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2018-05-12 17:21:00

2018/05/11(金)

日本の食文化を情報発信、ABCクッキング

料理教室大手ABCクッキングスタジオ(東京都千代田区)は9日、インドネシアの首都ジャカルタで11日にオープンする会員制の料理教室1号店をお披露目した。誕生日など特別な日に客人をもてなすためのワンランク上の料理を中心に紹介し、日本の食文化について情報を発信する。8月に開業する2号店と合わせて、半年後に会員2,000人の達成を目指す。

1号店のお披露目式でテープカットするABCクッキングスタジオの松谷社長(右から2人目)、インドネシア法人のダーウィン社長(中央)ら関係者=9日、ジャカルタ(NNA撮影)

1号店のお披露目式でテープカットするABCクッキングスタジオの松谷社長(右から2人目)、インドネシア法人のダーウィン社長(中央)ら関係者=9日、ジャカルタ(NNA撮影)

 

1号店は、西ジャカルタの商業施設「セントラル・パーク」のLGフロア(地下1階)に設けた。レストランや軽食店が立ち並ぶ階で、人通りも多い。店舗の前面はガラス張りで、モールを訪れた買い物客が外から、レッスンを受けている生徒の様子を見ることができる設計になっている。

インドネシア法人ABCクッキングスタジオ・インドネシアのダーウィン社長は「1号店は水族館をイメージしたデザインにした。生徒さんだけでなく、モールに来たお客さんも教室の雰囲気を楽しんでほしい」と語る。インドネシアではこれまで週末の娯楽といえば、ショッピングモールで食事をしたり、映画を見たりする程度だったが、「料理教室という新たな娯楽を提供し、人と人をつなげる交流の場にしたい」と話した。

ABCクッキングスタジオ本社の松谷正輝社長は「自分のために手作りする日常の料理を習いに来る生徒さんが多い日本の教室と違い、インドネシアを含むアジアの教室では、誕生日やパーティーなどハレの日に、おもてなしするための料理を作りたいというニーズが多い」と説明。レッスンでワンランク上の料理を体験してもらい、日本の食文化を広めていきたいと話した。

 

■積極的に海外展開

台湾を除く他の海外拠点は独資で運営しているが、インドネシアでは、日本のレストランなどとビジネス経験のある現地パートナーと組んで店舗を運営する。松谷社長は「インドネシアの人々により合った店舗づくりができるのではないか」と期待を示した。

ABCクッキングスタジオの海外拠点は、インドネシアが8カ国・地域の26都市目。会員数は全世界で8万人に上る。

グループ会社ABCクッキングスタジオワールドワイドの千先拓志(せんさき・ひろし)取締役によると、来年までに既存の進出先国で35店舗以上を新規開業し、会員数20万人以上を目指す。2019年以降は中東、オセアニア、欧米に進出、3年間で10店舗展開を目標に設定している。

 

■体験レッスン申し込みが1,700人

1号店では、正式入会前に受講できる体験レッスンを11日から開始する。4月中旬に会員募集を開始してから、これまでに体験レッスンの申込者は1,700人に上り、会員数は100人を超えた。和洋食を中心とする料理、ケーキ、パン、和菓子、キッズの5コースのうち、人気が高いのは料理とケーキで、合わせて全体の約7割を占める。

インドネシアの教室は、他の7カ国・地域と違い、講師の約半数が男性だ。ジェフリーさん(21歳)も男性講師の一人で、シンガポールの学校で料理を学んだ経験がある。「ABCクッキングスタジオのレシピは、国産の食材を多く使用しており、生徒さんが教室で習ったメニューを自宅で簡単に再現できる」と話した。

レッスンは、講師1人につき生徒は4人までという少人数制が特長だ(NNA撮影)

レッスンは、講師1人につき生徒は4人までという少人数制が特長だ(NNA撮影)