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2013-12-29 10:45:00

今回は「ハイ・クォリティ・オブ・ライフ」について考え方を説明しよう。

 

マ-ケティング戦略の確立(11

 

(2)ハイ・クォリティ・オブ・ライフ

 アメリカの小売業、フ-ドサ-ビス業、サ-ビス業を展望すると、数多くの「パラダイム(枠組み)」があり、しかもそれらはわが国の生活者に提案できるものばかりである。

 その「パラダイム」には、いろいろなキ-ワ-ドがある。その中で一番重要なのは、これからの時代に人々の生活はより豊かに、より質を高めようという、いわば「自己実現」の方向に向かっていくことであり、いわば「ハイ・クォリティ・オブ・ライフ(high quality of life)」である。

 また、最近は生活の豊かさに加えて、生活を楽しもうという「ヒドノミクス(hedonomics)」と、お客様の一人ひとりの「ニ-ズ」や「ウォンツ」に適応していこうという「ワン・ツ-・ワン・マ-ケティング(one to one marketing)」が主流になってきている。

 そこで、すでにわが国でも、その兆候が表れている、アメリカの新しい「キ-ワ-ド」を探ってみよう。これらは、「ビジネス・プランの企画開発」「商品開発」「接客サ-ビス」等の「キ-ワ-ド」として活用できるものばかりである。

 

① アップスケ-ル・マ-ケティング(up scale marketing):質の向上

 「アップスケ-ル」というのは、従来のビジネスに店舗、商品、サ-ビスで質的に継続的に向上させ、お客様のご要望に適応していることで、決して高級化ではなく、高度化ということで、質をあげても価格をあげないというコンセプトである。

 アメリカのベビ-ブ-マ-は、消費の主流であり、またオピニオン・リ-ダ-で、中年になってもその勢いは衰えないばかりか、ますます活発化している。ベビ-ブ-マ-が今求めているトレンドは、生活の質の向上であり、商品の質の高さと、雰囲気の良い店と、心暖まるサ-ビスを求めている。

 つまり、ベビ-ブ-マ-に対する重要な「マ-ケティング戦略」は、「アップスケ-ル・マ-ケティング」が主軸になり「自己実現」のための「個性化」が重要になってきている。

この「アップスケ-ル」というのは、けっして高級化でなく、高度化といった言葉が当てはまろう。これは何を意味しているかというと、商品やサ-ビスの質を上げても、価格はあげないという考え方なのである。

 

※エクセレント・サ-ビス

 いま「個客」が求めているものは、生活の質の向上であり、商品の質の高さと、雰囲気の良い店と、心暖まるサ-ビスである。このためには、「自己実現」をいかに実現するかであり、「接客サ-ビス」も一度受けたレベルでは、「個客」は「満足」されず、常に「アップスケール」を求められる。つまり、個客は「自己実現人間」であり、「自己実現」にはゴ-ルがなく、「感動」も同じようにゴ-ルはない。したがって、昨日より今日、今日より明日といったように、「接客サ-ビス」のレベルを「アップスケ-ル」しなければならない。