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イオン越4号店オープン「消費者の変化捉える」
イオンは1日、ホーチミン市ビンタン区にベトナム4号店となるショッピングモール(SC)「イオンモール・ビンタン」を開業した。2014年1月に同市タンフー区に1号店をオープンさせてから2年余りが経過し、既存店で培ったノウハウを生かすとともに所得水準の向上に伴い変化する消費者のニーズを捉える。
1日午前はオープンに合わせて地元住民など約2,000人が並び、イオンベトナムの西峠泰男社長はNNAに対し、「初日の入館者数は14万5,000人だった」と説明した。西峠社長は、「来店客が2年前よりファッショナブルになってきている」と経済成長を実感する。ライフスタイルの変化に合わせ、男性向けのかばんや財布などの品ぞろえを拡充した。女性向けでも10代の若い女性向けに開発した衣料品を売る。
昼前の時点で長蛇の列ができた定番のすしなどに加え、総菜類におでんも加えた。総合スーパー「イオン」内では、人気が高い日本食品などを2倍程度に増やし、「ジャパン・セレクション」コーナーに集める。
さらに来店客がスーパー内に持ち込むかばんの口を、防犯目的でタグなどでふさぐことをやめ、出入りの利便性を優先させた。西峠社長は、「変えていくタイミング」と決断の理由を語る。
■コーナン「日本をそのままに」
日本からはコーナン商事(大阪府堺市)がホームセンター「コーナン」の海外1号店を出店。現地法人コーナン・ベトナムの畠山元伸社長は、「日用品などがよく売れている」とし、順調な滑り出しだ。「日本のコーナンをそのまま持ってきた」という店舗内は、陳列を工夫して見通しを良くするなど展示や導線にノウハウを生かす。
牛丼「すき家」もベトナム初出店。牛丼以外にもラーメンをメニューに加えるほか、抹茶を使った飲料やデザートを店内に併設したカウンター「SUKICHA」で販売する。ベトナムでは若年層や家族連れをターゲットにさらなる店舗展開を目指す。
イオンモール・ビンタンは総合スーパーのイオンを核店舗とし、専門店160店舗が入居する。ホーチミン市中心部から約10キロメートルの距離にあり、地場とシンガポール企業の合弁であるホアラム・シャングリラ社が開発する「インターナショナル・ハイテク・ヘルスケアパーク(IHHP)」内に立地する。延べ床面積は11万4,000平方メートルで、1号店の7万9,000平方メートル、南部ビンズオン省にある2号店の7万平方メートルを超える規模となる。