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古本屋日誌

2018-07-31 07:49:00

昨日の晩は少し風は弱かったですが、気温が低かったので寝苦しさは少なかった。こないだの台風で萱島駅前の店舗の屋根がめくれ上り、電線に覆いかぶさる状態となり駅前の寝屋川へ向かう道路が通行禁止になっていました。またあさ8時前に萱島駅で車両トラブルが発生してかなり長い時間全線が不通になりました。 

福本伸行の「1日外出券 ハンチョウ」の3巻が入手しました。地下に閉じ込められ劣悪な環境で強制労働に励む中チンチロで巻き上げた金で24時間の外出を楽しむ大槻班長のマンガです。この中に名古屋は自分のやりたいことをナチュラルに追求している町でおしゃれなカフェの横に射的場があったり、エビフライなんか元々名物でもないのにタモリが「えびふりゃー」と言っただけでそれを利用してエビフライの専門店をオープンさせたり自由な町なんだという。対して大阪は明確に受けを狙っているのでわかりやすいという。確かに大阪は実は東京の二番煎じもいいところで、なんらの特色もない、これというスタイルもない町なんです。


2018-07-30 07:28:00

昨日の晩は風はそんなになかったはものの、気温がだいぶ低なっていて快適でした。 

久しぶりに千林商店街をぶらぶらしましたが、ショックだったのは千林大宮よりにあった中華料理の「味華園」が閉店していたことで近所のお店で伺うと三か月くらい前のことで、主人が腱鞘炎で鍋を振れなくなったためだそうで、「息子さんもいるにはいるんだけど、結局料理できるのはマスターだけやったからね」とのことで、ご主人も77だそうで、考えたら引退しても不思議ではない歳ですな。千林大宮は高層マンションが増えました。千林大宮駅を出たところの1号線に面する以前はドーナツ屋のところも20階くらいはありそうなマンションとなり、その斜向かいの以前は広い民家のあったところもそうだし、千林公園の西隣のスーパーのあったところや、京街道沿いの以前はモータープールだったところ、今市商店街内の風呂屋だったところ、常願寺の南側の大きな農家だったところなど、ちょっと確認しただけでもいくつもあり、京阪の千林駅周辺はさほどでないのに対照的です。要するに代替わりで、手っ取り早い利殖の手段として不労所得が稼げるマンションを作ったということで、金持ちの考えることはみんなおんなじでつまらないことは今も昔も変わりませんな。

ようやく直木賞受賞となった島本理生の「ファーストラブ」を入手しました。実の父親を殺害した若い女の心理分析や裁判の弁護を担当する話で確かにストーリーが起伏に富んでいて興味をそそられて直木賞向きの作品だと思った。芥川賞候補作だった「夏の裁断」は無神経な編集者に振り回されて傷つく女流作家の話で流れるような文体が魅力的だが筋と言えるような筋はなくいかにも芥川賞向きでした。まあ前回は社会的なニーズという作品の価値とは関係ない尺度で受賞を逃したわけだし、その埋め合わせみたいだものですが、島本はエンターテインメントも書けるということを証明したわけで喜ばしい。

 

 


2018-07-29 11:14:00

昨日の晩は夜中の1時くらいからおそらく2時間くらいかなり風が強うて、物干し場のトタンやスレートの屋根がバタバタする音が聞こえました、それにしても兵庫の暴風警報は午後4時前、大阪のそれも少し遅れて発令され、全く風も吹いてないし、雨も降っておらず晴天なのにこの勇み足にあきれました。とにかく何でもかんでも前もって出せばいいというバカ丸出しの姿勢で、こういうことをするから、「警報なんかなんの意味もないやん、風もないし、アホちゃうか」となっていざという時も避難しないわけです。

でもまあ日垣隆がかつてこんにゃくゼリーで亡くなる人がいるから販売を規制すべきだとする意見に対してそんなこと言い出したら毎年毎年餅を喉に詰めて死ぬ人はかなり多い、だから危ないから餅を禁止すべきだとなるはずだし、毎日毎日風呂に入って脳溢血とかで亡くなる人が実に多い、だから風呂に入るのは禁止だとしないといけないし、家の階段からおって死んでしまう人も実に多いからもうこれからは家に階段を設けるのは禁止だとしないといけないだろうと論じていました。

「秀頼の首」の著者木崎國嘉が出した「大坂城余燼」を入手しました。「秀頼の首」は1980年にかつての大坂城三の丸跡の現在追手門学院の用地で江戸時代初期と目される地層から下に貝を敷き詰め、高価な陶器や、大きな馬を副葬品にした20代とみられる人物の首が出土した。首は介錯の時にできたとみられる骨の欠損があり、また江戸時代初期という時代を考え、立派な副葬品も考え合わせて被葬者は豊臣秀頼ではないかという。その人物は左耳が強い難聴で秀頼が1608年にほうそで重篤になった時の後遺症ではないかとも記してありました。天下の碩学、福田千鶴も著書の中でこの首が秀頼のものではないかといい、京都の清涼寺に今は埋葬されているそうだ。「大坂城余燼」は前著をふまえて秀頼を介錯したのは明石全登ではないかとして、山里曲輪の蔵から首を運び出して三の丸に埋葬して自らも脱出して土佐にのがれた、その子孫も健在だとして木崎は高知に出向いて取材をして裏付けを取ろうとしたルポです。

木崎の主張は基本的にはその通りだと思いますが、秀頼が山里曲輪にずっとこもっていたように書いてあるのはどうかなあ。天守の千畳敷で切腹した説が福田千鶴の本にも紹介してあるし、夏の陣の最後の日に出陣しなかったことが、秀頼が怯懦さ、優柔不断さを示す証拠として縷々取り上げられているが、秀頼は決戦前日などに何回も城から出て将兵を激励していたことも福田の本には書いてあるのでやはり切腹の場所は天守だったんじゃないかなあ。秀頼を貶めるための作文だと信じたいわけです。司馬遼太郎が「城塞」の中で敗軍の将が将兵が皆死に絶えた中でひたすら命を助かろうと蔵にこもっているのは理解に苦しむと書き、家康が落城の翌日戦場の見聞などもそこそこに離脱して籠で京都に向かい、途中からは馬に乗り換えて京都に入ったことも記していました。司馬はこれだけしか書いてないのだが、家康の話はまだ続きがあります。大坂を離脱する時に家康は「雨具の支度をしておけ」と命じ「いや、よく晴れて雨が降りそうもありませんが」という家臣に、「名将が命を絶った時は必ず雨が降るものだ」としっかり用意させて、予想通り京都に近づくと沛然たる雨となり何を思うたか家康は籠を捨てて馬で洛中に馳せ参じたわけなんです。司馬が名将云々のくだりをカットしてしまったのは腹立たしい。

 

 


2018-07-28 12:36:00

昨日の晩はかなり涼しい風が吹いていて非常に過ごしやすく、扇風機もいりませんでした。この調子でお願いしたいものです。

新潮文庫から出ている井上薫の「死刑の理由」は明治以降の国家による死刑執行を網羅的に集めていてどの程度の罪を犯せば極刑になるのかをはじめとして犯罪者の略歴や生い立ちなども詳しくて資料的な価値が高い本です。学歴についても詳しい調査が行き届いていてなんでも東大と京大はこれまで死刑執行となったものはいないのだそうだが、今回その前例が覆りました。 丸山友岐子の「逆恨みの人生」は今年復刻となりました。これは面白い本で著者の丸山は人権を守る立場から死刑には反対していてその信条から死刑囚を守ろうとするんだが、その犯人が胡散臭くてどうみても死刑に値するのではないかと思うんだがそれでも死刑は良くないと考えて命を守ってやろうとする話でなんだかよくわからないが変な人もいるものだ。


2018-07-27 19:04:00

今朝は昨日のの夕立や夜中の雨のおかげで気温がかなり低うてよかったが、風はほとんどなくてあまり涼しさは実感できない。

赤坂直彦の「不思議ビックリ超能力」という本に幼い頃竹を50センチくらい切り取り幅は1センチくらいにしてここに蜘蛛の巣を貼り付けて網のようにして、それを竹竿の先に装着してセミを取る話があります。以前朝日放送の「探偵ナイトスクープ」で蜘蛛の巣を貼り付けて網を作ろうと思うがなんべんやってもあんばいいかへんよって何とか助けてくれという企画があって、一生懸命挑戦するのがあったが、気合を入れてやってもともすると蜘蛛の糸は網のわずかな部分を覆うだけでかなりの面積が穴のまま残っていたのを思い出した。著者の赤坂はいとも簡単にやってのけたように書いているので何かコツがあるように思ったがよくわからない。

蜘蛛がネバネバの巣に陣取ってるのになぜか自分はくっつかないことを超能力というのだが、それはなんかあぶらとか粘液を足から出しているからだろうし、大げさな表現でバカバカしい。


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