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2012-03-31 12:36:00

うますぎる話で信じられない。最近のある研究によると、チョコレートを頻繁に食べる人は、あまり食べない人よりやせている傾向が強いという。

 この研究では、南カリフォルニアの成人約1000人に週何回チョコレートを食べるか聞いた。ほかの食品や飲料についても質問。体格指数(BMI)も測った。資金は国立衛生研究所(NIH)が拠出した。

  チョコレートを食べる回数の多かった参加者は、そうでない人に比べて総カロリー摂取量が少なかったわけでも運動量が多かったわけでもない。むしろ総カロリー摂取量は多かった。

 だが、この研究のリサーチャーは、チョコレートファッジをもう1口食べようとするダイエット志願者に忠告している。この研究では、頻繁なチョコレート摂取と減量の関係は証明されていない、と。

 この研究に参加したカリフォルニア大学サンディエゴ校医学部準教授ベアトリス・ゴロム氏によると、今回の結果は、チョコレートが健康に与えるメリットが週に食べる量ではなく食べる回数で決まる可能性を示唆している。少量のチョコレートを週5日食べていた人は、そうでない参加者より総カロリー摂取が多く運動量が少ない場合でも、BMIが低い傾向にあった。

 ゴロム氏はこの結果について、「カロリーの量だけでなく構成が最終的に体重に影響することを示唆する情報が増えた」と述べた。

 この研究結果は、26日付の米医師会の内科専門誌、アーカイブ・オブ・インターナル・メディシンで発表された。

 ゴロム氏は、頻繁にチョコレートを食べる人の間の体重差は大きくないが、カロリーや飽和脂肪の摂取が多いことを考えると興味深いと語った。チョコレートにはステアリン酸という脂肪酸が含まれる。

 別の研究では、チョコレートで血圧やコレステロールが小幅に低下する効果がみられている。

 ゴロム氏はチョコレートが「わたしの好きな野菜だ」と語る。ほかの研究の結果から、チョコレートに含まれるエピカテキンなどの抗酸化物質が体細胞のエネルギー生産を促すとみられているためだという。

 ただ、ゴロム氏の以前の研究では、チョコレート消費のデメリットも示された。チョコレートをよく食べる人のほうがうつの傾向が強かったのだ。

 この研究の参加者は、週に平均2回チョコレートを食べ、3.6回運動していた。年齢は平均57歳、70%弱が男性だった。BMIは平均28と、体重が多すぎるとされる水準。参加者はこの研究前に、コレステロール低下薬に関する別の研究向けにふるいにかけられていた。

 ニューヨーク市ブロンクスにあるモンテフィオーレ医療センターの栄養士、ローレン・グラフ氏は、ダークチョコレートを毎日決まった量だけ食べるのが、「おそらく最良」だと語る。ダークチョコレートにはミルクチョコレートより多くの抗酸化物質が含まれており、砂糖は少なめだ。多くの栄養士や医師が、1日約1オンス(約28グラム)を守るよう勧めているが、これは普通のチョコレートバーより少ない量だ。(1.44オンス《約40グラム》の「Dove」のダークチョコレートは220キロカロリーで、このうち120キロカロリーは脂肪由来)。

 チョコレートが本当に体重に好作用するかどうかを知るには、食べる人と食べない人を比較する研究を別途行う必要があるとゴロム氏は語る。難しいのは、本物に見えるチョコレートのプラセボ(偽薬)を作ることだ。