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2012-02-23 00:05:00

長崎県水産物海外普及協議会や長崎県、長崎市、長崎魚市が主催、水産庁後援の「2012年長崎県水産品中国普及促進会」が19日、上海で開催。中国における同県の産鮮魚などに対する原発事故の風評被害を払拭(ふっしょく)し、産鮮魚などの安全・安心をPR 、さらなる輸出拡大を図るのが狙い。中国国営機関紙「人民日報」のニュースサイト「人民網」が報じた。

 島しょが非常に多いことに加え、リアス式海岸で海岸線が複雑に入り組んでいる長崎県の海岸には、対馬暖流が流れ込み、1年中さまざまな魚類が回遊しており、一本釣りや引き網、固定網などの方法でアジやマグロ、サバ、タチウオ、タイ、イカなど数多くの魚介類を捕獲することができる。その種類の多さは日本一。長崎はさらに、安全で高品質の魚を養殖しており、漁業生産だけでなく、資源保護や管理にも力を入れている。
  
 昨年、東日本大震災に伴い発生した放射能の流出問題を背景に、長崎の鮮魚輸出は停止を余儀なくされたものの、日本と中国政府両社の努力が実り、同年5月31日には輸出を再開。長崎県は米国製のゲルマニウム半導体検出器を導入し、中国の消費者に安全で安心、かつ高品質の鮮魚を提供できるよう輸出体制を整備。検査を経て、長崎県は輸出する水産品に原産地の証書と放射性物質検査合格証明証を添えて輸出している。さらに中国市場に出荷される前には、中国側の出入境検験検疫局でも検疫検査が実施される。これまでに、放射性物質が検出されたという報告はまだない。
 
 現在、長崎は中国に、中国人にも人気のマグロやアジ、タイなど20種類以上の鮮魚を毎週3回、輸出。地元の漁港で捕獲された水産品を捕獲した2日後には中国市場に送り、中国の家庭の食卓に安全かつ新鮮な魚介類が並ぶよう体制を整えている。同県の鮮魚を取り扱っている店舗は、以前は上海のみだったが、現在は中国全土15都市に160店舗を構えるまでに拡大。2010年売上高は07年の6倍以上に当たる2億4千万円に達した。(編集KN)

 「人民網日本語版」2012年2月20日
http://j.people.com.cn:80/94475/7734483.html