インフォメーション

2015-10-17 11:10:00

白たい焼きで日本食品の激戦区香港に挑む

top.jpg

北緯四十度のまち株式会社

もっちりとした食感がブームを生んだ白たい焼きシリーズ。岩手県屈指の食品メーカーが、香港市場を足がかりに、白たい焼きで東アジアナンバーワンブランドを目指す。

岩手県岩手郡岩手町 <輸出> 対象国・地域:香港、韓国

“ 白たい焼き” が大ヒット

北緯四十度のまちは、たい焼きや冷麺、ラーメンなど小麦粉を原料とした商品を製造・販売する岩手屈指の食品メーカーだ。中でもタピオカ澱粉を含んだ小麦粉を使用した白たい焼きは、もっちりとした食感が特徴で、2009年頃より国内でブームとなっている人気商品だ。焼いても白いので、発売当初は出荷先から焼けてないといったクレームがよくきたそうだ。同社の白たい焼きは、独特の食感に加え、冷やしても温めてもおいしい、という特徴があり、味のバリエーションも13種類と豊富だ。取引先の小麦粉メーカーと共同で開発を重ねたタピオカ澱粉は、取引先が特許を取得しており、このタピオカ澱粉を使用した白たい焼きを国内で大量生産している。

初めての海外バイヤーとの商談で手応え

同社は、2011年1月にジェトロが開催した海外バイヤー招へい商談会に参加し、初めて海外バイヤーと商談を行った。最初にコンタクトした香港のバイヤーから「総代理店契約を結びたい」との申し出を受け、海外進出の手応えをつかんだ同社は、海外展開を見据え、積極的にジェトロが主催する食品セミナーなどに参加するようになった。海外への意識が芽生え始めた矢先、東日本大震災が発生した。従業員やその家族は全員無事だったが、停電の影響で商品や原料を廃棄処分したり、ガソリンの供給不足のために物流が機能しない、風評被害により商品が売れないなどさまざまな困難に直面した。国内の景気が停滞する中、同社では海外に目を向け、2011年10月下旬にジェトロ主催の「香港食品市場開拓ミッション」に参加した。約40社が参加する商談会で「白たい焼きの企業と商談するためだけに会場まで足を運んだ」という香港の大手スーパーなどに強力なネットワークを持つバイヤーと商談を行い、以後、香港における総代理店として連携するようになった。その後の動きは非常に早く、同バイヤーを通じて商談の2ヵ月後には1回目の出荷を終了、2012年2月には2回目の出荷を終了し、同年6月までに計4回の注文を受けた。小売で1個16香港ドルと手頃な値段であること、甘すぎるのを嫌う香港人の味覚に同社の甘さ控えめな餡が合ったこと、歩きながら食べる習慣がある香港人に包み紙に入ったスタイルがマッチしたことなどが、同社のたい焼きが受け入れられた理由のようだ。その後、2012年8月に開催された「香港FOOD EXPO 2012」のジャパンパビリオンに総代理店となるバイヤーとともに出展した際には製品が完売するなど、日本食品の激戦区である香港市場で“ 勝算あり” と一層の手応えを感じている。

image.jpg                 

韓国市場へも進出

現在、韓国・ソウルの百貨店においてもプロモーション販売を行っており、香港での販売同様、総代理店となるバイヤーとパートナーを組むことでソウル市場に売り込んで行く計画だ。目指すは、東アジア地域ナンバーワンブランド、「たい焼きと言えば、北緯四十度のまち」と言われる商品に育つまで走り続けるつもりだ。

ご利用いただいたジェトロのサービス

北緯四十度のまち株式会社

岩手県岩手郡岩手町大字江刈内9-58
0195-62-1331
http://www.hokui40do.com/

2013年3月