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2013-06-28 15:34:00

地場ファストフードチェーン大手3社の2013年3月期決算は、3社とも増収増益を確保した。26日付サウスチャイナ・モーニングポストはうち地場ファストフード最大手の大家楽(カフェ・ド・コーラル)、昨年11月に香港上場を果たした茶餐庁(香港式大衆カフェ)の翠華餐庁の2社について、「増益の主因は値上げ」と指摘した。

■大家楽は過去最高益

大家楽の純利益は前年比14%増の5億4,500万HKドル(約68億5,000万円)で、過去最高額に達した。売上高は7%増の63億9,000万HKドル。

香港事業の売上高は6%増加し、全体の79%を占めた。人件費や賃料の高騰に直面したが、新たなセントラルキッチン(集中調理施設)の利用によるコスト削減などで対応したと説明した。

一方、中国本土事業の売上高は全体の18%にとどまった。鳥インフルエンザ(H7N9型)の流行や経済停滞が外食産業に影響した。25日時点の店舗数は、海外のフランチャイズ(FC)を含め計594店舗。

同社は特別配当1株当たり25HKセントを支払う。年度末の最終配当は48HKセントで、中間配当と合わせると通年の配当性向は94.9%に達した。

■翠華、来年は12店舗オープン

翠華餐庁は、純利益が24.7%増の1億2,960万HKドル、売上高が42.2%増の10億8,442万HKドルだった。

地域別では、本土の売上高が2.5倍に膨れ上がった。香港とマカオは28.9%、55.4%それぞれ伸びた。

同社は、人件費が45.2%、店舗賃料・関連支出が59%それぞれ増えたが、コスト管理により業務効率を改善したと振り返った。

3月末時点の店舗数は計32店舗。昨年3月末から10店舗増えた。来年は12店舗をオープンしたい考え。

■大快活は本土事業振るわず

大家楽のライバルであるファストフードの大快活(フェアウッド)は、純利益が7%増の1億3,950万HKドル、売上高は5.5%増の19億2,920万HKドルだった。

本土事業は、経済停滞や競合との競争激化、人件費や運営費の高騰が響いたほか、新規店舗の業績が振るわなかった。

昨年度は新たに16店舗をオープン。3月末時点の店舗数は計114店舗となった。<香港>