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2017-04-29 23:11:00

アメリカのフ-ドビジネス産業界において、「マクドナルド」がトップの座君臨していて、ハンバ-ガ-業界では、どこの企業も追随を図っていた。

しかし、突然のように新しいタイプのハンバ-ガ-・チェ-ンの「ウエンディズ」が登場した。

「ウエンディズ」は、新たなお客様を創造したばかりでなく、ハンバ-ガ-のアップスケ-ルを図りました。これは、「個性化戦略」確立のために非常に参考になる事例である。

 

個性化戦略(10

 

[6]歴史を塗り替えたウエンディズ

 

(1)ウエンディズの誕生

 

 アメリカのフ-ドサ-ビス産業界で、もはや新規にハンバ-ガ-・チェ-ンの新規参入は考えられなかったところに、「ウエンディズ」は、敢然とチャレンジしたので、フ-ドサ-ビス産業界はいうにおよばず、アメリカのマ-ケティングの歴史に大きなエポックを記した。

 「ウエンディズ」の創業者はデビット・Rト-マスで、彼はもともと「KFC」の大手のフランチャイジ-であったが、その後本部の副社長にまでなった。しかし、「KFC」がヒューブラインに買収されたので同社を退社した。

 その後「ア-サ-・トレ-チャ-ズ」の副社長にスカウトされ、同社を今日の姿に伸ばした。

しかし、彼はアメリカのフ-ドサ-ビス産業界における本命は、何といってもハンバ-ガ-の分野で、その当時売られているハンバ-ガ-の品質に飽き足らなさを感じていた。そこで、それをどうしても自分で手がけてみたく「ウエンディズ」を創業した。

 

(2)ウエンディズの原理原則

 

 彼は、常に物事を正しく行うためには、物事そのものをできるだけ「単純化」することを志向した。

さらに、すべての仕事を完璧にこなすことを心がけて、徹底化を図る「専門化」を志向し、いわゆるビジネスの3SSimplification:単純化、Standardization:標準化、Specialization:専門化)主義を適用した。

 また、「ウエンディズ」の「運営原理原則」を「品質(Quality)、サ-ビス(Service)、清潔感(Cleanliness)」におき、まさしく「マクドナルド」の発展のファクタ-を最大限に生かしていることに注目すべきある。

 

(3)お客様に対する競争戦略

 

 「ウエンディズ」の「競争戦略」が特に優れているところは、単に従来のハンバ-ガ-・チェ-ンの「差別化戦略」は、ベ-シックなハンバ-ガ-をタテに積んだり、横に大きくしたり、フィッシュ・サンドやステ-キ・サンドをメニュ-に加えたりといった程度で、明確さが不足していた。

 「ウエンディズ」の「競争戦略」は、「セグメンテ-ション(Segmentation)」ではなく、「ディスティンクション(Distinction)」である。この意味するところは、他と比較して「明確に識別できる」ということである。

 ハンバ-ガ-・チェ-ンで、「マクドナルド」や「バ-ガ-・キング」は、伝統的に10代のお子様を中心として、巾の広いお客様をタ-ゲットとしているが、「ウエンディズ」はヤング・アダルトをタ-ゲットとした「競争戦略」を確立した。

 「マクドナルド」は、全体の売上高の35%は、19歳以下のヤングに占められているが、「ウエンディズ」のお客様は、25歳以上が80%を超えている。

このように「お客様に対する競争戦略」が功を奏して、「ウエンディズ」のすべての「マ-ケティング戦略」ができあがっていき、新たな「お客様の創造」をしたことが評価を高めた。

 つまり、「ウエンディズ」は、客層を絞り込み「真空需要」を開発したのであり、この年代が待ち望んだ「ビジネス・フオ-マット」を行った。ここには、訴求対象の「創造的破壊」を行った。

 

(4)サ-ビスに対する競争戦略

 

 お客様に対するサ-ビス方法についても、「ウエンディズ」は特徴づけた。どのハンバ-ガ-・チェ-ンも、お客様は商品を召し上がったら、トレイを自らの手でトラッシュ・ボックスまで運び、容器やテ-ブル・マットや紙ナプキンを捨ててトレイをトラッシュ・ボックスの上においていくという作業をしなければならなかった。

 この片づけという作業は案外面倒であるということを、「ウエンディズ」は見抜いており、この作業を店側で行うというサ-ビスの方法を導入したのも、お客様にとっての喜びであると同時にサ-ビング側もダイニング・ル-ムの汚れをチェックできるという相乗効果をもたらした。