インフォメーション

2015-09-30 13:20:00

肥満問題に立ち向 2015 年8月 26 日、ニューヨーク康な住民が暮らすニューヨーク「Our Voice NYC 1」キャンペーンをとともに、ニューヨーク市1.ニューヨーク市が目指今、ニューヨーク市におけるそしてその中で最も割合が住むアフリカ系アメリカ人彼らの暮らす環境が大きくパートナーシップ事業においてを支援しています。同事業生活」そして「未成年の飲酒において皆で協力しながら満や生活習慣を原因とする住民が暮らす街にしていこうと2.不健康な飲食料品にそのパートナーシップ事業われたものが「Our Voice NYC ャンペーンです。去る8月ニューヨークの多くの若者バスに乗り、ブルックリンにあるロンクスのヤンキースタジアン内ハーレムのアダム・クレイトン・パウエルプラザ、そしてタイムズスクエアの多く摂取すると健康を害するーストフードのような食べものやさらにそれらの摂取を促す性を、道行く若者に訴えてが巡った中には、前述のラテンやアフリカ系アメリカ人が含まれていますが、そこではうな不健康な飲食料品について少期から摂取量が多い上に 1 Our Vioce NYC http://healthiernyc.org/ (CLAIR メールマガジン向かう!~ニューヨーク市の現状とニューヨークニューヨーク市保健衛生局は、2012 年かららすニューヨーク市を作るためのパートナーシップ事業のキャンペーンを行いました。今回、その様子についてお市における肥満問題の現状と取り組みに注目します目指す、健康な住民が暮らす街づくりにおける公立学校の生徒の5人に1人が、肥満であるといいますが高い人種がラテン系アメリカ人です。さらに人の3分の1が高血圧であるといいます。これらのきく影響していると考えられており、ニューヨークにおいて、地域コミュニティにおける草の根の環境同事業では、「健康的な食事」、「活動的な暮らし飲酒の減少」の4つのポイントに焦点を当て、しながら健康的な生活を目指すことで、ニューヨークとする心臓病やがん、高血圧や糖尿病といった病気にしていこうと試みています。に No!「Our Voice NYC」事業の一環として行 Our Voice NYC」というキ月 26 日、10 代の若者たちが、2階建てブルックリンにある区会館、ブヤンキースタジアム、マンハッタムのアダム・クレイトン・パウエそしてタイムズスクエアの順に、する恐れのあるファべものや甘味飲料、す過剰な広告の危険えて回りました。彼らのラテン系アメリカ人が多く暮らす地域がそこでは、先に述べたよについて、そもそも幼に、安さと量を売り http://healthiernyc.org/ 甘味飲料の危険性をメールマガジン 2015 年9月配信)と取り組み~ニューヨーク事務所から継続している、健の一環として、についてお伝えするします。であるといいます。さらに、ニューヨークにこれらの背景として、ニューヨーク市は、前述した環境改善の取り組みらし」、「喫煙しない、地域コミュニティニューヨーク市全体として、肥病気を減らし、健康なhttp://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20150929/126-5.pdf

 (CLAIR メールマガジン 2015 年9月配信)にする一部の企業がその地域における宣伝広告を拡大しているといった現状があります。当日「Our Voice NYC」に参加した若者たちは、現場での呼びかけの他にも「#Soda Kills」を合言葉に、Twitter や Facebook といった SNS で運動や主張を拡散し、より多くの人々に訴えかけました。3.スナック菓子は一食になる? 不健康な食事といえば、市場調査会社である NPD が行ったオンライン調査2によると、 2014 年に、普段1人で食事をするアメリカ人が、スナック菓子を食事代わりに食べた回数は 191 回だとの結果が出ました。これは、ファーストフード店で付け合わせに出るようなポテトチップスも含み、またスナック菓子の種類を問わないものですが、1日3食きちんと食べたと考えて、約5食に1食は、スナック菓子を食事とみなして食べていることになります。この結果を受けて NPD は、単身者が増えていることが一因ではないかと考察しています。単身者は、料理をするのが面倒だったり、食料品を買いすぎて使い切れなくなったりする、これがスナック菓子を購入してしまう一つの要因となっている、と管理栄養士の Jill Weisenberger 3氏も話します。さらに、アメリカ人の一日平均摂取カロリーの 25%は、スナック菓子によるものという調査結果も出ていますが、Weisenberger 氏は、それで栄養が十分に取れるならば良いが、たいていはそうではない、栄養価についてももっと関心を持つべきだ、と続けました。「アメリカは、間食の仕方が最も悪い国の一つである。」調査団体ニールセンが2014年に 60 カ国を対象に行ったこの調査によると、ヨーロッパや中東、アフリカでは新鮮な果物、南米ではヨーグルトがそれぞれ間食として一番よく食べられるものとなっていますが、アメリカにおいては、想像が付くかもしれませんが、1位はポテトチップスでした。 Weisenberger 氏は、間食をする前にこう自問自答すべきだといいます。「今日摂取すべきもので足りないものは何か。それが今食べるべきものだ。」4.筆者の見た、感じたニューヨークニューヨーク市では、今年3月に決定された、市の認可を受けたデイケアセンターにおける、2歳未満の幼児にジュースを与えることの禁止や、既に行われている飲食料品へのカロリー表示の義務化など、既にご紹介した以外にも様々な角度から肥満対策が行われています。また、今年6月には FDA(米国食品医薬品庁)が、マーガリンやショートニングなどに多く含まれる、脂質を構成する脂肪酸の一種である「トランス脂肪酸4」に関する使用規制を 2018 年6月から開始すると発表しました。WHO(世界保健機関)では、心血管系疾患のリスクを低減し、健康を増進するための目標として、トランス脂肪酸の平均摂取量の基準を掲げていますが、アメリカの平均摂取量はこれを大きく上回っているためです。 2Lonely, single people are being blamed for America’s snacking frenzy http://www.marketwatch.com/story/blame-these-people-for-americas-snackingfrenzy-2015-08-12 3Jill Weisenberger 氏のウェブサイト http://jillweisenberger.com/ 4 農林水産省ウェブサイト「すぐにわかるトランス脂肪酸」 http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_wakaru/ (CLAIR メールマガジン 2015 年9月配信)既にトランス脂肪酸が含まれていないことを積極的に示すデリ(お惣菜屋)のメニュー表示先ほどの「約5食に1食は、スナック菓子を食事とみなして食べている」という結果に対して、単身者の1人として筆者も、仕事で帰宅が遅くなった日は、チョコレートやクッキーをかじるという習慣があるため、頻度としてはそれほど多いと思いませんでした。しかし、筆者がニューヨークに赴任して約半年が経とうとしていますが、奇妙な色や味のする飲料や、明らかに不健康になりそうな甘さのお菓子、日本人にとっては味が濃すぎる食べ物に出会うことが多く、また、現地の方々がそれらを食べているのを見たり、スーパーで売っているものを見ても、量がとにかく多いです。また、サラダのように一見すると健康的なメニューについても、ドレッシングがかかりすぎていたり、チーズがたくさん入っていたり、栄養が偏っています。やはり、肥満の主要な原因は、日々の環境にあると感じざるを得ません。日本では幸いなことに、前述したトランス脂肪酸の平均摂取率は WHO 目標値を大きく下回っており、また全体的な肥満率についても、男女共に年々高くなってきているというような問題もありませんが、一方で子供の肥満5が増加しているという現状もあり、「食と健康」という生きるためには切り離せないテーマを考えるにあたり、今回ご紹介した肥満問題を他人事には思えないところはあるでしょう。Weisenberger 氏のおっしゃるとおり、自問自答しながら、自身の食事や間食について考えていかねばならない、と体重計に乗りながら自省の念に駆られる筆者でした。(丸野所長補佐 和歌山県派遣)

http://www.clair.or.jp/j/forum/c_mailmagazine/20150929/126-5.pdf