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2017-06-15 17:54:00

米国農務省は、6月9日(現地時間)、2017/18年度の2回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関す
る需給見通しを発表しました。その概要は以下のとおりです。
-2017/18年度の穀物の生産量は消費量を下回り、大豆の生産量は消費量を上回る見込み-
※現時点では、北半球は作付作業中、南半球では未だ作付作業が始まっていないため、本報告は極
めて暫定的なものである。

1.世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量
25億3,090万トン(対前年度比 2.6%減)
(2)消費量
25億6,398万トン(対前年度比 0.2%減)
(3)期末在庫量
6億272万トン(対前年度比 5.2%減)
(4)期末在庫率
23.5%(対前年度差 1.2ポイント減)

《主な品目別の動向》
〈小麦〉
 生産量は、インド、EU、中国等で増加するものの、米国で冬小麦の収穫面積が100年以上ぶりの低
水準となることから減少、豪州、ロシア等でも減少が見込まれることから、世界全体では前年度を下回
る見込み。また、消費量は、中国等で減少することから前年度を下回る見込み。世界全体の生産量は消
費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。
(1)生産量
7億3,953万トン(対前年度比 1.9%減)
・インド、EU、中国等で増加、米国、豪州、ロシア等で減少
(前月に比べ、ロシア等で上方修正)
(2)消費量
7億3,477万トン(対前年度比 0.7%減)
・中国等で減少
(3)期末在庫量
2億6,119万トン(対前年度比 1.9%増)
・中国等で増加、米国、カナダ等で減少
(前月に比べ、ロシア等で上方修正)
(4)期末在庫率
35.5%(対前年度差 0.9ポイント増)

〈とうもろこし〉
 生産量は、米国で、中国等で減少が見込まれることから、世界全体では前年度を下回る見込み。また、
消費量は、中国、EU等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を下回
り、期末在庫率は前年度より低下。
 なお、カナダでは、オンタリオ州及びケベック州で5月に湿潤型の天候に見舞われ、播種作業の遅れ
や単収の低下が見込まれることから、2017/18年度の生産量が前月から80万トン下方修正された。
 また、ブラジルでは、5月に平年を超える降雨に恵まれ単収の上昇が見込まれることから、2016/17
年度の生産量が前月から100万トン上方修正された。
(1)生産量
10億3,186万トン(対前年度比 3.3%減)
・米国、中国、南アフリカ、ブラジル、メキシコ等で減少
(2)消費量
10億6,212万トン(対前年度比  0.7%増)
・中国、EU等で増加
(3)期末在庫量
1億9,433万トン(対前年度比 13.5%減)
・中国、米国等で減少
(4)期末在庫率
18.3%(対前年度差 3.0ポイント減)

〈米(精米)〉
 生産量は、タイ等で増加するものの、インド等で減少が見込まれることから、世界全体では前年度を
下回る見込み。また、消費量は、中国等で減少するものの、インド、タイ等で増加することから史上最
高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、期末在庫率は前年度より上昇。
(1)生産量
4億8,104万トン(対前年度比 0.4%減)
・インド等で減少
(2)消費量
4億7,972万トン(対前年度比 0.0%増)
(3)期末在庫量
1億2,055万トン(対前年度比 1.1%増)
・中国等で増加
(4)期末在庫率
25.1%(対前年度差 0.3ポイント増)

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 生産量は、中国等で増加するものの、ブラジル、米国等で減少が見込まれることから、世界全体では
前年度を下回る見込み。また、消費量は、中国、米国等で増加することから史上最高となる見込み。世
界全体の生産量は消費量を上回るものの、期末在庫率は前年度より低下。
(1)生産量
3億4,467万トン(対前年度比 1.9%減)
・ブラジル等で減少
(2)消費量
3億4,421万トン(対前年度比 3.9%増)
・中国等で増加
(3)期末在庫量
9,222万トン(対前年度比 1.1%減)
(4)期末在庫率
26.8%(対前年度差 1.3ポイント減)