インフォメーション

2015-12-02 10:48:00

~国際的な穀物等の需給の見通し(2015/16年度)~
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 穀物全体の生産量は、前年度より減少。消費量を上回り、期末在庫率は上昇する見
込み。穀物全体の期末在庫率(22.9%)は前年度(22.8%)を上回る見込み。
(1)生産量:24.76億トン(前年度比-1.0%)
(2)消費量:24.69億トン(前年度比+0.6%)
(3)期末在庫率:22.9%(前年度差+0.1ポイント)

【品目別の需給見通し】
<小麦>
 生産量は、インド、カナダで減少するものの、中国、豪州等で増加することから、
世界全体では史上最高となった前年度を更に上回る見込み。生産量は消費量を上回り、
期末在庫率は上昇する見込み。
(1)生産量:733百万トン(前年度比+1.1%)
(2)消費量:717百万トン(前年度比+1.5%)
(3)期末在庫率:31.7%(前年度差+1.7ポイント)
・米国の生産量は、冬小麦は減少するものの、春小麦及びデュラム小麦が増加するこ
とから前年度を上回る。期末在庫率も上昇。
・EUの生産量は、収穫面積は減少するものの単収が上昇することから史上最高の前
年度を更に上回る。期末在庫率も上昇。
・中国の生産量は、収穫面積の増加及び単収の上昇から、前年度を上回り、史上最高。
期末在庫率も上昇。

<とうもろこし>
 生産量は、中国で増加するものの、EU、米国、ウクライナ、ブラジル等で減少す
ることから、世界全体では前年度を下回る見込み。生産量は消費量を上回り、期末在
庫率も上昇する見込み。
(1)生産量:975百万トン(前年度比-3.4%)
(2)消費量:971百万トン(前年度比-0.4%)
(3)期末在庫率:21.8%(前年度差+0.5ポイント)
・米国の生産量は、収穫面積の減少及び6月からの記録的な多雨による単収の低下か
ら、前年度を下回る。期末在庫率は上昇。
・中国の生産量は、収穫面積の増加及び単収の上昇から、前年度を上回り、史上最高。
期末在庫率も上昇。
・ブラジルの生産量は、とうもろこしから栽培コストの低い大豆に転換されることか
ら収穫面積が減少し、前年度を下回る。期末在庫率も低下。

<米>
 生産量は、中国等で増加するものの、タイ、インド等で減少することから、世界全
体では前年度を下回る見込み。生産量は消費量を下回り、期末在庫率も低下する見込
み。
(1)生産量:474百万トン(前年度比-1.0%)
(2)消費量:486百万トン(前年度比+0.8%)
(3)期末在庫率:18.7%(前年度差-2.8ポイント)
・中国の生産量は、収穫面積の増加及び単収の上昇から、前年度を上回る。消費量の
伸びが生産量の伸びを上回ることから期末在庫率は低下。
・インドの生産量は、収穫面積が増加するものの単収が低下し、前年度を下回る。期
末在庫率も低下。
・タイの生産量は、エルニーニョ現象に伴う乾燥から前年度を下回る。期末在庫率も
低下。

<大豆>
 生産量は、アルゼンチン、中国等で減少するものの、ブラジル、米国等で増加する
ことから、世界全体では前年度を上回り、史上最高の見込み。生産量は消費量を上回
り、期末在庫率は上昇する見込み。
(1)生産量:321百万トン(前年度比+0.7%)
(2)消費量:312百万トン(前年度比+4.4%)
(3)期末在庫率:26.5%(前年度差+0.6ポイント)
・米国の生産量は、収穫面積は減少するものの単収が上昇することから史上最高の前
年度を更に上回る。期末在庫率も上昇。
・ブラジルの生産量は、とうもろこし価格の低迷により大豆に転換されることから、
収穫面積が増加し史上最高。期末在庫率は低下。
・中国では、生産量が減少し、消費量が増加することから、輸入量が増加し、世界全
体の貿易量の64%を占める。期末在庫率は低下。


詳しくは、「食料需給インフォメーション」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/index.html

内「海外食料需給レポート」
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/jki/j_rep/index.html
でご覧ください。