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2011-08-05 18:48:00

日本の明治乳業は、生産を日本からオーストラリアに移すと発表し、オーストラリア産の輸入乳幼児用粉ミルクが日本産に代わって次々と中国市場に入っている。

 記者が乳幼児用粉ミルクを販売する数店舗を訪れたところ、済南市内で売られている明治乳業の粉ミルクの多くが日本産であることがわかった。生産日は多くが2010年下半期で、2011年1月のものもわずかにあった。その後、あるショッピングサイトで明治乳業の粉ミルクを検索すると、100店舗以上の明治乳業の粉ミルクを扱うネットショップが見つかった。そのうちの80%以上が「震災前の在庫」という言葉を添えて販売している。

 「現在仕入れる明治乳業の粉ミルクは全てオーストラリア産だが、各ショップにはまだ多くの在庫が残っている」と、オーストラリア産の明治乳業の粉ミルクを販売するベビー用品店の経営者は話す。

 現在市場で売られている明治乳業粉ミルクの震災前の在庫の多くは、賞味期限が2012年2月から5月で、中には2011年末までのものもある。賞味期限が迫っているため、震災前の商品の価格は下がっている。

 「明治ステップ缶850グラム」を例にすると、多くの店頭で「1缶購入につき2--3缶プレゼント」のキャンペーンが行われている。1缶あたりで計算すると160潤オ180元になる。一方、ネットショップでは最も安くて60元、少し高くても148潤オ160元で売られている。東日本大震災の発生後、同商品は一時308元まで値上がりしたが、4カ月後の今は最大80%安くで販売されている。

 ところが、販売店の値下げキャンペーンに対する消費者の反応はいまいちだ。店頭とネットショップの販売員は、「ほかの粉ミルクメーカーと比べて、明治乳業の販売状況は理想的ではない。生産日が販売の妨げになっている」と口をそろえる。

 明治乳業粉ミルクを販売する多くのネットショップは、「賞味期限切れ間近」を商品紹介の目立つ位置に表示する。生産日が2011年1月の商品は148元に値下げ。同商品の通常価格218元前後だ。100元以上の値下げについて、多くのオーナーは「買いだめが災いした」と嘆く。

 「これらの商品の生産日は2010年5月で、あと1--2カ月で賞味期限が切れる。売れるだけ売りたい」と、あるネットショップの経営者は話す。「日本で地震が発生したとき、多くの人が買いだめした。価格をつり上げて金儲けをしたいと考えていたが、在庫切れのときに多くの消費者が他のメーカーに変え、価格が高いときにあまり売れず、現在は値下げしても賞味期限が迫り、もっと買う人がいなくなった。これらの商品が多かれ少なかれ手元に残ることは間違いない」。同様に、買いだめし、今は投げ売りをする販売店は少なくない。「新商品の生産地が変わり、手元にある在庫はもっと市場を失ってしまった」と嘆く多くのオーナーは、生産地を変えた粉ミルクの発売後に状況が少しでも改善されることを望んでいる。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年8月2日