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2021-12-30 21:37:00

[ホールフーズ2022]食のトレンド予測 トップ10

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食トレンド

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今後の食トレンドを予測する中で、環境意識や食嗜好が多様化されている諸外国の動向は大きなヒントになります。オーガニック&ナチュラルを専門にアメリカで500店舗を展開するスーパーマーケット「Whole Foods」が、今回で7回目となる年次予想トップトレンド10を発表しました。記事内容を原文和訳でお届けします。

食トレンド

2021年10月18日、テキサスのオースティンを本拠地とする自然食品小売大手のホールフーズマーケットは、グローバルバイヤーと食の専門家による「2022年食トレンド予測トップ10」を発表しました。第7回目の迎える今回は、ノンアルスピリッツや 柚子、 削減・減量主義、機能性飲料などが食トレンドの中で大きな影響力をもつと予想されています。

また、2021年で予測したフードロスを活用したアップサイクル商品、アルコール入りコンブチャなどは2022年も進化を続けながら、定番となることでしょう。

トレンド委員会は、新しい食のトレンドにアンテナを張り巡らせるスタッフや、エリアおよびグローバルバイヤー、食の専門家を含む50を超えるホールフーズマーケットチームで構成。メンバーの日々の製品の調達や消費者の嗜好研究から得た数十年に渡る知見をもとに、毎年トレンドを予測しています。

ホールフーズ マーケットのCMO
ソーニャ・ガフシ・オブリスク氏のコメント:
「昨年は世界中の人々がパンデミックの中、自宅で過ごす時間が長くなったことで、食料品の消費習慣の変化を目の当たりにしました。食品業界がニューノーマルにゆっくりと馴染んでいくとともに、生活者は健康効果を謳う機能性炭酸飲料のような付加価値の高い商品を好み、都市型農業や土壌に良いプロセスで栽培されたウェルビーイングな商品を手に取るようになるでしょう。私たちはこれらのトレンドが店舗の棚やお皿の上に登場することを楽しみにしています。」

2022年食トレンド予測
トップ10

1.Ultaraurban Farming(超都市農園)

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ホールフーズ マーケットは、2013年、ニューヨークのブルックリンで屋上に「ゴッサムグリーン」運営のグリーンハウスを設けた先駆的な店舗をオープンしました。このグリーンハウスは太陽光と100%再生可能エネルギーを使用したサステナブルな方法で、ハーブやサラダ用の野菜を育てています。これ以降、水耕農園やアクアポニックス(※1)や、食料品売場の棚上でのキノコ栽培、ロボットが農産物の育成を担うなど、屋内農園の革新的な技術は盛り上がりを見せています。生産者は従来の壁を打ち破るような地元ならではの作物と、効率を最大化する新しい農業を追求しています。

※1:アクアポニックスとは、水産養殖の「Aquaculture」と、水耕栽培の「Hydroponics」とを掛け合わせた造語で、魚と植物を同じシステムで育てる新しい環境保全型の農業です。


2.You do Yuzu(ゆずにトライするべし)

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日本や韓国、中国で栽培されている柚子は、嵐のごとく料理界を席巻することでしょう。アメリカではあまり知られていませんが、みかんほどのサイズでぎゅっと酸っぱい柑橘です。ドレッシング、アルコール入り炭酸水、マヨネーズなど様々なものに登場し、レストランではライムやレモン、グレープフルーツのような柑橘らしい風味をスープや野菜料理、麺類、魚料理のアクセントに使います。2022年、このフルーツが売り場の中と外で輝くのをぜひご覧ください。


3.Reducetarianism(削減・減量主義)

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あなたは、まだ肉を食べるのを完全に辞められない菜食傾向者でしょうか?削減主義は、肉や乳製品、卵の消費を完全に辞めずに消費量を抑える思想を指します。削減主義者は動物性食品がメニューにあると、牧草飼育のビーフや卵を選びます。


4.Hibiscus in Happening(ハイビスカスがきてます)
ハイビスカスはお茶の世界では長く芳しい歴史があり、人々のビタミンCの摂取源でした。そして現在、食のプロデューサーたちが、甘くぎゅっと酸っぱい風味をフルーツスプレッドやヨーグルトなどの多くの料理に活用。飲料生産者たちは鮮やかなピンク色を活かし、クラフトドリンクを作っています。


5.Buzz-less Spirits(ノンアルスピリッツ)

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2021年、低アルコールスピリッツの歴史的な売上を私たちは経験しました。パンデミックの中で、ミレニアル世代やZ世代では「アルコール離れ」が起き、この傾向は簡単に変わらないと予想しています。洗練された味を持つノンアルコールのカクテルのラインナップの世界に足を踏み入れてみてください。新しい変化を取り入れたいなら、優雅なモクテルの探索はいかがでしょう。


6.Grains that give back(地球に優しい穀物)

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穀物は再び環境に着目し、健康な土壌を育む栽培方法と農業プロセスを通じて栽培されたものが人気となるでしょう。「ザ・ランド・インスティテュート(The Land Institute)」が開発した甘く、ナッツのような風味と長い根を持つ多年草の穀物「カーンザ(Kernza®」) は、養分循環と土壌の生態系にとても役立ちます。 シリアルやビールに使用されているので、ぜひ探してみてください。


7.Seize the sunflower seed(ひまわりの種を楽しみたまえ)

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メジャーリーガーに欠かせないひまわりの種は、ホームランやダブルプレーを盛り上げたのち、球場を抜け出して、クラッカーやアイスクリーム、クリームチーズに滑り込んで行きました。豊富なたんぱく質と不飽和脂肪酸を含むこの小さな巨人は、21世紀のおやつにゲームチェンジをもたらすでしょう。ひまわりの種を使った商品はほとんどは、ナッツ不使用。アレルギーフレンドリーで学校へのおやつにぴったりなのです。(念の為商品のラベルはチェックはお忘れなく)

※アメリカではナッツアレルギーへの配慮として、ほとんどの学校でナッツの持ち込みを全面禁止しています。


8.Moringa’s Moment(モリンガに首ったけ)

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「奇跡の木」とよく呼ばれるモリンガは、インドやアフリカなどで古くから薬草として使用されていました。モリンガの葉は栄養が豊富で、成長も早く、干ばつにも強いため、世界中で栄養失調と戦うための重要な栄養源として用いられています。近年、米国では抹茶の新しい代替品として注目の的に。粉末で販売され、スムージーやソース、焼き菓子に魔法をかけるように使わるようになりました。冷凍デザート、プロテインバー、雑穀ミックスなど、意外な商品にも使用されているんですよ。


9.Functional Fizz(機能的な発泡飲料)

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近年、発泡飲料は2つの重要な役割を果たしてくれています。人々は美味しさだけでなく、甘さの背徳感を打ち消してくれるような飲み物を求めているのです。プロバイオティクス入り発泡飲料をはじめ、プレバイオティクスやハーブ、そのほかさまざまな原料が追加された健康志向のドリンクのこと。フルーティーな風味に、斬新な材料。発泡飲料から、もっとたくさんのものを摂りましょう。


10.Turmeric takes off(人気上昇中のターメリック)

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ターメリック、またの名をゴールデンスパイスは、アーユルヴェーダや東洋医学で何世紀にも渡って使用され、アメリカでサプリメントとして人気を博しています。ゴールデンミルクラテや、ターメリックのサプリメントはおなじみですが、近年はターメリックはシリアル、ザワークラフト、そしてプラントベース のアイスクリームやサンドイッチのように新しい使い方も定着しはじめています。人々はターメリックを求めていて、食べたいとも思っているのです。