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2022-11-09 16:35:00

I cover quick-service, fast casual and pizza restaurants.

rblfmr / Shutterstock.com

米国で最大のコンビニエンスストアであるセブンイレブンは、タコベルやウェンディーズ、バーガーキングの店舗数よりも多い約9000店舗を抱えている。

セブンイレブンは2019年に導入されたエボリューション・ストア(Evolution Store)の試験を含め、過去数年で飲食物の提供を強化している。エボリューション・ストアの数は現在9店舗で、それぞれにレストランのコンセプトがある。

フード事業を強化しているコンビニブランドはセブンイレブンに限らない。英石油大手BPは先日、温かい惣菜や食料品がそろう最初のam/pm店舗を初めてニューヨークに開店させた。またケイシーズ(Casey’s)には、ピザ売り場や、一から作ったドーナツを売るパン売り場がある。

クイックトリップ(QuikTrip)は一部の市場で、注文を受けてから作るサブマリンサンドイッチをメニューに追加したし、パイロット・カンパニー(Pilot Company)はつい先日、ブリトー・ジャンクション(Burrito Junction)と呼ばれるテクス・メクス(メキシコとテキサスの特徴を合わせた料理)のデリをオープンさせている。

パイロットのいくつかのサービスエリアでは食品提供サービスを向上させるべく、「ニュー・ホライズンズ(New Horizons)」の取り組みの一環としてリフォームが行われている。同社によると、この取り組みは顧客フィードバックに呼応する形で始まった。

こうした改善は実を結んでいるようだ。広告企業カードリティクス(Cardlytics)の新たな調査では、コンビニエンスストアでの食品の売り上げが20%以上増え、このカテゴリーは従来のクイックサービスレストラン(QSR)から市場シェアを奪っている可能性が高い。

同報告書によると、コンビニエンスストアのシェアは2019年以降、18.42%から21.39%へと増えている。(ガソリンスタンドの給油機での支払いは全て除外されている)

カードリティクスはコンビニエンスストアの強みとして、準備時間が短いことや種類が豊富なこと、待ち時間が短いことを挙げている。QSRでの平均的な待ち時間は7分ほどだが、コンビニエンスストアでは平均4分ほどだ。

また利便性もある。コンビニエンスストアが、QSRと同水準の食品サービスを提供するようになれば、消費者は最も便利な選択肢を選ぶかもしれない。

スピードが一つの要素だが、店舗の場所(セブンイレブンの展開地域を考えよう)や、ガソリンやビールなど追加で提供される商品も影響を与える。後者に関しては、コンビニエンスストアの方が常に有利だ。
ロケーション技術企業ブルードット(Bluedot)の最近の報告書によると、消費者の70%は車の給油の際にコンビニエンスストアに立ち寄っていて、50%以上はスナック購入のため、20%は食料品購入のため、16%はアルコール飲料購入のためコンビニエンスストアに立ち寄る。こうした消費者の60%近くは、コンビニエンスストアがQSRと比肩する水準だと考えている。

コンビニエンスストアとQSR店舗の境界線はこれまで長年の間に曖昧になりつつあり、もはや境界線が存在するのかどうかさえ、断言するのは難しくなっている。一部の例では、境界線はないことが明確だ。

シーツ(Sheetz)ではドライブスルーやカーブサイドピックアップ(店舗の駐車場などでの商品受け取り)が提供されているし、ワワ(Wawa)は2020年に初めてドライブスルー店舗を導入し、店舗数を倍増させる目標達成のためさらに数を追加する計画だ。

セブンイレブンは昨年、初のドライブスルー店をオープンさせ、最近ではダラスのエボリューション・ストアの一つに屋外テラスを設けた。同店舗では、フローズンマルガリータや生ビール、自分でエスプレッソを作れる機械も提供されている。

同チェーンは配送にも注力していて、インスタカートやウーバーイーツ、グラブハブ、ドアダッシュ、ポストメイツなどと提携し、QSRの領域にさらに進出しつつある。

全米コンビニエンスストア協会(NACS)が発表した昨年の報告書では、コンビニエンスストアの売り上げの約23%は飲食物の提供によるもので、10年前の16.8%から増加していることが分かった。この増加分の少なくとも一部はQSRカテゴリーからもたらされているようで、既に激しい競争がさらに激化している。

forbes.com 原文

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