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せいゆう丸釣行記
昨日の夕方、漁を終えて車で帰宅しながら極貧漁の原因を色々考えてましたが、結局分からんかった。
漁場の組立て方、潮の読み、イカリ掛け、時間、釣り方・・・、どこかで何かを失敗した気はしないのですが、結果としては、ハイこれだけでした。
釣果の一部ではなく、全部であります。
この欄で書いている自分の文章には実は隠し言葉がありまして、例えば 「お刺身食べられる程度は釣りたい。」 の文章の前には 「何が何でも」 とか 「絶対に」 の言葉が存在しているのです。
ですから揺れる船の上で、一生懸命餌を付けて投入して巻いての繰り返しをした後には、その日の晩に美味しいお刺身を頑張った自分のご褒美として食べられるのが主目的なものですから、昨日みたいにお魚がまるで相手にしてくれない時にはすっかり途方に暮れてしまうのであります。
昨日はまずは朝マズメのカンパチ狙いから始めたのですが、漁場に向かう時から気付いてたけど、潮が全く動いていない。
動いてないのは上潮だけかなあと思いましたが、魚探に映るお魚の分布状況が潮止まりの特徴そのものでしたので、下の潮も動いていない様子。
そんな時には瀬の真上にお船を停めるのがセオリーなんですが、潮が動かないので船を動かす力は風だけだから、風向きが少しでも変わればあっちこっちに数十メートルフラフラしてしまう。
しかも潮が動かないため、お魚が夢遊病患者か徘徊している老人のように一定の場所に留まらず、あちらこちらにウロウロしてござる。
アジどころかアジ子すら喰わない状況なもので、当然カンパチ以前の問題なのであります。
潮が動かないとどうしてそんな具合になるのかは知らないが、お魚は潮に向かって泳いで位置をキープする習性があるらしく、潮が良い時は潮上方向に全員お顔を向けて泳いでいるそうな。
川の魚の泳ぎを想像すると分かり易いけど、流れに逆らわず川下にずっと泳いて行ったら、川のお魚みんなが海に出て行ってしまうことになりまして、チト具合が悪いのであります。
潮が動いてない時はお魚が面食らっているのだろうか、とにかく食欲が無くなるようだ。
それならばと潟を諦めて沖の深いポイントを何カ所も探索して回るも、やはりどこも潮が動いてなくて魚影なくて全部駄目。
沖の瀬で退屈な時間を過ごしていると、お昼頃に下りの潮目がやって来たので再び潟に戻ったけど、これがまた下りの激流になってて、さらに悪いことに南からの爆風が吹き始めて、船の側面で波を受け始めたため、危ないので帰港することになりました。
実は最後の最後でカンパチらしきファイトがありましたが、残念ながら痛恨の針外れで姿を見ることは出来ませんでした。
昨日はあまりに釣れないから漁友達に電話で片っ端に何度も状況を聞いてみたが、「鵜戸まで来たけどアジ子3匹だよ。」 などのお返事ばかりで、理由は判らなかったがとにかく昨日のあの海域では、漁師を含め全滅だったみたいです。
そんな訳でここ最近記憶にないくらいの極貧漁の1日でありましたが、家に帰って晩酌しながら数日前の魚のお刺身食べながら、やはりお刺身確保できなかったことが頭に残ってか、焼酎があまり美味くなかったですわ。
でも結構飲んだけどね。
さあて、今日も沖に出るけどどんな具合やろうかね。
お刺身程度釣れると良いけどね。
かなり前に知り合いのお方から釣りの格言のサイトを教えてもらってたが、紹介するのをすっかり忘れておりました。
http://www.pulsebit.com/pulsebit_kakugen.htm
この中で自分が特に気にいってるのは 「経営者はもう少し、漁師の精神を学ばなければいけない。 漁師は釣れなければ、狙う魚を変え、道具を変え、場所を変える。 いつも同じところにじっとしていて、”魚がいない”と嘆いているだけではダメだ。」 飯田亮(実業家・セコム創業者)
この言葉って、人の生き方にも通じてて、なかなか言い得て妙ですがね。
さてと、昨日も台風通過でお気に出るのを止めてましたが、台風の勢力がコンパクトだったのと、かなり離れて通過した関係で、思ったよりシケてませんでした。
ところが港に到着すると前夜のうちに漁船がまた避難して来たようで、太いロープを張り巡らしてて、入りも出もならない状態になっておりました。
シケに敏感なのは悪いことではないけど、伊勢エビ漁が解禁になったこの時期に、ここまで慎重にならなくても良さそうな気がするが、これまた漁業者の高齢化と関係があるのかも知れませんねえ。
そんなこんなでお片づけや整備を午後までやりまして、久しぶりに釣り具の量販店に出向くことにしました。
「祝 リニューアルオープン」
お店の入り口には釣具メーカーから送られた開店祝いが沢山飾られ、店の奥には誇らしげにその文字が踊っておりました。
中に入ってみますと、驚くことに何とお店全体がマキマキ・シャカシャカ専門店に変貌していたのであります。
棚にはキラッキラのルアーやジグやタイラバが、これでもかというくらい飾られて、釣り方を書いたボードやビデオを盛んに流しておられた。
「もう餌釣りの時代は終わったな・・・」
瞬間にそう思いましたね。
お店の一番奥の左端に餌釣りの小道具類が細々と置いてはありましたが、ほんの慰め程度でありまして、「これから餌釣りのお客は相手にしないよ。」 と宣言された感じでありました。
自分はもうこのお店に行くことはないでしょうが、これほどの規模の量販店がここまでブームに乗っかる勇気に心から敬意を評したいと思いますなあ。
そういえばこの前、福岡の釣り舟を検索してたら、40数隻の中で餌釣りのお船はほんの数隻で、あとは全部マキ・シャカのお船でありました。
そうなんです、もう餌釣りの時代は終わったのであります。
とは言うものの、自分がこよなく愛するアジだけはマキ・シャカでは沢山釣れないはずなので、頭の固い自分はあいも変わらず臭い餌を抱えて、アジやイサキやチダイなどの小物を追いかけて、毎日沖に出るのであります。
決してセコム創業者のお言葉に背くつもりはございませんが、場所や道具を変えることはいくらでもするけど、自分は餌釣りという釣り方だけは変えられないんだよなあ。
世の中にはこんな頑くなな人間が沢山居ることを承知しておかないと、元に戻すのは大変だと思うけどね。
でも海の釣りスタイルは間違いなくマキ・シャカが主流になったのだから、それに乗っかれないお店は淘汰されてしまうかもよ。
数年後はまったく違うことを書いているかも知れんけど。
今年はやっぱりカンパチが多いのかな?
昨日もやっとこさ6本は獲れたけど、針の伸びで何匹取り逃がしたことか。
タコ釣り名人さんの、海春+ナイロン道糸のぼよんぼよん仕掛けですら針が伸びてしまって、結局残念ながら大きいサイズを取り込めることが出来ませんでした。
以前はこんなこと無かったが、針のクオリティーが落ちたのか落としたのか分からんが焼きが甘いような感じで、伸びた針をペンチで簡単に元に戻せるところを見ると、かなり弱くなったのは間違いない。
365つり具えさ店の店主に相談したところ、「それじゃオリジナルのカンパチ仕掛けを作っちゃいましょう。」 という事になりまして、365つり具えさ店とせいゆう丸とのコラボによる、共同開発のサビキを作ることになりました。
針もハリスもクオリティーの高いメーカー品を使用して、カンパチのスピードと馬力に負けないものを作る予定であります。
自分はシケてなければ毎日沖に出なきゃいけないので、連日フィールドテストして徐々に傾向を掴み評価できるから、結構良いものに仕上がるかもね。
さしずめ釣具メーカーのフィールドテスターの気分だね。
これまたボランティアだけど、まあ悪い気はしないわな。
昨日の午前10時頃には雨と雷が激しくなってやむなく早上がりしましたが、潮がほとんど動いてなかった割にはカンパチは良く喰ってきたけど、肝心のアジはあまり釣れませんでしたね。
このメジナは大きかったですなあ。
軽く40cmをオーバーしてましたが、最近あまり見かけない大きさのメジナでしたよ。
ところで出港前の準備のちょっとした合間に、タコ釣り名人さんのタコ釣りレクチャーが始まりまして、仕掛けや餌や釣り方の極意を披露されておりました。
こんな釣りを通しての人と人との交流は、拝見してて心がほんわかしてきますがね。
沢山の人が知り合って、みんなで海で遊んで会話して釣りをして、家に帰ったら家族と美味しいお刺身を食べて晩酌して、何となく少しずつ釣倶楽部の形になりつつあるみたいだね。
マキマキ・シャカシャカを好むお方に聞いてみますと、どうやら餌の臭いが苦手なことも理由の一つであるようだ。
自分は彼らをファブリーズ世代と勝手に呼んでいるが、臭いに敏感な男の子が結構多いのには驚かされる。
年齢的な問題かそれとも生まれつきの性格なのか知らないが自分は極めて臭いに鈍感なようでして、特に蒔き餌の独特な臭いを別に何とも思わず、ひょとするといつの間にか身体に染み付いているのかもしれん。
まあ考えてみればマキマキ・シャカシャカの釣りの場合は独特な臭いを発するアミや沖アミを持参する必要がない訳で、タックルだけ持ち込めば良いからオシャレと言えばオシャレである。
流行りの観点からすると釣りの世界もライトな感じが主流になりつつあるようで、たまに釣りの動画サイトを覗いてみるとやたら 「ライトな〇〇釣り」 の文字が目につきます。
どうやら最近ではディープでコアな趣味はあまり好まれぬようで、あくまでもお手軽に 「ちょっとやってみるか?」 的な乗りが流行りのようであります。
海での遊びの動機になるからそれはそれで大いに結構なことなんですが、一方で何度かやってみたけどあまり釣れなくて、いつの間にか海から離れてしまうことになりはしないかと、頼まれもしないおせっかいな危惧をしております。
昨日そんなおせっかいな病がムクムク起きまして、あるお若いお方に声を掛けた。
朝のうちお船で出てきたビニール袋などのゴミを宮崎エコクリーンプラザに運び処分してきたが、塵も積もればなんとやらで、かなりの量でしたが、燃えるものだったらなんでもかんでも廃棄できるので超便利ですよ。
帰ってきたら橋の下でルアーをされてるお若い方がいらっしゃるのが目についた。
もう既に干潮前だったからかなり浅くなってて喰ってくるお魚はいないはずなのだが、一生懸命投げては巻く作業をされておられた。
「何か釣れましたか?」 と声を掛けてみたら 「ハゼが釣れました。」 と、小さなハゼを見せてくれました。
ルアーというより、土佐カブラに赤いピラピラをつけたような擬似針にハゼが反応したのでしょうね。
その後場所を移動されて川の中にバシャバシャ入って行って暫くやっておられたが、そのうち諦めて上がってこられたのでチト話を伺ってみたが、内海の港の少し沖でアジなどの美味しいお魚が釣れることをご存知なかったみたいであります。
お船に乗ってお魚を釣ること自体が遠い世界のように感じておられるみたいで、お休みの日にあちこちで陸っぱりのルアーをしておられるらしく、 「くだらない事しか書いてないけど、ホームページを見てみたら。」 と紹介だけしておきました。
船酔いのことも口にされてたので、とりあえず乗ってみないと分からないよねと申し上げたが、自分が考えている以上にお船での遊びは不安があるのかも知れんなあと感じた瞬間でありました。
今日は何とか沖に出られそうですが、明日はまた低気圧の通過で厳しそうですね。
明日は朝のうちに出られれば、近場でショートタイムの釣りをしてみようかな。
2勝14敗・・・(1割4分3厘)。
この数字は、台風10号の影響を受けて休漁になってから今日までの打率であります。
こんな数字で生活出来てるのが自分でも不思議でありますが、振り返ればボランティアで汗流したり、お船の修理をコツコツしたりと、それなりに充実した毎日を送っちょりました。
さすがに昨日は台風最接近ということで、いつものように早朝港をパトロールした後、自宅で軽くエアコン掛けて朝寝・昼寝・夜寝を楽しんでおりました。
台風10号は幸いにも宮崎から離れたルートを辿ってくれたので影響はさほどではありませんでしたが、今日まで波が高く沖に行けないみたいですね。
明日はかろうじて出られそうですが、明後日には別の低気圧が近づく予報になっているのでチト怪しい気がいたします。
毎年のことながらこの時期は台風で漁に出られない日が続きますが、おかげさまで超低コストな生活を身につけられた自分はさほど気にしておりません。
電気代を払ってさえいれば、5台の冷蔵庫・冷凍庫にどっちゃりと食料品が蓄えられてるので、それをチョビチョビ食べていけば買い物しなくて済むし、あちこちから頂いたお米やお野菜があるので、これまたお金を使わなくて良い。
たまに買い物に出かけても、半額品か特売品売り場での品しか買うことはない。
借金がゼロというのはこんな時威力を発揮するものでして、自然界の動物ではないが穴掘って時が来るのをじっと待てば良いのであります。
年齢的にはまだ高齢者の仲間入りはしておりませんが、ライフスタイルは完全にその域に達していると思もちょります。
そんな穴ぐら的生活をしておりますと、ニュースやひるおびなどの情報番組に接する時間ができて、今まで知らなかったことを知り得たり、理解できたりと、なかなか有意義の毎日を送っております。
例えば小池知事の豊洲移転問題について色々な見方・評価があるし、普天間基地問題の深層の部分を改めて認識したりと、普段学べないことをじっくりと学び、考える時間は結構貴重ですね。
それと週刊誌を読む習慣は自分にはなかったけど、最近週刊文春を買って読むことが多くなりました。
ゴシップ的なくだらない記事は読み飛ばすが、いろんな部門の方達が記事を掲載しているので、結構面白いと思いますね。
沖に出てもキャビンの中でゴロリとなって記事を読むのが、最近楽しみの一つになっちゃいましたよ。
話は変わりますが、幸いにも今度の台風では直撃を免れたので、海上はひどい大シケにはならなかった気がいたします。
シケ明けに喰った試しはないけど、波がさほどでなければ割と潟の小魚はそのまま居着いてくれてるようです。
アジ子が居ればカンパチも残ってる可能性がありますので、明日もし出られればカンパチ狙いから始めたいと思ってます。
状況は良くなる方向なので、多少波立ってても頑張って沖に出るつもりですが、うちの孫や爺さんや婆さんが口を開けて今捕れのお刺身を待っているので、気合入れて竿を出さないといけないね。