インフォメーション

2024-03-23 20:07:00

【企業目標マネジメント・システム】【7】

「企業目標マネジメント・システム」は、どんなに優れた「システム」を設計して、スムーズに「オペレーション」されたとしても、多くの企業で成功しないのは、「成果の正しい評価」と「成果の考課方法」が「公平」に行われていないからで、ここを真剣に取り組むことが非常に重要である。

[7]成果の正しい評価 

「企業目標マネジメント」で、最も重要なことは、「成果」と「評価」である。多くの企業で、導入に失敗しているのは、「目標達成」だけで、何の「成果」や「評価」が十分でなく、次への「マネジメント活動」に結びつかないことである。

(1)仕事の成果の自己評価

「企業目標マネジメント」で重要なことは、「企業目標」と「個人目標」を一致させる「全員マネジメント」にあるが、特に「個人」が重視されることである。つまり、一般的に「個人」というのは、自分自身の「マネジメント行動」についてほとんど分からないものであるが、「企業目標マネジメントは、「目標への参画」「自己のマネジメント活動の推進」「成果への自己評価」が明確になり、「個人」の「自主性」「自発性」が発揮されるのである。

 

(2)部下の成果の上司の責任

一般的に、「上司」は、「部下」の「職務」に対しての「成果」は、「部下」の「責任」にしがちであるが、「企業目標マネジメント」は、「目標」に対しての「達成度」が明確になり、「未達成」の場合は、「上司」と「部下」の「コミュニケーション」によって、「原因」「課題」を追求しなければならない。

つまり、「企業目標マネジメント」の目的は、「部下の責任」は「上司の責任」と位置づけているので、「部下」も「上司」の「目標達成」に向けて「マネジメント活動」を行なわなければならない。

 

(3)自己評価と上司評価

「企業目標マネジメント」とはいえ、「自己評価」と「上司評価」は食い違うことが出てくる。この時こそ「優れたツー・ウエイ・コミュニケーション」を発揮しなければならない。「優れたツー・ウエイ・コミュニケーション」を発揮するには、次の点に留意することである。その上で、効果的な解決方法を指導しなければならない。

1.部下の意見を十分聴く

2.部下の立場を理解する

3.部下の意見を絶対否定しない

4.部下の意見に質問をする

5.部下の改善策を聴く

 

(4)改善目標と革新目標の評価

「改善目標」と「革新目標」は、「通常目標」より高く「評価」しなければならない。特に「革新目標」は企業の将来を目指すものであるから、「改善目標」より重視しなければならない。 

多くの企業では「革新」は、トップダウンによるものが多く、失敗をすると「部下」の責任にしがちであるが、「企業目標マネジメント」では、「全員参加マネジメント」が発揮されるから、「目標未達成」でも、「原因」「課題」が明確になるので、「責任」は「経営者」になるので、「革新」に対して再挑戦が可能になる。

 

(5)成果の考課方法

多くの企業で、「企業目標マネジメント」導入に失敗する場合は「成果」と「評価」が「考課」と連動していないからである。また「成果主義」を採用している企業で、成功していない場合は、「企業目標マネジメント」を採用していないからである。したがって、次の「考課」を連動させることである。

1.賞与 

2.給与

3.異動

4.昇進

5.昇格