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2013-01-26 23:16:00

キノコ生産・販売のホクト(長野県長野市)は24日、クアラルンプール(KL)に設立した子会社ホクト・マレーシアを通じ、ヌグリスンビラン州にキノコの生産施設「ホクト・マレーシアきのこセンター(仮称)」を設立すると発表した。来年10月にも初の収穫を見込む。年産能力は1,000トン。東南アジア諸国連合(ASEAN)地域の拠点と位置付け、国内のほかタイやインドネシアなどへの輸出も視野に入れる。

きのこセンターは同州ニライのエンステック工業団地内に設立。敷地面積は2万4,400平方メートルで、延べ床面積は9,000平方メートル。投資額は約23億円で、今年8月に着工し、来年4~5月の完成を見込む。従業員は45人でうち日本人駐在員は営業スタッフも含め5人程度となる予定。

ブナシメジのほか、同社が独自に改良した白色のブナシメジ「ブナピー」を生産する。同社は既にマレーシアやタイなどで試験販売を開始しており、売れ行きを見ながら生産量を決める。生産開始から2~3年でのフル稼働を目指す。キノコはマレーシア国内のほか、タイやインドネシアなどASEANの他国向けにも輸出。売上高はフル稼働時で約6億円を見込む。

同社の担当者によると、クアラルンプール国際空港(KLIA)や港湾が近いこと、食品関連の企業が比較集積していることなどが同工業団地での生産施設設立を決めた理由。同社が把握しているだけでマレーシアのキノコの消費量は年間約3万トンに達する。日本の年消費量である50万トンに比べると少ないが、このうち半数以上の2万トン程度を輸入に頼っていることから、需要はあるとみている。

KLに設立したホクト・マレーシアの事務所は生産施設の設立に合わせてエンステック工場に移転する予定。ホクトは昨年11月に100%を出資してホクト・マレーシアを設立していた。

http://news.nna.jp/free/news/20130125myr007A.html