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2015-10-15 12:44:00

NEC presents 『Crossroad』 第29回京都“米村流”の料理 シェフ・米村昌泰

Link People, Link Business WISDOM編集部 2015年10月09日

深夜1時の東京・銀座に、一際テンションが高い男性がいます。新しくオープンするレストランの建設現場にいるのは、「レストランよねむら」のオーナーシェフ・米村昌泰さん(52歳)。京都に本店を構える人気の料理人で、多くの料理監修の依頼が殺到するスターシェフの一人。その実力は世界的シェフであるアラン・デュカス氏をして、「素晴らしい料理人。『和』の伝統を大事にしながら、独自の料理を作り上げている。“創作料理家”と言うべきだろう」と言わしめるほど。米村さんが生み出す料理には、フレンチ、和食などさまざまな要素の中に独自の食材センスを織り交ぜた米村流の世界が広がっています。斬新にして華麗、大胆にして緻密。その頭の中にある料理の真髄とは? 米村流でどこまでも突き進む姿に密着しました。

 

誰もが驚く米村流の“食材構成”

歴史と伝統が育んだ豊かな文化を誇る街・京都。なかでも八坂神社から延びる下河原通は、日本料理の名店が軒を連ねる人気エリアの一つです。その一角に佇む昔ながらの町家があります。シェフ・米村昌泰さんのお店「レストランよねむら 祇園本店」です。創業から21年。ミシュランの星を持つ人気店として知られています。京町家の風情を留める空間に、一直線に伸びるこだわりのカウンターがこの店のシンボルです。 

午前10時、米村さんがお店にやってきました。店に入るなり「おはよう!」とスタッフに対して元気に声をかけます。この店の従業員は17人、東京の店も含めると、30人の料理人を抱えている現在。この日も昼の営業から、予約のお客さんで満席になっていました。

 

食材は、もちろんこだわりの一級品です。本場の伊勢海老や、朝堀りの筍などが「和魂洋才」と謳われる、ジャンルにとらわれない自由な発想の“米村流”料理に変わっていきます。 

そして誰もが驚くのが、独特な“食材構成”です。お客さんも「今まで食べたことのない食材の組み合わせが多くて、いつも感動が大きい」(女性客)と感想を話します。 

たとえば、ワサビの葉っぱを裏ごししたソースにトマトをのせた前菜。トマトの上には生のリンゴと焼きリンゴのフレークをのせ、カツオ昆布の出汁をかけた一品です。

 

ほかにも「そば粉のブリオッシュ+自家製カラスミ+昆布じめのマッシュルーム」を合わせた和風カナッペなど、バリエーションは実に多彩です。鱧(ハモ)や賀茂なすなど、古くから京都で愛されている食材も、米村さんの手にかかれば斬新な組み合わせの一品になります。 

言うなれば、“米村流”食材のサンドイッチ。思いも寄らぬ組み合わせなのに、口に入れると感動の調和が味わえます。米村さんならではの発想は、どこから生まれたのでしょうか?



 
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