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2015-12-02 10:42:00

今回は「おもてなし」の第15回として「日本フードサービス協会」について説明しよう。

 

(9)日本フードサービス協会

 

①協会設立について

 現在、「一般社団法人 日本フートーサービス協会」は、1941年(昭和49年)10月に「社団法人日本フード・サービス・チェーン協会(JAPAN FOOD SERVICE CHAIN Association:略称JF:ジェフ)」として設立された。

 設立の目的としては、機関誌「ジェフ」創刊号に会長藤井和郎(投じ不二家専務)の挨拶に「わが国のフードサービス業界は、近代化と社会的地位の向上を図ることにより、わが国のフードサービス業を国際的水準までに飛躍させると共に、常によりよい商品を、より安く消費者に提供し、消費者により一層貢献しなければならないという社会的責任を果たす」とある。

 協会の設立にあたり、当時は一般的に飲食業、外食業という語が使われているが、「フードサービス」としたのは、「フード」は、レストランだけでなく、外販を含めた「食」に関するすべてを表現したものであった。「サービス」というのは、これからの時代「接客サービス」が極めて重要であると考えられ「フードサービス」としてのサービス・ビジネスとして位置づけたものであった。

 

②アメリカ研修

 アメリカ研修は、国際水準化のために、アメリカのNRANational Restaurant Association:全米レストラン協会)との提携、アメリカのフードサービス業界の現状と将来性についての視察であり、第1回は197510月に開催された。当時、日本では、いろいろな団体やマスコミがアメリカの視察を行っていたために、大命題として「ジェフならでは」ということであった。

 このアメリカ研修は、協会設立日も浅いこともあって、廣瀬文一副会長(当時森永キャンデーストア専務)の指導で、事前調査団を派遣することになった。調査団は、協会、不二家、森永キャンデーストアと力石寛夫(トーマス・アンド・チカライシ代表取締役)の4名で構成された。

 この中で、力石寛夫は、アメリカ・ニューヨーク州にあるポールスミス大学ホテルレストラン学部を卒業し、実際にレストランのマネジメントにも携わったために、アメリカを精通していて、ファーストフードやファミリーレストランばかりでなく、視察各箇所にディナー・レストランを数多く入れることができ、たんなる接客サービスでなく、「ホスピタリティ」を学ぶことができた。フードサービス業界で、「ホスピタリティ」ということを学んだのは最初でした。

 多くの企業は、レストランのメニューを欲しがるし、ある研修ではレストランから盗むという問題があったと聞き及び、力石寛夫が収集し、参加者にコピーを配布した。また、吉野家がコロラド州デンバーに出店していて、資料集めと企業訪問に貢献した。

 

②ヨーロッパ研修

 第1回のヨーロッパ研修は、1978年(昭和53年)5月に開催されたが、事前調査団は前年1977年(昭和52年)10月に実施されました。ヨーロッパ研修はアメリカ研修と異なり、最高級のホテルに宿泊し、最高級のレストランで食事をするということで、超一流の料理と超一流のサービスと演出、それを育んだ歴史の考察など、ヨーロッパ諸国の本格的レストラン・ビジネスを学んだ。中でもミシュラン・ガイドの三ツ星がついている超一流のレストランの接客サービスは格式が高く、料理の味はもちろんであるが、接客サービスの素晴らしさに全員が感銘をした。