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2017-02-17 11:50:00

米国農務省は、2月9日(現地時間)、2016/17年度の10回目の世界及び主要国の穀物・大豆に関す
る需給見通しを発表しました。その概要は以下のとおりです。
-2016/17年度の穀物及び大豆の生産量は消費量を上回る見込み-

1.世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量
25億5,740万トン(対前年度比 4.1%増)
(2)消費量
25億4,341万トン(対前年度比 4.6%増)
(3)期末在庫量
6億1,724万トン(対前年度比 2.3%増)
(4)期末在庫率
24.3%(対前年度差 0.5ポイント減)

《主な品目別の動向》
〈小麦〉
 生産量は、EUで多雨(フランス)により減少するものの、ロシアで良好な作柄と高単収に恵まれ増
加、豪州で単収の上昇から増加、米国で冬小麦の単収が史上最高となり増加すること等から、世界全体
では史上最高となる見込み。また、消費量は、インド、中国、カナダ、ロシア等で増加することから史
上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回るものの、期末在庫率は前年度より低下。
(1)生産量
7億4,824万トン(対前年度比 1.7%増)
・ロシア、豪州、米国、カナダ等で増加、EU等で減少(前月に比べ、インド等で下方修正)
(2)消費量
7億4,040万トン(対前年度比 3.9%増)
・インド、中国、カナダ、ロシア等で増加
(3)期末在庫量
2億4,861万トン(対前年度比 3.3%増)
・中国、ロシア、米国等で増加、インド、EU等で減少
(4)期末在庫率
33.6%(対前年度差 0.2ポイント減)

〈とうもろこし〉
 生産量は、中国で国家備蓄政策廃止及び国内価格低下に伴う播種面積減により減少するものの、米国
で単収の上昇、ブラジルで収穫面積の増加が見込まれること等から、世界全体では史上最高となる見込
み。また、消費量は、米国、中国等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消
費量を上回るものの、期末在庫率は前年度より低下。
(1)生産量
10億4,021万トン(対前年度比 8.3%増)
・米国、ブラジル、アルゼンチン等で増加、中国等で減少
(2)消費量
10億3,303万トン(対前年度比  7.6%増)
・米国、中国等で増加(前月に比べ、中国等で上方修正)
(3)期末在庫量
2億1,756万トン(対前年度比 3.4%増)
・米国等で増加、中国等で減少(前月に比べ、中国等で下方修正)
(4)期末在庫率
21.1%(対前年度差 0.9ポイント減)

〈米(精米)〉
 生産量は、タイで降雨により乾季米の灌漑用水量が十分確保され作付面積が拡大、インドでは収穫面
積が増加、米国でも長粒種米の生産量が2010/11年以来最高となることから、世界全体では前年度を上
回り史上最高となる見込み。また、消費量は、インド等で増加することから史上最高となる見込み。世
界全体の生産量は消費量を上回るものの、期末在庫率は前年度より低下。
(1)生産量
4億8,013万トン(対前年度比 1.7%増)
・タイ、インド等で増加
(2)消費量
4億7,863万トン(対前年度比 1.7%増)
・インド等で増加
(3)期末在庫量
1億1,796万トン(対前年度比 1.3%増)
・中国等で増加
(4)期末在庫率
24.6%(対前年度差 0.1ポイント減)

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 生産量は、米国で単収の上昇から増加、ブラジルでは適期の降雨による単収の上昇から増加、中国で
は政策変更によりとうもろこしから大豆への播種転換の促進等から、世界全体では前年度を上回り史上
最高となる見込み。また、消費量は、中国等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生
産量は消費量を上回るものの、期末在庫率は前年度より低下。
 なお、アルゼンチンの生産量は、多雨により前月から150万トン下方修正された。
(1)生産量
3億3,662万トン(対前年度比 7.6%増)
・米国、ブラジル等で増加
(2)消費量
3億3,075万トン(対前年度比 5.0%増)
・中国、アルゼンチン等で増加
(3)期末在庫量
8,038万トン(対前年度比 4.1%増)
・米国等で増加、アルゼンチン、中国等で減少(前月に比べ、アルゼンチン等で下方修正)
(4)期末在庫率
24.3%(対前年度差 0.2ポイント減)