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古本屋日誌
今日から知恩寺で大規模な古本市。早速行ってみた。
京阪のプレミアムカーを予約して、出町柳には8時45分くらいに到着。
9時から臨川書店の古本バーゲン。今回は3日連続の開催で、国文学の本などを格安で販売している。店の前の路上にワゴンを並べて、早朝から期間限定でバーゲンをするのは古本屋の伝統で、この本屋はそれを継承している。
文庫や新書は2冊100円。『祇園祭細見』(旧版、美品)が3000円、講談社学術文庫の『源平闘諍録』上、下や岩波文庫の『義経千本桜』なんかもあった。
てくてく歩いて百万遍、郵便局に立ち寄ってレターパックで発送してから、9時半くらいに、吉岡書店。
ここも店の前にワゴンや本棚を並べていろんなジャンルの本を販売しているし、店内には、講談社学術文庫、ちくま文庫、岩波文庫、中公文庫などの珍しいものがずらりと並んでいる。
とりわけちくま文庫の『晩夏』全2巻揃(4400円)は目を引いた。
そのすぐ東に知恩寺があり、門のところには今日から始まる古本まつりの店の配置が載っているチラシが置いてある。
開店に先立って本堂では「古本供養」が行われている。古本屋は商品にならない本をその都度かなり処分している。
ざっと見て回ると、赤尾照文堂は平台に並べた文庫を見ることができて、いつも通り岩波文庫やちくま文庫、講談社文芸文庫中心の品揃えだ。
一番奥の石川古本店も、高い本棚を3本並べて文庫、新書を100均で出していて、背表紙を読むことができた。
竹岡書店も、単行本コーナーにはブルーシートがかかっているが、文庫や新書には透明なシートなので、背表紙がわかる状態。
さて10時になると「10時になりました、各店開店してください」のアナウンスが流れた。俺はまず竹岡書店の文庫コーナーに出向いた。ここは仏足石のすぐのところで、誠にありがたいご利益がありそうだ。
新潮文庫の『軍艦長門の生涯』全3巻揃、岩波文庫の『ブッダのことば』『摩訶止観』全2巻揃(カバーなし)、講談社学術文庫の『レトリックの記号論』シリーズなどが見られた。
石川古本店では新潮文庫の『大地』全4巻揃、朝日文庫の『現代俳句の世界』シリーズ(帯付き、美品)、長新太の『怪人通信』(800円)などがあった。
他にも『道標』全3巻があって、1、2には宮本百合子のサイン、3には「百合子に代わって」顕治のサインがあるものが5000円で出ていた。
萩書房は魅力的で、きれいな文庫本が並んでいて、新潮文庫の『直観を磨くもの』(美品)が400円。
三密堂書店はいつものように長い平台に一冊150円の文庫本をずらりと並べている。
中には文春文庫の『滄海よ眠れ』全3巻揃なんかもあった。
またテント内にはいろんな図録、大型本と珍しい文庫本がある。さらに500円均一と200円均一でいろんな単行本も並んでいる。
500円の方には昭和36年に出た『小林一三翁の追想』(ビニールカバー付、箱はなし)、200円では『新明解国語辞典 第四版36刷』や古い『ジャングル大帝』などがあった。
小亀屋は3冊500円均一でいろんな単行本(『歴史主義の貧困』ポパーなんかもあった)また長い平台にたくさんの文庫本を並べていて壮観。
玉城文庫は3冊550円でたくさんの単行本を並べていて、中には昭和初めの当用日記なんかもあった。個人の日常を描いた日記は達筆で読みづらいものの、興味深いものだ。
朝方は少し冷え込んだものの、快晴で気温も20℃を超え、日向は暑い。
広大な寺院の中で古本あさりができ、くたびれたら、出張してきている喫茶店でコーヒーをオーダーして木陰のパラソルのもとで本を楽しみながらくつろぐのは、なかなかのものだ。
13時からは鐘楼のところでオークションも開催。
ずらりと並ぶ全集中心の本の束を前に、「だれかやって欲しい本があったら前もってゆうてください」とのことで、たくさんのお客さんが「これ頼むわ〜」と申し出ていた。
『広津和郎全集』が3000円、岩波文庫のワイド版『エセー』が1000円など、かなりお安い感じだった。