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せいゆう丸釣行記
長年の悲願であった避難港とそれに通じる航路の浚渫工事が決定したのに伴い、港の中に係留しているプレジャーボートの移動が一昨日から始まりました。
今までに何度も書いているけど、この港は県内で最も安全で穏やかなのですが、いかんせん水深がものすごく浅くて、大潮のド干潮には潮が引いて現れた洲の上に何隻ものお船がお座りしている状態になります。
さらに都合が悪いのは港に出入りする航路も超浅いことで、潮が大きい時の干潮前後の数時間には待機を余儀なくされます。
余裕のある時には湾内にアンカリングして待てるけど、時間が限られていた時に無理やり入ろうとして、船底がつかえて立ち往生してみたり、プロペラを海底に当てて変形させたり、係留ロープを巻き込んで右往左往したりと、何度も苦い思いをしております。
それでも台風などのシケには全く被害を被ることもないし、外海が荒れてても強風が吹いていても港の中は波一つ立たず、暇な時にはキャビンの中で本を読んだりお寝んねしたり、ボートライフをゆっくりまったり楽しめる最高の良港なのです。
そんな訳で港の中の漁船もプレジャーボートも全部出て行った風景がこれ。
あまりにも殺風景過ぎて、少し寂しさを感じますがね。
我が係留しているクラブのお船の大半は一昨日のうちに陸上げしたり別の場所に移動を完了していたのですが、せいゆう丸とジュニアくんと別のもう1隻は時間の関係で一晩お泊りしていたので、昨日移動することにしました。
せいゆう丸とジュニアくんは早朝風が無いうちにイカリを打って1時間くらいで問題なく移動を終えたのですが、もう1隻は潮が満ちるのを待ってお昼までに完了して、やっと一安心でありました。
もう長いこと沖に出られなくて少々焦り気味でありますが、でもまあ楽しむことがなによりなので、キツイ思いまでしてお魚捕まえんでも良いかと思うので、心静かに海が穏やかになる日を待たないといけませんね。
風が西寄りになれば内海沖はどうにでもなるから、青北が吹くこの嫌な季節が早く通り過ぎてくれることを祈るだけです。
ところで最近オオニベの姿をよく見かけるようになりましたが、海中からオオニベの姿が現れると 「あいやー、ニベだわ!」 と概ね落胆のお声を聞くものです。
「うおー、ニベだあ。やったね!」 的な感動の言葉を船上で聞いた記憶はございませんで、釣り師のニベに対する評価はかなり低い位置にあるのが現実であります。
なぜだろう?
まず顔が悪いと言うか悪すぎる。
端正な顔立ちという表現は絶対にありえないし、どことなく頭の悪そうな顔つきをしているし、生きた化石と言われるシーラカンスのような原始的な面構えにさえ見える。
また水圧の急激な変化に弱いようで、釣り上げられた時にはたいがい胃袋を舌のようにべロリと出して浮き上がってくる姿がまことに良ろしくない。
しかも体表にヌルヌルした粘液があって、それが青臭い臭いを発するから、臭いに敏感なお方は相当に抵抗があるだろう。
さらに身は淡白でこれといった特徴のある味がしないので、わざわざお刺身にして食べなくても良い程度だし、図体ばかりデカいので量が多すぎて食べるに食べきれない。
市場単価の安さも反映してか奥方の評価も低いようで、 「釣って持って帰って来んどってね!」 と、奥様から周知徹底されて送り出されているようなきらいさえある。
サンノジのサンちゃん程嫌われている訳ではないけど、クーラーに収まらず場所を馬鹿みたいに取るので、頭や尾っぽを落としてから収まりよくして持って帰るお方もいらっしゃる。
「船長要らない?」 と聞かれても 「はい、喜んで!」 とお答えしたことはないから、自分も皆さんと似たようなものですな。
で、先日生簀の中の2匹のニベを頂いたのだが、最近シケ続きでお魚が不足していたからか、かあちゃんがなにかゴソゴソ料理していたのがこれ。
「ニベのソテーのクリームソース和え」 であります。
画的にはクリームを絡ませず、パリっとこんがり焼いた皮の面が見せたほうが綺麗だったかも知れませんね。
かあちゃんによると生クリームはお高いので、牛乳に冷蔵庫で眠っていたとろけるチーズを溶かし込んでそれらしい味にしたらしいが、ポイントは小ネギとミニトマトであります。
小ネギは彩と味の深みが増し、トマトの酸味がアクセントになってましたわ。
ニベの身自体に臭いは全くないのでどんな味にも馴染むので、上質のオリーブオイルでソテーしてやるとこのお料理の絶品の主役になりますわよ。
是非今度小さめなニベを釣ったらお試しあれ。
時たま船中がニベだらけになるくらい、アホみたいにニベが釣れちゃう時がありますが、その時は自分が全部いただいて市場に持っていくので、ご心配なく。(笑)
昨日も北東からの風(青北)がかなり強く吹いたので、沖の漁を前日から中止にしてたのですが、結果浚渫工事のためのお船移動にまる1日費やすことになりました。
午前8時集合の連絡が全員に入っていたためか、7時過ぎにはお船のオーナーさん達がワラワラ集まってこられて、それぞれの船を固定しているイカリを抜く作業に取り掛かられた為、避難港の中はまるで津波でも来るのかのような慌ただしさになっておりました。
ところがところが、泥の中に埋まった係留用のイカリはガッチリ砂泥を噛み込んでるので、ちっとやそっとでは上がって来ない。
レッカー車を持ってきてウインチで陸上から引き上げにトライしてる人、船尾にロープを繋いで港の中をグルグル回っている人、ああでもないこうでもないとお口だけ盛んに動かしているギャラリーと、様々な人間模様を拝見させて頂きました。
自分と自分のお隣でお友達のY氏は、皆さんが全部出て行ってからゆっくりとやりましょうと言うことになり、自分は管理している和船2隻を、陸上げするための場所までジュニアくんで曳航することにいたしました。
途中、新たな係留場所での成り行きを観察してたが、北東の風が強くてイカリが掛からなかったり船が流されたりして、かなり難儀している感じでありました。
風の強い日にこんな作業するのは絶対にNGでありまして、仕事が雑になったり船をコントロール出来ずに他の船に当てたりと、トラブル続出になるものです。
案の定、普段あまりお船に乗らないお方からお手伝いの電話をもらったが、結局風が強い上に舵がめちゃくちゃ切れないお船なこともあり、今日改めてゆっくりすることにしました。
陸上げのお船7隻は昨日のうちに無事作業が完了して、クラブ員協力の元、何事もなく終えることが出来たので一安心でありました。
せいゆう丸とジュニアくんはまだ避難港に佇んでおりまして、今日の風の具合を見てゆっくりと新たな係留場所に移動いたします。
ところで青北が止む気配がないですね。
まあ毎年のことだから驚くことはないけど、今年は台風が立て続けに来襲し続けた直後、間髪入れずに吹き始めたものだから沖に出ることがずっと出来ない見通しであります。
台風の場合波が高いことは誰でも分かるので特に問題ないのですが、青北が吹くときは概ね快晴の日が多いので、 「船長、今日はお天気良くて釣れてるでしょう。」 的なお電話やメールを頂くことが多いですね。
陸上に居ますと、海上があれほどシケてるのを理解するのは、そりゃなかなか難しいですわな。
「明日は青北でシケてるから中止になりました。」 のメールを打つと 「嘘でしょう、こんなにお天気なのに。台風の影響ですか?」 と大体おそんなお返事が帰ってきます。
青北で出来た波は鋭く尖っててピッチが狭いので、小型の船舶にはとてもとても歯が立たないのであります。
貨物船やフェリークラスであれば航行可能ですが、青北が吹く間は漁船も完全休漁であります。
スパコン予想だと少なくとも向こう10日間、漁に出られる日は無さそうですね。
仕方ないので同型艇の部品外しなど、暫らく陸でゴソゴソやっておきましょうかね。
ああそれから、来年のカレンダーが少し賑やかになってきてますので、ご参考くださいな。
1時間半くらいかけて今の時間までパチパチしてたが、下書き保存しないうちに操作を誤って全部消えてしもた。
あまりに長々書きすぎてたので何を書いていたか思い出せないから、今日は書くのをもう止めときますわ。
そうそう、7日の出来事を8日早朝に書いてたけど、登録せずに下書き保存したままだったから、HPにアップされておりませんでした。
内容は大したことないけど、もし良かったらちょびっと目を通してちょうだいな。
一昨日まで蒸し暑くてエアコン入れてたのに、昨夜は寒くて布団被って寝てました。
なんだこのギャップは?
台風の来襲が一段落したかと思うと、今度は間髪入れずに青北(北東からの季節風)が吹き始めて、しばらく沖に出られそうもないですね。
仕方ないのでGPSデータの完全バックアップの作業をしてますが、順調に緯度経度を書き写して3割程度進んでおります。
今日の漁は昨日のうちに中止に決めてましたが、本日は浚渫工事による一時的係留場所へお船を移動したり、陸上げ作業を手伝ったりいたします。
沢山書いたのに全部消えてしもてガッカリだわ。
もう1回寝ようっと。
昨日の夜明け頃確認した堀切からの海況は、一昨日の風波が多少残っていたものの、沖に出られない程ではなかった。
漁船も数隻沖で操業しているし、磯に砕ける白波がさほど大きくなかったので、すぐさま連絡することに。
赤灯台の横を沖に曲がると割と尖った波が船に当たるも、しんどい感じではなかったので潟にとりあえず付けてみた。
芳しい反応ではなかったが、天気予報では南風が出て来て強風注意報が出てたので、 「まあ、ここでやってみるか。」 と決断してイカリをドボン。
大きな反応は無かったが、サイズ的に大きめのお魚もいらっしゃるみたいだったが、全員がサビキ仕掛けなものでチト不安が頭をよぎる。
と言いますのも、皆さんが同じ仕掛けだとアジの好みの傾向的が分かり辛くて、それこそ釣れるか釣れないか、オンかオフか、0か1かになりまして、大騒ぎになるか沈黙するかハッキリ分かれてしまうのであります。
「ねえ、誰か天秤してみたら?」 とリクエストしてみるけど返事が無い。
特にサビキ命の様子ではなさそうだが、何故かどなたも天秤に移行せずに沈黙の時間が過ぎていく。
時折交通事故的にアジがサビキに食ってくるけど、本当じゃない。
9時過ぎた頃だったでしょうか、いい加減サビキでは無理だと悟られたのか天秤仕掛けに変えてみたら、あら不思議、1投目からアジのまあまあのサイズが喰ってきた。
その後、チダイにチヌにニベにマサバと魚種も豊富に天秤に当たり続けるものだから、いつの間にか全部の仕掛けが天秤に変わっとった。
しかしながら時すでに遅しの感もあり、朝の時合いは過ぎていたので活発ではなかったが、それでも風が強くなって撤収した12時までポツリポツリと釣れまして、何とかお刺身程度のお魚を確保できました。
市場にお魚を出すセミプロのお方達は全てサビキでありまして、天秤を使ってアジを釣る人は皆無であります。
彼らは数を釣らなければならないので、手返しの悪い天秤仕掛けでは間尺に合わないから使わないのですが、何でも有りの我が船ではサビキ有り、天秤有り、胴付有りだからこそ傾向が判るのでして、条件によって喰い方がまるで違うことに気が付きますね。
活性が高くて群れが大きな場合はサビキが圧倒的に有利で、数も量もこれにかなう釣り方は無いでしょう。
ところが昨日の朝のように活性があまり無く、群れも小さく、アジ子の中にデカアジが少し混じってフワフワ漂っているような時には天秤仕掛けでないとデカアジは釣れません。
どうした訳かアジってお魚は餌に見向きせずにサビキにばかり食いついてみたり、またその反対だったりで、非常に気分屋であります。
多分午後まで釣っていたら、今度はサビキを好むはずであります。
ですので、皆が同じことしていたら撃沈する可能性が大いにあることを常に意識していたほうが良いかも知れませんね。
釣れる仕掛けの予想はまず不可能だから、あれこれ試してみるしかないんだわ。
前にも書いたけど過去に釣れた時の記憶にとらわれて 「あの時これで喰ったから喰わないハズはない。」 と思わん方が良いね。
アジは信じられないくらい気まぐれで、コロコロ好みが変わりますよ。
好みじゃない仕掛けを投入されると、海の底でアジさんが船を見上げて 「あの人達、何しよるんやろうかね? 不思議なことするね。」 と集まって談笑しているかもね。
今日からまた荒天でお休みが続きますが、明日は浚渫工事に伴うお船の移動や陸上げの仕事で1日を費やすでありましょう。
今月は海の状況を考えて出港時間をずらしたりして、半日程度の釣りの日があるかも知れないね。
青北というのは漁師用語で秋口に吹く強い北東からの風でして、これが吹くと漁には出られない。
夏から秋にかけて気圧配置が変化する時に出やすい風だと認識してますが、詳しいメカニズムは分からないけど、とにかく波が尖っててピッチが短いのでとてもじゃないが釣りにはならないのであります。
昨日は結局強風注意報が午前5時の天気予報で発表されたので急遽出漁を中止にしましたが、結果としては正解でした。
夜明け頃は漁師の船が沖に何艘も出てて凪ぎ状態でしたが、一人で出て行った漁師のM氏に電話で聞いてみたら、突然北風が強くなってかなり厳しいとのお返事でありました。
M氏は結局夕方までアジ漁してたみたいだが、帰りに堀切峠から日向灘を観察すると風波がかなり押し寄せて来てて、お遊びであんな波の高い時に出らんで良かったと思いましたね。
帰宅してスパコン予想を見てみますと、ありゃりゃ、向こう10日間沖に出られる日がほとんど無い感じですね。
特に台風や低気圧が通過する感じではないのですが、ずっとずっと波が高い日が続くようであります。
台風の来襲が一段落したかと思えば、今度は青北に悩まされそうですがよ。
せにゃならんことはナンボでもあるので家でボーっとしてる暇は全くないけど、ボヤボヤしてたらまた恐ろしい月末を迎えてしまいますがね。
特に例の不幸続きのお方の魔の水曜日だけでも沖に出させてもらいたいが、今のところ何とも言えないわ。
連敗続きのあのお方、購入したばかりの電動リールを抱きしめて妄想するのも、いい加減限界に来ているのじゃないかな?
可哀想だね。(笑)
ところでところで朗報がありまして、長年陳情してきた避難港とそれを結ぶ航路の土砂を浚渫する工事の予算がついたそうで、近々お船を全部移動させますが、約1ヶ月の工期で掘ってくれることになりました。
県内で一番安全な港でありますが、なにせ川底が浅いものだから大潮の干潮時には船の出入りが出来ずに随分と苦労してきました。
水深が浅くなると川底でペラを当ててしまってペラを変形させたり、船を停めるロープをペラに絡ませて立ち往生したりと、何度も苦い思いをしてきましたが、ようやくそんな悩みから開放されそうですね。
施工後は船の乗り降りを本港で行ったり、潮が引いて入港できずに満ちてくるのをひたすら待つような事がなくなりそうで、潮の高い低いを別に気にしなくて済むようになるのは随分とありがたい。
急遽10日までにお船を指定された場所に移動して下さいとのことで、ひょとすると漁を中止してお船の移動と固定イカリ打ちの作業を行わねばならないかも知れないけど、もしそれで中止になったらごめんなさいねえ。