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2016-03-25 13:43:00

シンガポール  2016/03/22(火曜日)
東北産食品をPR、輸出促進へ料理イベント[農水]

日本の農林水産省は18日、東北地方の農林水産物をアピールするための調理・試食会「東北フード・アンド・テイスティング・イベント」を、料理教室大手ABCクッキングスタジオ(東京都千代田区)がシンガポールで展開する教室で開催した。食の安全性をPRし、輸出促進を図る。

イベントには、ABCクッキングスタジオの生徒約30人のほか、ブロガーなどのメディア関係者約20人が参加。岩手、宮城、福島県の東北地方産品を含む、シンガポールで実際に購入可能な食材を利用して、東北の郷土料理「はらこ飯」など3品の調理レッスンが行われた。

イベントに参加したシンガポール人の女性は、「シンガポールでは、原発事故の食品への影響を懸念している人は確かに多い。シンガポールの農産物管理庁(AVA)の決定を信じるしかない」と述べ、現在シンガポールに輸入されている東北地方の日本産食品に対しては安心していると語った。

福島県庁の農林水産部・農産物流課の藤田武氏はNNAの取材に対し、「シンガポールではまだ、福島県産の農林水産物に対する風評が根強い。今回のようなイベントを通してそれを払拭(ふっしょく)していきたい」と述べた。

福島県によると、同県からシンガポールへの農林水産物輸出は2014年度は734キログラムにとどまった。ただ、14年6月に輸入規制が緩和され、15年度は現時点で3トンに達している。

シンガポール政府は、11年4月から福島など11都県産の一部食品の輸入規制を導入。緩和後も、福島産の海産食品、帰宅困難地域内の農産物の輸入を禁止している。