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2015-12-30 18:04:00

ケータリング事業者に日本の調味料をアピール-ガイドブック発行記念イベントに日本食材ブース-

(ベルギー、日本)

ブリュッセル事務所

2015年12月03日

 ホテル、レストラン、カフェ関係者を対象とした展示会「HORECA EXPO(オレカ・エキスポ)2015」で、ケータリング事業者向けガイドブックの発行記念イベントが11月15日に行われた。同イベントでジェトロは、日本食材取扱事業者向けブースを設置し、わさび、しょうゆなど調味料や日本酒を中心とした日本食材をアピールした。幅広い流通網を持つベルギーのケータリング事業者に日本の調味料を売り込むことが狙いだ。

 

 

<スター・シェフが調理を実演、注目を集める>

 

 111519日、ベルギーのゲントで、ホテル、レストラン、カフェ関係者を対象とした展示会「オレカ・エキスポ2015」が開催された。初日に、ゴーミヨが初出版するケータリング向けガイドブックの発行記念イベントが開催された。

 

 

 

 ゴーミヨは、ベルギーの食関係者や一般消費者、有識者から高い評価を受けているレストランガイド。同イベントには、ベルギー・ルクセンブルクのケータリング事業社16社をはじめ、関係者約300人が出席した。

 

 

 

 ジェトロは同イベント会場で、日本食材の取扱事業者向けブースを設置し、わさび、ユズ、しょうゆ、ポン酢、ごまだれ、さんしょうといった調味料や日本酒を中心とした日本食材をアピールした。ハイエンドに位置し、企業のレセプションや結婚式、高級ホテル、レストランなど、幅広い流通網を持つベルギーのケータリング事業者に日本の調味料を売り込むのが狙いだ。

 

 

 ジェトロブースでは、ミシュラン1つ星レストラン「ラ・ぺ」(ブリュッセル)のシェフ兼オーナーであるダビッド・マルタン氏が、ふりかけ、みそ、ポン酢、みりんなど日本の調味料を使用したケータリング事業者向け料理5品を実際に調理し、参加者に振る舞った。提供した料理の開発にマルタン氏が参加したこともあり、各ケータリング事業のシェフたちの注目を集めた。

 

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<中国やアジア諸国との差別化が重要に>

 日本の調味料のEU向け輸出額は、過去5年で緩やかであるものの確実に増加している(表参照)。参加したケータリング事業者のシェフに聞き取り調査を行ったところ、「典型的なベルギー料理とはちょっと違った味が出せる」「肉と魚料理の両方に合う」などとして、ポン酢、しょうゆ、ごま、照り焼きソースなどは、既に幅広く利用されていた。一方で、これらの調味料の仕入れ先は、日本食料品店ではなく、中国食料品店だという。日本の代表的な調味料は、既に欧州の人々に幅広く受け入れられている現状が浮き彫りになった。今後は、中国製や他のアジア諸国の調味料などとの差別化を図った「日本の調味料」や「こだわりのある調味料」といった製品を、いかに欧州市場で普及させていくかが課題といえる。

 

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(大中登紀子)

 

 

(ベルギー、日本)

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