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2015-11-19 23:18:00

ベトナム  2015/11/16(月曜日)
農水省が日本料理セミナー、100人参加[食品]

農林水産省は14日、ホーチミン市で「日本料理・BENTOセミナー」を開催した。日本のファッションやライフスタイルなどを紹介するイベント「Feel Japan with Kilala 2015」の一環で、ベトナムで発行されている雑誌「Kilala(きらら)」の読者約100人が参加した。

 



 

食料産業局食文化・市場開拓課の出倉功一課長は冒頭のあいさつで、同セミナーの定員は100人のところ、約900人の応募があったと説明。2013年12月に和食が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたことに言及し、「食を通じて、日本の文化や伝統について知ってもらいたい」と述べた。

セミナーは2部構成で、第1部では、食育料理研究家の藤野真紀子氏が、「五味・五色・五法」と呼ばれる和食の味付けや色合い、調理法に関する基本的な情報や、弁当について講演した。

弁当については、歌舞伎の上演の合間(幕の内)に食べられることから「幕の内弁当」という呼び名ができたとし、学校やピクニックなどに持って行くと説明。また、弁当の中身の腐敗を防ぐため、殺菌効果のある梅干しや紅ショウガ、酢、サンショウを入れたり、タケの葉や木製の弁当箱を使用したりすると紹介した。参加者らは、ベトナムでは学校に弁当を持参する習慣はないと話し、興味深そうに説明に耳を傾けていた。

第2部では、内科医師の渡邉美和子氏が、医学的見地から和食と健康の関係について講演した。和食は一汁三菜を基本としており、動物性タンパク質が少なく、バランス良く栄養を摂取できるが、カロリーは低いと説明。日本人は魚や豆類、みそ、しょうゆといった発酵食品を好んで摂取するとした上で、「日本人の平均寿命が男性は80.50歳、女性は86.83歳と世界一である背景には、健康的な食習慣がある」と述べた。

イベントに参加したホーチミン市在住のベトナム人女性(22)は、かつお節のだしを試食し、「ベトナムにもフォーなど汁物が多いが、魚ベースのだしは珍しい」とコメント。「日本食レストランには何度が行ったことがあるが、自分でも作ってみたい」と話した。

 



農林水産省は、「日本食・食文化魅力発信プロジェクト」と称して、国内外でプロジェクトを実施。日本食に関するホームページ「Taste of Japan」<http://www.tasteofjapan.jp/f.html>も開設し、レストランやレシピなどの情報を発信している。