インフォメーション

2011-07-02 22:15:00

<国際的な穀物等の需給の見通し(2011/12年度)>
 消費量の増加から、穀物全体、油糧種子の期末在庫率は低下する見込み。
 北半球では冬作物の収穫期、春作物の生育期に入り、作柄への影響等今後の
 天候に注視。
 穀物全体の期末在庫率は 18.6%と前年度(19.5%)を下回り、FAOの安全在庫
 水準(17~18%)に近づく見込み。
○主な品目別の需給
(1)小麦
  生産量は前年度より増加するが、消費量を下回り、期末在庫率は低下する見
 込み。
【生産量】664百万トン(+2.5%)
【消費量】667百万トン(+1.2%)
【期末在庫率】27.6%
 ◇ロシアは7月1日以降、輸出禁止を解除する予定。
 ◇ウクライナは6月4日に輸出割当解除。7月1日以降は輸出税導入予定。
 ◇高温乾燥であったEU北西部(仏、独、英)は、6月に入り降雨があったが、
   成熟期を迎えた冬小麦の作柄の改善には遅すぎたとみられる。
 ◇米国の冬小麦は、乾燥による作柄悪化の懸念があるが、オクラホマ州等で
  収穫が始まる。春小麦は、例年より作付けが遅れ、作柄への影響が懸念。
 ◇カナダのマニトバ州等では一部で洪水等により作付け放棄。
       
(2)とうもろこし
  生産量は史上最高を更新するものの、消費量を下回り、期末在庫率は低下す
る見込み。
【生産量】866百万トン(+5.6%)
【消費量】872百万トン(+3.0%)
【期末在庫率】12.8%
 ◇米国では作付けや生育に大幅な遅れ。6月に入り好天で一部作柄が改善。
 ◇米国の期末在庫率は、引き続き低水準(5.2%)。
 ◇アルゼンチンの2010/11年産は、乾燥で生産量が減少。収穫は終盤。
 ◇ブラジルの2010/11年産の大豆の後作である冬とうもろこしは、6月中旬
  の降雨で乾燥の影響が緩和。
       
(3)米
  アジア諸国での収穫面積増等で生産量は増加するものの、消費量を下回り、
 期末在庫率は低下する見込み。
【生産量】456百万トン(+1.4%)
【消費量】458百万トン(+2.4%)
【期末在庫率】20.7%
 ◇中国では揚子江中下流域の干ばつ、洪水の影響で、生産への影響懸念。
 ◇米国では長粒種の生産量減少見込み。

(4)大豆
  生産量は消費量をわずかに下回り、期末在庫率は低下する見込み。
【生産量】263百万トン(▲0.3%)
【消費量】263百万トン(+2.9%)
【期末在庫率】23.4%
 ◇米国では作付けが大幅に遅れたが、作柄は概ね前年度並み。
 ◇米国では中国向けの旺盛な輸出需要で、期末在庫率は低水準(5.8%)。
 ◇中国で大豆(搾油用)需要の増加から、輸入が史上最高となる見通し。

詳しくは、「食料需給インフォメーション」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/index.html

内「海外食料需給レポート」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_rep/index.html
でご覧ください。