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2013-10-25 23:48:00

今回は「マ-ケケティンク戦略のタイプ」について考え方を説明しよう。

 

マ-ケティング戦略の確立(9)

 

[4]マ-ケティング戦略のタイプ

 「マ-ケティング戦略」は、社会的経済的な環境に対応していかなければならない「戦略」であるが、時代の要請は、環境に即応し、かつ適応していくためには、単一の戦略タイプというのは企業の衰退の道であるので、さまざまな戦略タイプを組織的に結合させ、さらに「創造的破壊」を行って、「新しいマ-ケティング戦略」を確立していかなければならない。

(1)需要発掘型

 生活者の「ニ-ズ」や「ウォンツ」といっても、多くの場合すでに市場に出回っている商品やサービスを新しい生活者の「ニ-ズ」や「ウォンツ」としてとらえているが、その時点ではすでに追いかけるには遅すぎることが多い。

 したがって、生活者の「発掘」の方法を知らなければ、「仮設」すらも立てられない。またお客様ならまだ「仮設」は立てられるかも知れないが、未来店の生活者の「ニ-ズ」や「ウォンツ」を知るよしもない。

 またお客様でも、本当の「ニ-ズ」や「ウォンツ」は、口には出されないので、それをどのように「探索」していくかであろう。この「需要開発」というものは、「ビジネス・フォ-マット」「店舗開発」「立地の創造」「商品開発」「サ-ビス開発」などについても共通のファクタ-である。

① 潜在需要開発型

 「潜在需要」というのは、一般的に生活者の購買意欲と購買能力とが一致して有効需要となるが、このどちらかが欠けた場合をいう。「潜在需要」というのは、お客様が購買意欲や購買能力があっても「買う場」がない場合や、「買う商品」がない場合などもあり、このタイプは「既存マ-ケット開発タイプ」である。

 

②真空需要開発型

1.真空の意味

 「真空」というのは、空気のように物質が全然存在しない空間のことであり、比喩的に実質のない状態とか場所という意味に使われる。

 しかし、小売業、フ-ドサ-ビス業、サ-ビス業の業界では、ビジネスとしては新しいタイプのビジネスである。つまり、「需要」ということで考えていくと、まったくわが国においては、真空地帯であったビジネスのことで、「真空需要開発」と考えてよいだろう。

 

2.真空需要の事例

 例えば、デリバリ-・サ-ビスは、「真空需要開発型」である。ピザの場合、商品や店舗

はピザハウスとかピザパ-ラ-という名前で存在していたるしかも、テイクアウトもあったが、持ち運びに不便である上に、そうそう生活者の近隣に店は存在していなかった。わが国には出前という制度があるが、それは店の営業が中心であり、出前はその余力で行っていたものである。

 しかし、デリバリ-・サ-ビスは、店舗における営業はほとんどなく、お客様からご注文をいただいてから、30分以内にお届けするというのが原則であり、ピザでいえば、アツアツのおいしい商品が召し上がれるという、いわばお客様の「ニ-ズ」に応えたビジネス化である。これこそ、「ニュ-・マーケティング開発タイプ」である。