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2016-03-12 22:09:00

米国農務省は、3月9日(現地時間)、2015/16年度の11回目の世界及び主
要国の穀物・大豆に関する需給見通しを発表しました。その概要は以下のとお
りです。
-2015/16年度の穀物全体及び大豆の生産量は、消費量を上回る見込み-

1.世界の穀物全体の需給の概要(見込み)
(1)生産量
24億6,696万トン(対前年度比 1.4%減)
(2)消費量
24億5,524万トン(対前年度比 0.0%減)
(3)期末在庫量
5億7,118万トン(対前年度比 2.1%増)
(4)期末在庫率
23.3%(対前年度差 0.5ポイント増)

《主な品目別の動向》
〈小麦〉
 生産量は、インド等で減少するものの、ウクライナで春の降雨による作柄改
善から増加、中国等でも増加することから、世界全体では史上最高となる見込
み。また、消費量は、インド、中国等で減少するものの、EUで飼料用需要が
増加すること等から史上最高となる見込み。世界全体の生産量は消費量を上回
り、期末在庫率は前年度より上昇。
(1)生産量
7億3,232万トン(対前年度比 0.9%増)
・中国、ウクライナ等で増加、インド等で減少
(前月に比べ、インド等で下方修正)
(2)消費量
7億937万トン(対前年度比 0.6%増)
・EU等で増加、インド、中国等で減少
(3)期末在庫量
2億3,759万トン(対前年度比 10.7%増)
・中国、EU、米国等で増加、インド、カナダ等で減少
(4)期末在庫率
33.5%(対前年度差 3.0ポイント増)

〈とうもろこし〉
 生産量は、中国、カナダ等で増加するものの、EUで乾燥により減少、米国、
ウクライナ等でも減少することから、世界全体では史上最高の前年度を下回る
見込み。また、消費量は、中国等で増加するものの、EUで飼料用需要が減少
すること等から前年度を下回る見込み。世界全体の生産量は消費量を上回り、
期末在庫率は前年度より上昇。
 なお、南アフリカは、長引く干ばつにより、収穫面積及び単収の更なる減少
が見込まれ、生産量は前月から50万トン下方修正。
(1)生産量
9億6,964万トン(対前年度比 4.0%減)
・中国、カナダ等で増加、EU、米国、ウクライナ等で減少
(2)消費量
9億6,778万トン(対前年度比  1.2%減)
・中国等で増加、EU等で減少
(3)期末在庫量
2億697万トン(対前年度比 0.9%増)
・中国、米国等で増加、EU等で減少
(4)期末在庫率
21.4%(対前年度差 0.4ポイント増)

〈米(精米)〉
 生産量は、タイで乾燥による収穫面積の減少及び単収の低下、インドでカリ
フ米の収穫面積が減少すること等から、世界全体では前年度を下回る見込み。
また、消費量は、中国等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体
の生産量は消費量を下回り、期末在庫率は前年度より低下し、2006/07年度以
来の低い水準。
 なお、インドネシアは、雨季の始まりの降水量が例年に比べ少なかったこと
から、収穫面積の減少が見込まれ、生産量は前月から100万トン下方修正。
(1)生産量
4億7,109万トン(対前年度比 1.6%減)
・タイ、インド等で減少
(前月に比べ、インドで上方修正)
(2)消費量
4億8,423万トン(対前年度比 0.3%増)
・中国等で増加
(3)期末在庫量
9,051万トン(対前年度比 12.7%減)
・タイ、インド等で減少
(前月に比べ、インド等で上方修正)
(4)期末在庫率
18.7%(対前年度差 2.8ポイント減)

2.世界の大豆需給の概要(見込み)
 生産量は、アルゼンチン等で減少するものの、ブラジルで現地通貨の下落に
伴う輸出競争力増から収穫面積が増加し史上最高が見込まれること等から、世
界全体では前年度を上回り史上最高となる見込み。また、消費量は、中国、ア
ルゼンチン等で増加することから史上最高となる見込み。世界全体の生産量は
消費量を上回るものの、期末在庫率は前年度より低下。
(1)生産量
3億2,021万トン(対前年度比 0.5%増)
・ブラジル等で増加、アルゼンチン等で減少
(2)消費量
3億1,575万トン(対前年度比 5.5%増)
・中国、アルゼンチン等で増加
(3)期末在庫量
7,887万トン(対前年度比 2.2%増)
・米国等で増加、アルゼンチン等で減少
(4)期末在庫率
25.0%(対前年度差 0.8ポイント減)