Welcome
Information
せいゆう丸釣行記
お休みのせいか、季節のせいか、最近寝坊することが多くなってしまいました。
今朝も2時過ぎに目が覚めてもう少し寝ましょうと、再びお布団に入ったのがいけなかった。
再び目が覚めたのが4時過ぎでした。
昨日は朝から漁場マップ作成と、GPSにデータ入力し漁場マップと同じイメージの作図をしたりで、一日中ピコピコ・カキカキしておりましたが、おかげさまでお仕事がはかどりまして、遂に漁場マップとGPSのコピー機が完成いたしました。
これさえあれば誰でも苦労せずに漁場にたどり着け、一番お魚がいらっしゃる場所にお船を付けられるはず。
随分と楽しみであります。
今日は今から堀切峠に向かい、出漁できるか否か判断したいと思います。
「おはよっス!餌ありやすかね?」
昨日出漁前に365つり具えさ店でお喋りしていたら、軽いノリのお兄ちゃんがそう言いながら入って来た。
むむむ、えさ屋に餌ありますかとはどゆことだ?
チト面白そうだったので、会話のやり取りにしばらく耳を傾けておりました。
「アジとか、なんかデカイ魚を釣りに行くんだけど、餌はどれが良いの?」
すると、 「この餌で良いんじゃないですか?」 と店主が割と適当に餌を渡していたようだ。
そのお兄ちゃんは手渡された餌を持って、「今から日南に行って魚を釣るんだけど、日南は釣れてるんすか?」 と聞いてきた。
「まあ、安全な場所で釣り糸垂れてたら、何かは釣れるんじゃないでしょうかね? 」 と店主はこれまた適当に応じている。
するとそのお兄ちゃんは、「ええ!マジっすか?ウワー、スゲー!」 と何に感動したのか不明だが、お金を払って店を意気揚々と出て行かれたのでした。
お顔を拝見できなかったが、auのCMの鬼ちゃんみたいに超軽そうでチャラいお方のようでした。
店主のお話しだとこんな感じのおバカなお兄ちゃんは結構多いそうで、「この前なんか、サビキを手にしてマグロを釣りに行くと、真顔で言ってたお兄ちゃんもいましたよ」 とのこと。
やれやれであります。
近頃スマホばかりいじくって、自然の事何も知らずに育ってしまう人間が増えているのだろうが、せめて海遊びを幼い時から体験させてやって、現実とバーチャルの違いを分からしてやらんと、訳の分からん人ばかりになるぞ、この日本は。
そう思いながら店を後にしたのでありました。
それはそうと、昨日の低水温には参りました。
出港した時は16.3度を示していたのが、漁場に到着する直前に現れた濃ゆい緑茶色の潮目を通過すると、船足がガクンと落ちて水温がみるみるうちに下がって、到着したときには驚異の14.9度。
「 だめだ、こりゃ 」
しかし一昨日のようなこともあるので、気を取り直してとりあえず探索続けるとあちらこちらに魚影を確認。
いつもの場所に船を付けますと、一昨日ほどではないけどアジやニベやマサバがポツリポツリと釣れてくれましたが、時間を追うごとに食いが渋くなり、10時頃には遂に沈黙モードに突入してしもた。
午後に入っても食わない状態が続いて、結局超貧漁に終わってしまいました。
帰港してお片づけしていたら先輩漁師が鵜戸沖から帰ってきてお話聞いたら、「 今アジが居るのは鵜戸から南だけだから、近場でそれくらい釣れたら凄いことなんじゃない?」 と言葉をかけてくれたので少し慰められた気がいたしました。
今日は、雨が降り波も高まるためお休みしました。
最近極度の貧漁がずっと続いていて、疲れが溜まっているのかストレスからなのか分からんが、水温低いと言っては嘆いたり、潮の流れが止まっているのが分かると落ち込んだりと、とにかく自分の頭の中がマイナー思考で覆い尽くされている感があります。
さらに1投目・2投目に何の反応もなかったら、 「今日も駄目か・・・」 と不安で妙に落ち着かなくなる今日この頃なのであります。
ところがそんな人様の感情などお構いなしに、自然は日々変化していくのですね。
一昨日の荒天の影響を心配して、堀切峠から海況を確認したのが午前6時。
予想以上に海が穏やかになっていたので連絡して、漁場に着いたのは9時前でありました。
ところが漁場に到着して水温計を確認すると15度台の後半を示しているし、潮の流れもなさそうな上、海の色が茶緑色を呈していてすんごく悪かったので、低温・潮動かん・色悪しの3大悪条件が揃っていることが判明した時には、さすがに完全戦意喪失状態に陥ったのでした。
とは言うものの帰るわけにもいかず、いつものとおり探索を続けると、 「むむ!何だこの反応は?」 と思わず口にしてしまう程の盛り上がった反応が魚探に現れたのであります。
船を反転させて再度通過するもなぜか反応が消えてたので、 「あれ、見間違いだったんか?」 と思いつつ、毎回付ける場所に1発で泊められたので仕掛けをドボン。
すると程なくして中アジのチト大きめなアジが釣れ始め、結局納竿前の2時頃までずっと釣れておりました。
最近このようなことがまるでなかったので戸惑うばかりでありましたが、でもとにかく釣れたので良かったよかった。
サイズ的にこれまでのと少しサイズが小振りなのが多かったので、おそらく大きな群れが2日の休漁の間にご到着なさったのでしょうね。
昨日、15度台の低水温でもパクパク餌を食べることが分かりまして、お魚が餌を食べる条件なんて所詮人様が勝手に考えることであり、お魚にはお魚の複雑な事情があることを自分に教えてくれたように思えましたね。
ですから毎日々出漁して、とにかくやってみらんとわからんのですわ。
今日まで雨が降らずに持ちこたえそうだから、もう少ししたら出立いたします。
昨日は春の訪れを感じさせる雨でしたね。
久しぶりに内海港に行かず、家の中で1日過ごしておりました。
お休みの日でもやらねばならぬことが多くてボーッと出来ないのですが、それでも朝ドラをかあちゃんと見ながら食事する時間は貴重であります。
以前からなかなか手が付けられてなかったGPSのバックアップ作業でありますが、昨日ようやく着手して約半分のデータを移すことが出来ました。
さて、お船を所有されてはいるが、たまにしか海に釣りに行かれないお方のGPSを拝見する機会がありますが、画面のポイントは概ね閑散としておりまして、あちらこちらに点のみがバラけて打ってあるだけで、一目で 「これじゃお魚は釣れんわ」 と感じるのであります。
釣りをする上で大事なのは、ポイントを点ではなく面で捉えているかでありまして、毎日漁をしている自分達のGPSの画面は数もさることながら、1つのポイントに目的地やマークや航跡が複雑に記録されてまして、過去の漁の歴史が刻みこまれております。
潮の流れや方向でお魚がいる場所、イカリを打つべき場所とその地形、岩礁か砂地かなどなど、ものすごい情報と経験が詰まってまして、頭の中のイメージとぴったんこ連携しております。
ですから自分は漁場に到着するとしばらくは探索作業をしますが、これはGPSと魚探とにらめっこして過去の経験と照らし合わせて出来るだけお魚が濃い場所を特定するためなのであります。
魚影についても小魚か目的のデカアジか、活性あるかボーッと漂っているだけか、お魚が沈んでいるか浮いているか等、短い時間であらゆる情報を収集しなければ、お魚を釣り上げることはまずできません。
「知識は経験を超えることは出来ない」 のお言葉は、昔の沖縄県知事の稲嶺さんの名言でありますが、お魚を捕る行為はまさしく経験の上に成り立っていると思います。
ですからお船を所有していても、たまにしか釣りに出られないお方がお魚を釣り上げられることは希であり、結果次第にお船から遠ざかってしまうようですね。
以前のようにどこに行っても釣れるようなことは最近無くなり、特に水温が下がるこの時期はどこに行っても何も釣れないのが当たり前になってまいりました。
ですからせっかくお船に乗る機会ができたとしても、何も釣れずにガックリと心折れて帰ることになりますとお気の毒でありまして、せめてお刺身程度は家に持ち帰ってもらえれば良いがなあと思うのであります。
今取り組んでいるのはGPSと漁場マップを完全リンクさせることでありまして、自分のGPSのコピーをもう1台作り上げ、自分の頭の中に入っている情報を詳しく書き込んだ漁場マップさえあれば、そんなに苦労しなくともお刺身程度のお魚は確保出来ると思っております。
誰も彼もが自分と同じ経験を重ねることは不可能だから、ならば自分の経験をそのような形で活用してもらえれば、沢山のお方の海のお遊びがもっと楽しくなるはずと考えてまして、暇を見つけて取り組んでいる次第であります。
でもね、GPSのデータを移すってのは大変だね。
パソコンのように記憶媒体やインターフェースがそもそも無いから、一旦緯度・経度の数字をノートに全部書き留めて別のGPSに打ち込むのですが、キーボードやテンキーも無いから全部リモコンでピコピコと非効率な作業を延々とやらねばならぬ。
これがしんどい。
書き写したポイントの緯度・経度が数百あり、これに航跡や作図も入れてやらんといかんので、丸1日作業をしてもやっと半分しかできなかった。
これに漁場マップを全箇所分完成させて、濡れても平気なようにラミネート処理をしたりなどに要する日数は、多分あと1週間近いと思うよ。
でもさ、お休みの日に心と身体を癒しに海に出てこられ、1日釣りを楽しんで、家に帰ったら美味しいお刺身と焼酎をちびちび楽しまれるであろうお姿を想像すると、やる気が出てくるんだなあ、これが。
多くのお方に海の遊びを覚えていただき、目一杯楽しんでもらえるようになることが、目下自分の夢であります。
今日も今から出立しますが、波は落ちたやろうかね?
堀切峠から確認して連絡せんといかんのです。
撒き餌や付け餌を自分で食べるために買う人はまさかおらんと思うが、同じお金出すのであれば出来るだけ高品質のほうが良いのは当然のことであります。
高品質の餌とは、新鮮で透明感があって、身崩れがなく変色してなくて、しかも匂いが少ないってところでしょうかね。
そして撒き餌に関して言えば、できるだけ水分値が少ないほうが良い。
昨日、餌のクオリティーについて365つり具えさ店の店主に色々聞いてみたところ、なかなか興味深い餌にまつわる事情をお聞かせ頂いたので、記憶に留めるべくこうして書き込みしているのですが、メーカーごとの餌の品質のお話ではなく、販売するお店が餌に対してこだわりを持つか否かで、購入する餌の品質にかなりの差が出る事情を書いておきたいと思います。
今年で東日本大震災から5年を過ぎようとしてますが、津波で大きなダメージを受けた冷凍庫の復旧が進んだようで、一頃出回っていた中の国産の劣悪な撒き餌がすっかり姿を消し、国産の良質なアミエビが安定して入手出来るようになりました。
しかし以前書き込みしたことがありますがアミエビの水分値にはかなりのバラツキがありまして、ひどいものになりますと無水と包装ビニールに書いていながら、通常品より10数パーセントも水を増している劣悪な商品が今でも堂々と売られているのが現状であります。
そもそもこの業界に確とした無水の定義を定めてないからいい加減な商売が横行するのかも知れませんが、水が入ってないんだと信じて買わされるほうはたまったものではないですよね。
餌の善し悪しを比較するのはとても難しいし、どうせ海に撒くものだからそんなものだと特に気に留めないお方も多いと存じますが、自分のように物事を疑うことから入り込む人間にとってはとても面白いテーマでありまして、そのような餌事情を偏り無く正確に記録したいと思っております。
メジナ釣りの付け餌や撒き餌にも使われるオキアミのお話も伺ったのですが、採捕された沖アミは船内で急速冷凍されますが、どうやらその冷凍設備でも餌のクオリティーが違ってくるそうで、最新の冷凍装置のお船を保有するメーカーと、旧式の装置しか保有してないメーカーでは冷凍状態にするまでの時間が相当違うそうな。
オキアミには自己分解酵素とやらが含まれているそうで、死んじゃうとすぐに腐敗が進むからいかに早く冷凍状態にして腐敗を止めるかが重要だそうだが、量が量だけに一気に冷凍するにはやはり時間がかかってしまうらしい。
特に旧式のアンモニアを冷媒にした冷凍装置では凍らせるのに時間がかかるそうで、最新の技術を搭載した冷凍装置とは比較にならないそうです。
でも現状としては、どのメーカーのお船の冷凍装置が新しいのか古いのかは我々ユーザーには知り得ぬことだから、どうしても購入先の餌店に信頼を寄せるしかないのであります。
さて、私たちが生鮮食品を扱うお店を選ぶ時に自然と関心を持つポイントとして、そのお店の商品の回転の良さってのがあると思いますが、実は餌を扱うお店もこのあたりがかなり大事だそうで、基本的なクオリティーに加えて商品の回転の善し悪しで餌の鮮度の優劣が左右されるらしいのであります。
餌の大きさで1/4角とか1/8角とかありますが、これはメーカーがバレットで冷凍した餌を4つに切断したか8つに切断したかの意味でして、普通メーカーの冷凍庫ではパレットのサイズの餌が山積みされているそうなんですが、それは極力断面に空気を触れさせないためだそうな。
冷凍焼けという現象を良くご存知だと思いますが、カピカピに干からびた上茶色く変色して、食べてみるとエグい味に変わっているあの状態ですよね。
餌もいくら冷凍保存する温度を下げても酸化と乾燥は防げないそうで、メーカーでは長期の保存は極力避けているみたいですが、問題は販売店でどう取り扱われているかになりますよね。
メーカーのドデカイ冷凍庫で管理されて鮮度を保たれた商品も、カットされてお店に配られた後何ヶ月もストッカーで眠っていたら当然のことながら冷凍焼けを起こして酷い餌になるのは想像に難くない。
撒き餌だったら 「何か悪い餌だね」 で済むかも知れませんが、それが付け餌となるとそれじゃ済まされない。
特にメジナなどの磯釣り師は、船釣り師より餌にこだわりを持ったお方が多いと聞きますが、どなた様も付け餌がグチャグチャだったりカピカピだったりすると、針に餌を付ける度気が滅入りますわね。
ですから餌を買うときには回転の良いお店を絶対に選ぶべきと、自分は常々考えております。
商品にこだわりを持ち販売力のあるお店はメーカーにかなりモノが言えるようで、365つり具えさ店の店主は先日餌の中に不良と思しき物が混入していることを見つけて、写メでメーカーに直接写真を送りゴッソリ交換させたそうです。
鮮度を保つため不要な在庫はしないようにしているそうで、たまに売れ行きが好調すぎて在庫が少なくなりハラハラする時があるみたいですが、販売主力商品である餌に対するこだわりは並々ならぬものがあると感じております。
先日ご一緒させてもらったタコ釣り名人のスーパー爺っちゃまがおっしゃっていたが、「365つり具えさ店の餌はいつ買っても抜群に良いね」 だそうだ。
パッケージなどでユーザーを欺くことなく、品質本位でお客様に向き合う姿勢には自分も学ぶことが多い気がしますがね。
店主が多少無愛想であったとしても、お客様にとって何が一番大事なのかをいつも考えているから出来てるのかもしれません。
昨夜は83歳の母のお誕生会でしたが、一昨日釣り上げたイシダイのお刺身を作って祝ってやったが、脂の乗りと身質の滑らかさは抜群で、親父殿が 「うまい 旨い」 とパクパク食べてくれた。
幸せなひと時でありました。