともに売れ筋や傾向などを把握しにくい。

田中氏はピザ・フォー・ピース時代に同じ苦労をした経験から飲食店とサプライヤーを結ぶマーケットプレイスのサイト「KAMEREO<http://www.kamereo.vn>」開設を考案。品目や数量、配達時間を指定する発注フォームを定型化し、サプライヤーはその日の受注や顧客ごとの売り上げなどをリアルタイムで把握できるようにした。またサプライヤーは新商品などをサイトに登録することで、新たな顧客獲得も期待できる。

田中氏によれば、「同種のマーケットプレイスはベトナム初」。サプライヤーは初期費用は不要で、飲食店からの受注額に対して一定比率の手数料をカメレオに支払う。

現時点で飲食店およびサプライヤー側から各20社が参加を決めており、サービス開始以降も参加企業を募る。田中氏は、「将来的には倉庫や車両も持って飲食店向けの物流も手掛けたい」としており、飲食業界における流通での飛躍を狙う。