インフォメーション

2017-03-10 10:21:00

2017/03/07(火)

四国4県、観光誘致で参加型イベント開催

四国ツーリズム創造機構は3日、シンガポールで地場旅行業界関係者らを対象にしたプロモーションイベント「四国ナイト」を開催した。JR東日本が同国中心部で運営する飲食店「ジャパン・レール・カフェ」で、2月25日から3月10日にかけて開催中の情報発信イベント「四国ウイーク」の一環。参加型、双方向型のイベントとして、特産品の試飲・試食やうどん打ち体験会などを実施し、観光地としての訴求力を高める狙いだ。

BtoB(企業間ビジネス)イベントである四国ナイトには、地元の旅行業界関係者やブロガーら約40人が参加。四国4県の特産品や観光名所、イベントなどが紹介された。

愛媛県のコーナーでは、参加者に名産品のミカンやみかんジュースが振る舞われた。またインターネット電話「スカイプ」を使い、道後温泉の様子をライブ中継した。香川県の讃岐うどん手打ち体験会では、参加者らが生地を足で踏んだり、麺棒で延ばしたりするなどして、うどんを完成させた。

Thumb 170307.sg.shikoku w

四国ナイト前半では愛媛のミカンや手打ち讃岐うどんの作り方が紹介された=3日、シンガポール中心部(NNA撮影)

 

高知県からは、日本酒の「船中八策」「吾唯足知」、ユズを使ったリキュール「山柚子搾り・ゆずの酒」の3品を紹介。最後に参加者全員が徳島県の阿波踊りを踊ってイベントを締めくくった。

四国ツーリズム創造機構の事業推進本部マネジャー、廣内正人氏は、「シンガポールでは旅行博などに出展しているが、今回のような参加・体験型イベントを開催するのは初めて。四国を訪問する外国人観光客は過去数年で増加しているが、日本の地域別外国人訪問率で四国は1%程度。まだまだ伸びる余地がある」と話した。

高知県シンガポール事務所の遠藤彰所長によると、県産品のシンガポール向け出荷ではユズ果汁・ユズ製品の輸出が好調だ。マレーシア・デアリー・インダストリーズ(MDI)の人気飲料ブランド「マリーゴールド」で高級志向ジュースの原料として毎年十数トンを出荷している。数年前にシンガポールの日本食専門小売店で試食会を実施した「ゆずビスケット」も人気が高く、同小売店で常設販売するようになったほか、昨年には地場スーパーマーケット大手NTUCフェアプライスでも試験的に販売。予想以上に反響が大きく、すぐ売り切れたことから、今年はさらに量を増やして販売する予定だ。

Thumb 170307.sg.shikoku5 w

四国ナイト後半では高知の酒が振る舞われたほか、参加者らは徳島の阿波踊りを楽しんだ=3日、シンガポール中心部(NNA撮影)

四国ウイークではこのほか、BtoC(企業と一般消費者間の取引)の観光PRイベントとして、2月25日に「徳島・香川デー」、4日に「愛媛・高知デー」が開かれた。

ジャパン・レール・カフェの担当者は、「昨年12月にカフェを開業して以来、今回の四国のほか、東北や上信越、静岡のイベントを開催してきた。説明会のような一方通行のイベントではなく、参加型・双方向型の企画を通じて訪日ファンの獲得を目指す」と話した。