Welcome
古本屋日誌
昨日は百万遍の古本まつりを2時半くらいで切り上げ、先輩に手伝ってもらって本を萱島駅まで運び込んだ。
その後すぐに甲子園に向かい5時半くらいに到着。28日に続いて今日もグリーシート33段からホークスとの日本シリーズを観た。
アルプススタンドからは外野に飛んでいくフライやホームランを横から眺めることができて、それは美しいものだ。
ただ一塁線や三塁線の打球がフェアなのかファールなのかがわからない時がある。
グリーシート上段からだとその問題点は解消されていて、どんな打球でも、行方を追うことができて素晴らしい。大竹が素晴らしいピッチングで、古巣を手玉にスイスイ回を重ねて行ったのが印象的だった。
今日から知恩寺で大規模な古本市。早速行ってみた。
京阪のプレミアムカーを予約して、出町柳には8時45分くらいに到着。
9時から臨川書店の古本バーゲン。今回は3日連続の開催で、国文学の本などを格安で販売している。店の前の路上にワゴンを並べて、早朝から期間限定でバーゲンをするのは古本屋の伝統で、この本屋はそれを継承している。
文庫や新書は2冊100円。『祇園祭細見』(旧版、美品)が3000円、講談社学術文庫の『源平闘諍録』上、下や岩波文庫の『義経千本桜』なんかもあった。
てくてく歩いて百万遍、郵便局に立ち寄ってレターパックで発送してから、9時半くらいに、吉岡書店。
ここも店の前にワゴンや本棚を並べていろんなジャンルの本を販売しているし、店内には、講談社学術文庫、ちくま文庫、岩波文庫、中公文庫などの珍しいものがずらりと並んでいる。
とりわけちくま文庫の『晩夏』全2巻揃(4400円)は目を引いた。
そのすぐ東に知恩寺があり、門のところには今日から始まる古本まつりの店の配置が載っているチラシが置いてある。
開店に先立って本堂では「古本供養」が行われている。古本屋は商品にならない本をその都度かなり処分している。
ざっと見て回ると、赤尾照文堂は平台に並べた文庫を見ることができて、いつも通り岩波文庫やちくま文庫、講談社文芸文庫中心の品揃えだ。
一番奥の石川古本店も、高い本棚を3本並べて文庫、新書を100均で出していて、背表紙を読むことができた。
竹岡書店も、単行本コーナーにはブルーシートがかかっているが、文庫や新書には透明なシートなので、背表紙がわかる状態。
さて10時になると「10時になりました、各店開店してください」のアナウンスが流れた。俺はまず竹岡書店の文庫コーナーに出向いた。ここは仏足石のすぐのところで、誠にありがたいご利益がありそうだ。
新潮文庫の『軍艦長門の生涯』全3巻揃、岩波文庫の『ブッダのことば』『摩訶止観』全2巻揃(カバーなし)、講談社学術文庫の『レトリックの記号論』シリーズなどが見られた。
石川古本店では新潮文庫の『大地』全4巻揃、朝日文庫の『現代俳句の世界』シリーズ(帯付き、美品)、長新太の『怪人通信』(800円)などがあった。
他にも『道標』全3巻があって、1、2には宮本百合子のサイン、3には「百合子に代わって」顕治のサインがあるものが5000円で出ていた。
萩書房は魅力的で、きれいな文庫本が並んでいて、新潮文庫の『直観を磨くもの』(美品)が400円。
三密堂書店はいつものように長い平台に一冊150円の文庫本をずらりと並べている。
中には文春文庫の『滄海よ眠れ』全3巻揃なんかもあった。
またテント内にはいろんな図録、大型本と珍しい文庫本がある。さらに500円均一と200円均一でいろんな単行本も並んでいる。
500円の方には昭和36年に出た『小林一三翁の追想』(ビニールカバー付、箱はなし)、200円では『新明解国語辞典 第四版36刷』や古い『ジャングル大帝』などがあった。
小亀屋は3冊500円均一でいろんな単行本(『歴史主義の貧困』ポパーなんかもあった)また長い平台にたくさんの文庫本を並べていて壮観。
玉城文庫は3冊550円でたくさんの単行本を並べていて、中には昭和初めの当用日記なんかもあった。個人の日常を描いた日記は達筆で読みづらいものの、興味深いものだ。
朝方は少し冷え込んだものの、快晴で気温も20℃を超え、日向は暑い。
広大な寺院の中で古本あさりができ、くたびれたら、出張してきている喫茶店でコーヒーをオーダーして木陰のパラソルのもとで本を楽しみながらくつろぐのは、なかなかのものだ。
13時からは鐘楼のところでオークションも開催。
ずらりと並ぶ全集中心の本の束を前に、「だれかやって欲しい本があったら前もってゆうてください」とのことで、たくさんのお客さんが「これ頼むわ〜」と申し出ていた。
『広津和郎全集』が3000円、岩波文庫のワイド版『エセー』が1000円など、かなりお安い感じだった。
タイガースが優勝し、2023年以来のシリーズ。友人が奇跡的にもチケットをとってくれて、甲子園でホークスとの一戦を観た。
チケットの一般発売は23日の正午から、スマホのみ、先着順だった。わしもチケットぴあから購入しようと試みたが、そもそも繋がることもできなかったな。ローソンチケットの方が可能性があったようだ。
さて、座席はグリーンシートの17段という素晴らしいシート(14000円くらい)で、全方向打球の行方がわかる。アルプス席と比べると、少々狭いのが玉に瑕。
試合はホークスがエラーをたくさんして、チャンスをくれたにもかかわらず、タイガースの打線がしめりがちだったな。
リーグ優勝したわけで、シリーズは所詮はおまけでしかないし、悔しい感情はあんまりないな。
半年くらい気管支喘息の発作が起きていなかったが、昨日の晩は布団に入っても息苦しくて、ねつけない。
朝6時くらいまでもんもんとして、ふらりと起き上がってみると足元もふらつく始末、手洗いで便座に腰掛けていると、ますます息苦しくなって、大きく口を開けて深呼吸を繰り返してようやく人心地ついた。
11時過ぎにかかりつけの、萱島駅近所の内田クリニックを受診、問診、酸素濃度、体温、レントゲン。「前とあんまり変わってない画像やね。薬を一月分出しておくから、様子みてみて」
昨日こうた『西村賢太殺人事件』なんだが、早速読んでみた。
西村は3年前の2月にタクシーの中で急に体調を崩してそのまま死んでしまった。
それを「殺人事件」というのは売らんかなの策略みたいなものかな、あるいは著者の小林は長らく半同棲状態だったから、西村の食事や晩酌に付き合ってきただろう。
50過ぎてるのに、西村は暴飲暴食がやめられず、これが命を縮めることになったのは明らかで、内心気に病んでいたであろう小林は忸怩たる思いがあって、(自分があの人を殺したようなものだ)と考えるところもあって、それがタイトルに反映されているのかもしれない。
しかし読んでみると全くそういう話ではない。
なんでも岡山の、小林が住むマンションには何者かが密かに侵入しているという。
帰宅してみたら物の配置が違っていたり、段ボールに詰めていた西村のサイン本はサインのページが破られたりしていたというのだ。
さらに普段使っていない銀行の口座から、55000円の、覚えのない出金があり、不安になって警察に相談した。
ところが調べてみたら、銀行の件は、小林本人が出金していたのを、うっかり忘れていただけだったし、サイン本の件も、小林の前で西村本人が破り取ったことが、明らかになっていく。
そうなると単なる被害妄想の類いではないか、と思えてくるね。
さらに、西村が亡くなる少し前に東京の西村に電話で、自宅に何者かが侵入している、スマホも乗っ取られているなどと相談してしまった、これが犯人にバレてしまい、西村がタクシーの中で発作を起こした際、医者などもグルになっていて、すぐに処置がなされず、死に至らしめたのではないか、というのだ。
ここまでくるとね、なかなか難しい本だね。
ただ前半の西村との思い出を綴った部分は面白かった。
機嫌の悪かった西村が、食べかけのかき氷を、スーパーのポリ容器回収ボックスに投げ捨てて、店に入ってしまった。
小林は車の中で身を縮めて、何もできないで見ていると、店の人が出てきて、すごい形相で犯人を探している。
しばらくして店から出てきた西村は「何もゆうなよ‼️」とオドオドしていたとのことだ。