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2024-02-27 16:39:00

【マネジメント・サイクルの活性化】(2)

 

[2]PDCAの効果的な活性化

 

PDCA」というと、これだけが喧伝されてしまう。確かに「企業マネジメント活動」の「カナメ」ではあるが、最大にパワーを注がなければならないのは、「計画」である。

どんなに優秀なスタッフが立てる「プラン」でも、必ずしも100%「実施」されるとは限らない。そこに「計画」→「実施」→「チェック」→「改善」になるのである。

肝腎なことは、優れた「計画」を立てることができる「スタッフ」の積極的な能力開発に企業をあげて全力をあげることである。

 

(1)PDCAの基本は計画性

PDCA」の基本は「計画性」にあることを位置づけて、企業の「全スタッフ」の「計画能力」を高めることに全勢力をあげるには、個人個人の「計画能力」を高める「思想の確立」や「上司の指導能力」にかがっている。

「計画能力」で最も重要なことは、「独創力」「創造力」「革新力」で、「お客様発の立場」に立てるかどうかにかかっている。

多くの「スタッフ」は、「成功体験」があると、「現状維持」の「保守的」になるので、「成功体験」を捨てさせることの「勇気」を持たせることと、新しい芽を見出すことを日頃から示唆しなければならない。

 

(2)逆ピラミットの組織化

多くの企業の組織は、「ピラミッド型」であるが、「カリスマ(charisma:大衆の強い支持を得る非凡な能力)」性が高いトップであろうと、あるいは「ワンマン(one man):独裁者」であろうと、トップ一人では、企業を動かせるはずはない。

最近、人を重視する傾向が高くなり、「逆ピラミッド型」組織が横行しているが、形だけで成功していない企業が多い。つまり、「魂」が入っていないための形骸化である。

重要なことは、「逆ピラミッド型」の「組織」の最上位は、「お客様」であり、「お客様発」の思想を「トップ」みずから実践し、組織を構成する「スタッフ」ばかりでなく、関係する企業にも徹底させなければならない。

 

(3)全員参加マネジメント化

「計画能力」を高めるためには、多くの企業では「計画テクニック」を向上させることに終始しているが、これでは絶対に「計画能力」は高めてはいけない。「計画能力」を高める最善の道は、「全員参加マネジメント戦略」を徹底しなければならない。そのためには、「卓越したリーダーシップ」と「優れたツー・ウエイ・コミュニケーション」が不可欠である。

さらに、「全員参加マネジメント戦略」を発揮するには、「実践知」→「形式知」→「暗黙知」の連結化である。「全員参加マネジメント」の「カナメ」は、「全員カリスマのマネジメント」である。このためには、全スタッフに「実践知」を組み込むことである。「実践知は、元々日本企業の「DNA」であるので、「実践知」を復活させることが不可欠である。

「実践知というのは「即興の判断力である。つまり、「ミクロ」の現実に直面したときに、「マクロ」の対極と結びつけ、適時に最前の判断を俊敏に行うことである。「即興の判断力」には、「論理」や「分析」よりも、「直観的な察知力」が必要である。

「全員参加マネジメント」には、「実践知」ができたら、「形式知」による「文章化」である。「形式知」が形成されたら、「暗黙知」として、「システム化」や「ノウハウ化」をしていかなければならない。

 

(4)予測情報のネットワーク化

「計画能力」を高めるためには、「ビッグデータ」を読み込み「予測情報」を創造しなければならないが、これをこなすには、相当な能力が必要なので、万人ができるとは限らないし、「ビッグデータは、あくまで「過去のデータ」の集大成という認識を持たなければならない。 

「ビッグデータ」と併せて重要なのは、まったく違う立場で「予測情報」の収集が必要で、そのためには数多くの「ネットワーク化」を行うことが重要で、収集した情報を「実践知」に転換していくことである。

 

(5)ウオッチングの機微

「計画能力」を高めるためには、「ウオッチング」は絶対欠かせない。なぜなら、「お客様発」を志向し、深層心理を駆使しても、真実の「お客様の声」を拾えるとは限らない。このために。「ウオッチング」を行うが、「ウォッチャー」が必ずしも「お客様発」を受け取るとは限らない。そのためには、常日頃から「ウォッチャー」は、「フック」を掛けて、さらに「機微力」を磨かなければならない。