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古本屋日誌
昨日の晩はかなり雨が降りました。雨の日は落ち着きますね。ねこが本の出荷作業をする部屋に入りたがり困っています。かなり重い扉を閉めているんですが、おすねこはなんせ7きろもあるので両手を隙間に滑り込ませ後ろ足で立ち上がり体重をかけてあけてしまいますので、扉の前に40センチくらい高さがある板を持たせかけて近寄らないようにしていますが、それでもわたしがちょっと扉を閉め忘れた隙を狙い侵入して壁に立てかけてあるえべっさんの福笹をカリカリかじっています。
これは人のことは言えないのですが都会に住んでいて車を所有するのは全く無駄です。電車やバス、地下鉄を使えばよほど速いし、そもそも軽自動車であれこうてしまうと税金やガソリン代とかあれこれでどんなに少なく見積もっても年間70万以上かかります、だのにメリットは何もない。かくいうわたしも以前は歩いて2分もかからないコンビニに牛乳を買いに行くのに車をつこたり、千里から大阪市内に出るのに渋滞してるのがわかってるのに車で出かけて地下鉄なら15分で着くのに1時間半かかり、ぶつくさぼやいたり、連休中に名古屋から高松に行くのに高速を使いえらい渋滞に当然ながら巻き込まれて事故りそうになったり、高速道路を走行中あまりにも眠たくなりドライブインにでも入ればいいのにそのまま運転してはっと気づいたらわからんところを走っていたり、東京まで東名で行くときにあまりにも空いていてどんどん飛ばせるのだがアクセルを踏むばかりで足が疲れてきて力が入らず、そのためハンドルは片手にして右手で足を押さえつけてアクセルに力が入るように変な格好で運転し続けたり、ややこしい細い道で運転操作を誤り崖から転落して怪我をしたり、信号が黄色で待てばいいし、どうせ次の信号でつかまるのに無理にスピードを上げてしまったりと思いついただけでもバカバカしい行動を数多くとってきました。
まあこれはつまりは車中毒にかかってるわけで、とにかく乗っていたら落ち着く、自分の城みたいな感じがしてしまうわけです。麻薬の中毒と同じで大麻とかシャブを禁止するなら何らかの形で車にも規制をかけるべきなのは火を見るより明らかです。
トヨタは16兆円も売り上げがあるようだが、甘やかされて儲けすぎだ。だいたいCMで車を走らせる魅力などと宣伝するのはもってのほかで、わたし同様なバカをつけあがらせるだけで、いわば交通事故を助長し、殺人事件を幇助しているようなものだ。
とはいえ本の輸送とか配送でバンとかは当然ながら使うしそれはそれとしてあまりにも車が優遇されて野放しなのは納得できない次第です。
今朝は曇り空で昼過ぎから雨との予報を信じてお客さんの注文品は朝一で郵便局にお願いしに行きました。しかし天気予報の特に雨量や風速の予報はこと大阪に限っては常に大げさで全く当たりません。「多いところでは」という但し書きが付いていてみっともない。数年前の8月にえらい雨が降って当時私が住んでいた千林では昔のいじがわの跡に大量の水が流れ込んで床下浸水したり、一号線の大日交差点の地下通路も水没したことがありましたが、テレビでは全然報じることもなくのんびりした日常の番組が流れていくだけでした。まあテレビはタダですからねいい情報は得られませんね。
京都の岡崎公園の都メッセで昨日から大規模な古本市が開催中です。私も以前はよく行ってました。雑誌のバックナンバーなども出ていることがあって欲しいのだがどのごうを持ってないのかうろ覚えで家に携帯で電話して家族に調べさせようとするのだが、雑誌を置いてある場所の記憶も曖昧で結局持ってるかどうかもわからず、もったいないからと買わないでおいて、家に帰って調べると持ってない。
なじみの古本屋の棚であれこれ欲しい本をみつくろって、店主に「なんぼほどになるんや?予算はな6万なんや」とゆうてから計算さして「8万いくらですけどね」となって「まあ、それはそれとして、ちょっと別のブース見てくるよってに包んどいてや」とさっさと他の店に行くオールバックで黒メガネをした浅黒いおじさんがいて、果たしてそんなにつまり二万も負けてもらえるのか気にはなるがずっとそこにいるのもバカバカしいので、離れてしまい首尾はわからない。
大正から昭和にかけての300冊近い「アサヒグラフ」が出ていてこれは大阪朝日の発行なのか関西各地の写真や表情がたくさん載っていた気になる雑誌なんだが値段が書いてないので店主と思しきじいさんに「これなんぼしますん?家にかなり持っていて残りを揃えたいんやけど」とたんねてみたら、「これはなんぼでも倉庫にはありますんやわ。なんぼくらいで考えていはる?」というので「500円くらいで、どんなもんですかな、家に150冊くらいはあって今どれがあんのかはようわかりませんよって」と返して見たら「まあいくらもある本ですよってなあ、せいて集めやんかてよろしあすやろ」てな具合に売ってもらえませんでして。
今朝は涼しかったが昼過ぎにかけてえらく暑なってしもてえらいことです。
先日竹本住太夫が亡くなった日にNHK古典芸能への招待で綱太夫50回忌、竹本織太夫襲名披露興行の中継がありました。演目は「摂州合邦が辻」で、織太夫は1975年の生まれでまだ若いけれど声も凛々とよく伸びて、畳み掛けるところは畳み掛け、じっくり聞かせるところは聞かせとなかなか良かった。まあ問題は演目です。家督を乗っ取ろうと企む次郎とその餌食になりそうな俊徳を助けようと継母の玉手は毒酒を俊徳に飲ませて顔を見にくくし目も見えなくしてしまうというところがそもそもデタラメです。そんな都合のいい毒酒なんかないです、まあこういうご都合主義はどんな作品にもあるわけですが、美内すずえの「ガラスの仮面」と比べてあまりにもレベルが低すぎる。
さらに俊徳の病は寅の年、寅の月、寅の日、寅の刻に生まれた女の肝から取った血を飲んだらたちどころに快癒するなどという設定は唖然とするばかりです。
女の身として主人の倅たちを助けたいが、アレヤコレヤ封建道徳につなぎとめられて身動きとれず、結局我と我が身を犠牲にして事を成し遂げるということなんだが、そういう縛り自体がくだらないので、深い共感を客から得られない。
それはそれとして昨日は嫁と東山に出向いて、平安神宮、黒谷、真如堂、京大の食堂、善行堂(古本屋さんです)、哲学の道、法然院、安楽寺、永観堂、南禅寺とお寺巡りしてきました。永観堂には初めて参りましたが、あまりにも巨大で驚くばかり。それにしても永観堂や法然院は浄土宗のお寺なわけだから平安時代とか鎌倉時代とかからあったと思うのだが、その立地は崖や斜面に沿ってお堂が配置してあってけっして建物を作るのに容易な場所ではない。それにひきかえすぐ南にある南禅寺の立地は相当平らな地所なんだからここに作れば良かったのではと思ってしまう。それとも南禅寺の平らな土地は土木工事で制作されたものなのかもしれない。
けさは薄曇りで、凌ぎやすい気温です。猫は珍しく布団に入ってきて寝ていました。
天王寺さんでは2日まで古本市が開催中で、京都の岡崎公園の都メッセでは明日から大規模な古本市です。天王寺さんは毎月21日にお大師さんということで雑貨市があって毎回可笑しなものか色々並んでいてお買い得です。各地の刑務所が受刑者の作業品を出していて函館刑務所は帆布カバンが目玉で私もつこてるんですが丈夫な上にデザインも良くて素晴らしいです。
古本市で不思議なのはあれこれもめ事が起こることで、非常識なやつがいてかなり高額の古書の値段を勝手にはがして100円均一の台に紛れ込ませて買おうとして見つかる。客同士が本をよく見れないとか、背中にせたろうたリュックが当たった当たらないで喧嘩するとか、以前はよく起こってました。でもまあ人が多いわけだから譲り合わないと仕方がないくらいわかりそうなもので、そういう常識がない。同じ台や棚を何人かの人が見ていて全然譲り合わないでいつまでも同じところにいる人がいます。お目当の本がどこかの台や棚にある確率は例えば台が500あるとするとどの台も平等で500分の1なんだから特定の台にこだわるのは間違っています。しかしバカだからそういう行動ができない。
まあでもマナーはなかなか難しいもので以前仕事でJRの姫路駅を継続的に使うことがあり、ここを始発とする新快速は並んで順番を待つと座れるんですが、かなりたくさんの人が並んでいることもあってそういう場合は座れません。かなり疲れていてどうしても座りたいことがあり、その新快速はスルーして次のを待つことがあったんですが、当然座れます。ところが発車間際にじいさんやばあさんが乗り込んできて、前に立つことが毎回のようにありどうするか苦慮することになりました。譲ることもありましたが、バカバカしいので立たせたままのこともありました。
今朝はやはり天気であまり暑うもなく快適です。
竹本住太夫が93で亡くなったことが報じられていて、あんなに弟子に鉄拳制裁でもせんばかりに元気に怒っていた人が死んでしまうとはとびっくりしました。弟子というのも70をとうに越えている人なんで、すごい世界なわけですが、住太夫は以前近松の「女殺油地獄」を語ったことがあり、これはなかなか大したものだった。遊びものの与兵衛がのんこらしと油屋の女房に取り入って最終的には借金を断られて惨殺される話だが、住大夫の話ぶりはなかなか辛辣で、付け入る与兵衛なんかよりも人を見る目がなくこういうならず者に親切にする女房の馬鹿さ加減を強く印象付けようとする。
今日はNHKで綱太夫の五十回忌の記念公演の放送があり楽しみです。綱太夫はNHKの山川静夫が贔屓で、そのエッセーもこれまた辛辣で楽しい作品です。