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2018-03-16 11:34:00

米国農務省は、3月8日(現地時間)、2017/18年度の11回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関す
る需給見通しを発表しました。その概要は以下のとおりです。
-2017/18年度の穀物及び大豆の生産量は消費量を下回る見込み-

1.世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量
25億6,701万トン(対前年度比 1.3%減)
(2)消費量
25億8,331万トン(対前年度比 0.4%増)
(3)期末在庫量
6億3,797万トン(対前年度比 2.5%減)
(4)期末在庫率
24.7%(対前年度差 0.7ポイント減)

《主な品目別の動向》
〈小麦〉
 生産量は、米国で冬小麦の収穫面積が記録的な低水準になること等から減少、豪州で東部の乾燥によ
り減少、ブラジル等でも減少するものの、ロシアで冬小麦・春小麦ともに作柄が極めて良好であること
から史上最高、インド、EU等でも増加が見込まれることから、世界全体では前年度を上回る見込み。
消費量は、ロシア等で増加が見込まれることから前年度を上回る見込み。世界全体の生産量は消費量を
上回り、期末在庫率は前年度より上昇。
(1)生産量
7億5,879万トン(対前年度比 1.1%増)
・ロシア、インド、EU等で増加、米国、豪州、ブラジル等で減少
(2)消費量
7億4,250万トン(対前年度比 0.4%増)
・ロシア等で増加
(前月に比べ、インド等で下方修正)
(3)期末在庫量
2億6,889万トン(対前年度比 6.4%増)
・中国、EU、ロシア等で増加、米国等で減少
(4)期末在庫率
36.2%(対前年度差 2.1ポイント増)

〈とうもろこし〉
 生産量は、アルゼンチンで長引く高温乾燥型の天候から減少、米国、南アフリカ、ブラジル、ウクラ
イナ等でも減少が見込まれることから、世界全体では前年度を下回る見込み。消費量は、中国、米国、
EU、ブラジル等で増加が見込まれることから前年度を上回る見込み。世界全体の生産量は消費量を下
回り、期末在庫率は前年度より低下。
 なお、アルゼンチンは、2月から3月上旬にかけての高温乾燥型の天候が遅植え種の単収を引き下げ、
早植え種の単収も当初予測を下回ったため、生産量が前月から300万トン下方修正された。
(1)生産量
10億4,174万トン(対前年度比 3.1%減)
・米国、アルゼンチン、南アフリカ、ブラジル、ウクライナ等で減少
(前月に比べ、アルゼンチン等で下方修正)
(2)消費量
10億7,443万トン(対前年度比  1.5%増)
・中国、米国、EU、ブラジル等で増加
(3)期末在庫量
1億9,917万トン(対前年度比 14.1%減)
・中国、米国、ブラジル等で減少
(前月に比べ、米国等で下方修正)
(4)期末在庫率
18.5%(対前年度差 3.4ポイント減)

〈米(精米)〉
 生産量は、米国で作付期にアーカンソー州北東部及びミズーリ州南東部で洪水が発生、カリフォルニ
ア州では土壌水分過剰により収穫面積が減少し、米国全体の生産量が1997/98年度以来最低となるもの
の、タイ、ベトナム等で増加が見込まれることから、世界全体では前年度を上回る見込み。消費量は前
年度を下回る見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。
(1)生産量
4億8,626万トン(対前年度比 0.0%増)
(前月に比べ、インド等で上方修正)
(2)消費量
4億8,049万トン(対前年度比 0.2%減)
(3)期末在庫量
1億4,306万トン(対前年度比 4.2%増)
・中国等で増加
(前月に比べ、インド等で上方修正)
(4)期末在庫率
29.8%(対前年度差 1.3ポイント増)

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 生産量は、米国で史上最高の収穫面積となること等から増加するものの、アルゼンチンで乾燥型の天
候に見舞われ減少が見込まれること等から、世界全体では前年度を下回る見込み。消費量は、中国、ブ
ラジル等で増加が見込まれることから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を下回り、期
末在庫率は前年度より低下。
 なお、アルゼンチンは、1月から2月にかけて多くの産地を襲った乾燥型の天候が単収を引き下げ、
生産量が前月から700万トン下方修正された。
(1)生産量
3億4,086万トン(対前年度比 3.0%減)
・米国等で増加、アルゼンチン等で減少
(前月に比べ、アルゼンチン等で下方修正)
(2)消費量
3億4,378万トン(対前年度比 4.2%増)
・中国、ブラジル等で増加
(3)期末在庫量
9,440万トン(対前年度比 2.3%減)
・米国等で増加、アルゼンチン、ブラジル等で減少
(前月に比べ、アルゼンチン等で下方修正)
(4)期末在庫率
27.5%(対前年度差 1.8ポイント減)

「米国農務省穀物等需給報告」はこちらから
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_usda/index.html