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2019-02-24 13:36:00

いま日本の有名企業が次々と不祥事を起こしているが、「コンプライアンス」とか「ガバナンス」が不足していると言われている。

しかし、最大の欠点は、「企業マネジメント」が「全員参加マネジメントj」で「現場力重視」の思想が不足しているか、あるいはまったくないということであり、そのためには、「経営者」自身が「現代の経営者の条件」を具備していないことがあげられる。

今回からは、「経営者」について、多くの執筆があり、その内容をご紹介することによって、「現代経営者の条件」を確立してもらいたい。

 

現代経営者の条件()

 

 現代の「企業マネジメント」において、「経営者の役割」はますます重要性を増し、特に創業経営期から、企業拡大期、企業発展期を経て「サクセシイブ・カンパニ-」へはかなりのイバラの道を歩まねばならない。

重要なことは、創業経営期のような猛烈なバイタリティ(vitality:活力)を脱して、企業マネジメント化のために、経営者みずから「創造的破壊」の精神を発揮するとともに、企業の「企業ミッション」「社会的責任」「行動方針」「倫理規定」「コンプライアンス」「コ-ポレ-ト・ガバナンス」「ステ-クホ-ルダ-」「企業戦略」など、「企業マネジメント」に欠かせない経営者の「機能」「心得」「条件」などをクリアして、「組織マネジメント」「人的資源マネジメント」と「財務マネジメント」を行うための「企業目標によるマネジメント」を推進していかなければならない。

 

[1]経営者とは

 

 現代の「企業マネジメント」を行っていくには、ただ単に企業の長として君臨していくだけでは、めまぐるしい環境の変化には追いつけなくなってしまう。重要なことは、「経営者」の意味を十分弁えた上に、企業をいかに統治していくかを自覚しなければならない。

 

(1)経営者の意味

 

 「経営者」は、経営の目的を実現していく組織体の「カナメ」であるリ-ダ-として、経営体を活動させていく人のことである。

わが国の場合、「経営者」というのは社長(代表取締役)のことを指していることが多い。経営陣とか役付き取締役という場合、会長、社長、副社長、専務取締役、常務取締役、取締役のことである。

 わが国の小売業、フ-ドサ-ビス業、サ-ビス業では、「経営者」は創業経営者(社長)か、その一族で形成されることが多く、社長が実権を握っている。

最近は創業経営者が高齢になり、院政を敷いているか引退して、会長、顧問、相談役となり、二世が後継者として社長になっている。中小企業では、規模も組織も小さくて、「経営者」というと即社長というのがほとんどで、あとの役付きは名前だけという場合がある。 

 

(2)コ-ポレ-ト・ガバナンス

 

「コ-ポレ-ト・ガバナンス(corporate governance)」というのは、「企業統治」のことである。現代社会で、「コ-ポレ-ト・ガバナンス」は、「企業は株主のものであり、経営者は株主の意向を受けて経営を執行するものである。そして、株主に代わって、経営者の仕事をチェックして、統治するのが取締役である」としている。

 これは、グロ-バル化が進んだためであるが、実は株主資本主義の原点に帰ったのである。従来は株主と経営が同一人であったのが、株主と経営の分離という現代企業の本来のあり方に立ったのである。

1993年(平成5年)10月に施行された商法改正で、社外監査役制度の導入、監査役の設置などにより、企業は名実ともに株主重視の経営になった。

また企業は社会的な公器として考えると、生活者、スタッフ、地域社会といった複数の「ステ-クホ-ルダ-(stakeholder:企業の利害関係者)」のことを考えて経営をしなければならない。

企業によっては、「ステ-クホ-ルダ-」を優先することがある。さらに、最近の傾向としては、「スタッフを最優先」する企業が増加していて、これらの企業は「サクセシイブ・カンパニー」と称えられている。