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2015-12-02 10:50:00

タイ  2015/12/01(火曜日)
中部地方の食品商談会、25社・団体参加[食品]

 



日本貿易振興機構(ジェトロ)名古屋貿易情報センターは11月30日、中部地方の農水産物・食品のタイへの輸出促進に向けた商談会をバンコクのホテルで開催した。日本から企業や自治体25社・団体が出展。タイの小売店や輸入代理店などのバイヤー約60者にご当地食材の魅力をアピールした。

ジェトロ名古屋の農水産物・食品輸出に関するアドバイザーを務める永田功氏によると、企業間取引(BtoB)向け商談会の開催は昨年に引き続き2回目。商談会の開催で、タイで販路開拓を目指す中部地方の企業とタイのバイヤーを結びつけ、食品輸出を促進する考えだ。

愛知県豊橋市は「次郎柿」の販路開拓のため参加した。11月26日からバンコク伊勢丹で開催中の物産展では、2個350バーツ(約1,200円)の柿が4日間で260個販売された。次郎柿の特徴となる堅めのサクサクした食感がタイ人に好評だったという。今後も定期的にフェアなどに出展し、百貨店などで富裕層をターゲットに販売を拡大したい考えだ。

市の金子隆美・産業部次長によると、次郎柿は香港やシンガポールへも輸出されており、現在はシンガポール向けに海上での冷蔵輸送が可能なCA(大気調整)コンテナを利用した実証実験を行っている。金子氏は「CAコンテナを利用すれば、品質を保持したまま航空便に比べて安価に輸送できる」と説明し、今後はタイへの輸送手段にもCAコンテナを導入することで、商品価格の引き下げに取り組む考えを示した。

和牛を販売する建部食肉産業(名古屋市)は今回が初参加。和牛は愛知県産などのB3~A5ランクで、値段は1キロ当たり5,700~1万3,300円。同社の担当者は「近年は日本を訪問するタイ人が増加し、帰国後も本物の味を求める富裕層が増えている」と述べ、高級百貨店の飲食店などへ売り込みを図りたいとした。今後はベトナムやミャンマーへの輸出も視野に入れる。

昨年の日本からタイへの農水産物・食品の輸出額は348億円。今年は前年比10%増加する見込み。