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ポストコロナ時代の流通サービス産業の展望(8) |
[5]SDGs
「SDGs」というと、「フードビジネス産業界」の多くは、他人事のように思っている。しかしながら、「SDGs」は、「フードビジネス産業界」の「社会的役割」の一つとして、「ポスト・コロナ時代」には積極的に取り組む必要がある。
(1)SDGsとは
「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」というのは、2019年9月に国連で開かれたサミットの中で世界のリーダーによって決められた「国際社会共通の目標」である。
このサミットでは、2015年から2030年までの長期的な開発指針として、「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択された。これらの内容としては、「誰ひとり取り残さないことを目指し、先進国と途上国が一丸となって達成すべき目標」で構成されている。
(2)SDGsの17の目標
「SDGsの17の目標」というのは、次の通りである。
1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう。
16.平和と構成をすべての人に
17.パトナーシップで目標を達成しよう
(3)SDGsへの日本企業の取り組み
2018年7月にベンテルスマン財団(Bertelsmann Stiftung)と持続可能な開発ソリューションネットワーク(SDSN)から発表された「SDGsランキング」において、日本は156国中15位である。トップ5は、スウェーデン、デンマーク、フィンランド、ドイツ、フランスである。
日本は、「17の目標」のうち、達成されていると評価されたのは、「目標4」の一つだけで、そのほかの目標は未達成である。
(4)SDGsマネジメントの進め方
「SDGs」は、ビジネスにおいて世界共通のゴールである。そのためには、国際的な指針「SDGコンパス」の「5のステップ」を学ぶことが必要である。
① SDGsを理解する
「SDGs」の目的について経営層をはじめスタッフに理解させる。
② 優先課題を決定する
自社と「SDGs」の関係との組み状況を調査分析し、現状を把握し、「優先課題」を決定する。
③ 目標を設定する
「戦略」を確立し、「目指すべきゴール」を設定し、「持続的な企業価値」の向上を構築する。
④ マネジメントへ統合する
「SDGs」を「経営戦略」に組み込む
⑤ 報告とコミュニケーションを行う
「SDGs」に取り組んできたこと「SDGs統合報告書」作成し、社内外に発信する。